数字を精査する② 〜 デュー・デリジェンス(マルチファミリー編)

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

マルチファミリー物件のデュー・デリジェンスの中でも最重要となる数字の精査についてお伝えしています。

マルチファミリー物件投資への目的は公的には

「居住世帯と地域社会に安心安全な住環境を与える」

ことになりますが、それと同時に投資家としては

「抜群のキャッシュフロー」

を実現したいもの。

マルチファミリー物件では

  • 1 スクエアーフット単位のキャッシュフローが高い
  • 収入が途絶えることはほぼない

という観点から、およそ不動産投資の類の中でも収益が安定する傾向があります。

だからこそ融資を引いて購入したとしても安定感があり、ある意味ターンオーバーが発生するとしばらく収入が途切れてしまうシングルファミリーよりも安心感もあるのです。

そして

  • 融資を依頼する際も有利なポジションを取る
  • 毎月のローン返済を揺るぎないものとする

この双方を確約させるのがインカムステートメント上の

NOI(総収益)

であり、このNOIの現在と将来の可能性を裏付けるべく、数字の精査には力を入れる必要があります。

本日も続けます。

✔ 光熱費

水道

電気

ガス

これらの光熱費は

  • 全てが家賃に含まれる場合
  • 水道代のみが家賃に含まれて電気とガスはテナントが支払う場合

等、物件ごとに違いがあります。

そのため自分が購入するマルチファミリー物件はどれに相当するのかを事前に把握しておく必要があります。

その上で、オーナーが支払っている水道光熱費部分については

水道会社

電気会社

ガス会社

にそれぞれ連絡を取り、

  • 過去の支払い記録
  • 将来の支払い予想(各社の見立て)

を確認します。

もちろんこれらの数字はプロフォーマに記載されてはいるはずですが、

「信用するけれども、数字の真偽は自分で確認する」

あくまでこの姿勢です。

紙面上の数字を信じたところで蓋を開けた結果に責任を持つのは自分ですから、必ず自分自身で数字の裏を取るようにしましょう。

✔ 賃貸契約書

マルチファミリー物件の収入には複数の入り口があり得ますが、その中でも最も大きな収入はテナントの家賃であることには変わりません。

そしてプロフォーマには家賃の目安が記載されており、数字の裏を取るためにレントロールで確認する流れは昨日もお伝えした通りです。

けれどもここでもう一段階アクセルを踏み込んで、

「現在契約中の賃貸契約書を全て精査する」

この作業は怠らないようにしましょう。

  • 契約者氏名
  • 契約期間
  • 契約家賃

等を調べ、その合計がプロフォーマと合致しているかどうかを調べます。

ここでも

「信用するけれども、数字の真偽は自分で確認する」

この姿勢が大切です。

ここでは売主に悪気はなくとも

「実際には契約が切れて昨月退去していた」

というような、過去数ヶ月間以内に退去したテナントの数字が残って含まれている場合もありますから、きちんと整合性を確認しましょう。

✔ テナント審査

そして前述の全ての賃貸契約書を精査することで、現在入居しているテナントについて一通り把握することが出来ます。

今度はここから更にギアを踏み、

「テナントの賃貸履歴」

もスクリーニングしてみましょう。

もちろん全てのテナントは入居時に然るべき審査がなされているはずですが、実際にはそれも分かりません。

  • 申込みに対してはどのレベルのスクリーニングがなされていたのか
  • 現在入居中のテナントは全員遅れずに家賃を支払っているか
  • 入居中のテナントの中で過去に問題を起こした者はいないか

等、「入居中のテナントに対する審査」を行います。

さすがにこのあたりはプロフォーマには出てきませんから、きちんと自分で契約期間中にスクリーニングを改める必要があるのです。

✔ セキュリティデポジット

セキュリティデポジットは日本でいうところの「敷金」のようなものです。

テナントの占有空間が賃貸契約期間中に過度に傷んでいた場合、このセキュリティデポジットからの支出が許されることになります。

法的にはこのセキュリティデポジットは「テナントに帰属するお金」ですから、オーナー(の管理会社)はテナントのお金を預かる立場ということになります。

そこで前述の「賃貸契約書」を確認した際にそれぞれのセキュリティデポジットの金額は分かっているはずですから、その合計金額が実際に現在のオーナーが預かっているセキュリティデポジット総額と合っているかを確認します。

確認後、このセキュリティデポジット総額は売主から引き継ぐことになります。

✔ スタッフ

マルチファミリー物件を運用する上でシングルファミリー物件と違うのは、「専属のスタッフがいる」ということです。

このあたりは州により規定が違ってきますが、例えばカリフォルニア州であれば

「16戸以上のマルチファミリー物件は構内に住み込みの管理人が必要」

です。

大概は管理会社が現地スタッフとして雇っているものですが、マルチファミリー物件の構内にある管理事務所でも働くスタッフがいます。

これらのスタッフがあらゆる事務処理・修繕作業を行うことになりますが、売買契約の期間中には

  • 現在のスタッフの数
  • それぞれのスタッフの給与体系
  • それぞれの雇用契約書
  • スタッフのバックグラウンドチェック(犯罪歴)

等、あたかも「初めて雇用するかのように審査する」ことをお薦めします。

いってもこれらのスタッフは現場でそれなりの期間働いている人たちですから、これから新オーナーとなるかもしれないあなたよりは遥かに事務手続きや建物の状況に精通しているはずです。

そして現在のオーナーもスタッフと雇用契約を結ぶ前にはきちんと手順を踏んでいるはず。

とはいえ、ここでもまた

「信用するけれども、真偽は自分で確認する」

という姿勢で取り組む必要があります。

もしも現在のオーナーがいい加減な基準で雇用していた場合、物件を引き継いだ後に従業員の振る舞いに責任を取るのはあなたなのです。

。。。

マルチファミリー物件に関するデュー・デリジェンスの中でも最重要項目の数字の精査と関係する分野についてお伝えしました。

こうやって一つひとつを明らかにしていくことは楽しいプロセスですし、知れば知るほどあなたはそのマルチファミリー物件の「博士」に近づいていきます。

そして今度は、別の視点からデュー・デリジェンスを継続していきます。

明日に続けます。


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