意外な破産のシナリオ

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日まではHomeowners Association(ホームオーナーズ・アソシエーション)の今についてお伝えしました。

景気後退が進む中、

「HOAフィーが払えません」

そんな世帯がにわか増えつつあるようで、ここからの経済状況によってはHOA運営もまた厳しくなる可能性があるかもしれません。

実際のところ本来のHOAの機能としては物件オーナーによる組合ですから、その対応は可能な限りオーナー寄りになって然るべきです。

その意味でHOAとは上手に付き合っていけるはずですが、ここからはいずれのHOAもその運営においてはより気を引き締める必要があるだろうと思います。

場合によっては自分の物件価値を保全する為にも、HOA運営には自分自身も積極的に関わってもよいかもしれません。

そしてHOA運営が懸念されるのもそうですが、不動産に絡むという意味ではHOA以上に運営が深刻になりえる懸念事項があります。

それは大都市の運営です。

予め注釈の意味でいえば、私(佐藤)は最近の項を通じて不用意に不特定多数の方々の不安を煽る意図は全くありません。

けれども見たくないからと見えないふりをしていると、有無を言わさず誰もが波に飲み込まれてしまうかもしれないのです。

それよりも何がシナリオとして起こり得るのかにきちんと向き合って、その波が起こる前に安全地帯に逃げた方がよいに決まっています。

その意味でここから先にお伝えすることもまた、あくまでも一つのシナリオの意味でお読みください。

ニューヨークのような大都市運営が危ぶまれる

アメリカにも煌びやかな大都市が数多くあります。

ニューヨークもまた、街全体からエネルギーをもらえる魅力的な都市です。

活発な街の動きは仕事を促進する刺激剤になり、夜はナイトライフが充実しているのがニューヨークマンハッタン地区です。

そのマンハッタン島には高層ビルが立ち並び、高層ビルの最上階からマンハッタンの夜景を一望すると東京の高層ビルから見る夜景に負けない美しさがあります。

立ち並ぶビルのほとんどは1900年代初頭に建てられたものであり、中身こそお化粧されて綺麗になっていますが外観はそのまま古さを感じさせます(その古さがまた良いのですが)。

けれども建物が古いからといってそのビルが安いかといえばその真逆。

商業物件は元より、マンハッタンのど真ん中で暮らすにはよほどお金に余裕がなければ無理です。

事実、世界中から人と富が集まるマンハッタン島とその近郊に位置する

商業物件

住居物件

はいずれも高額であり、

物件価値が高い = 固定資産税が高い

という関係が出てきます。

すなわちマンハッタン島及びその近郊で物件を所有するということは、その価値に応じて高額な固定資産税をニューヨーク市に納めることになるのです。

そしてニューヨーク市にとってもこの不動産物件から入る固定資産税は市の財源で最も大きな割合を占めています。

【参考】
ニューヨーク市の毎年の歳出平均:85ビリオン(1ドル100円換算で8兆5000億円)
ニューヨーク市の歳入元1位:固定資産税約2兆円(全歳入の29%)

(出典:ニューヨーク市役所予算報告書)

ニューヨークという世界的大都市を運営するのには極めて高額な費用がかかるものであり、その財源の約30%を固定資産税に頼っているのです。

(注釈:行政で最も大きい財源となるのは固定資産税であることはどの地域でも同じです)

ところが今回のコロナウイルス騒ぎに端を発し、風向きが変わりつつあります。

ご存知のように

「オフィスの使用は避けたい」

そんな傾向が見え始めています。

私の知り合いの経営者でも

「これまでも半分テレワークだったけれど、今回を機に完全にテレワークに切り替えた」

そんな方々が決して少なくありません。

もちろん全ての仕事がテレワークで完結するということはありませんが、少なくとも「オフィス離れ」の傾向が出始めているのは間違いないと思います。

そしてマンハッタンでオフィス離れが加速していくと、連鎖的に下記のような流れが予想されます。

それは

1.オフィスビルのオーナーにとっての収入(主に家賃)が極端に少なくなる

2.固定資産税が市に支払えない

3.ニューヨーク市政の歳入が激減する

というシナリオです。

特にマンハッタンのような住居物件よりもオフィス物件の方が多い都市ではオフィス離れはかなりの打撃になることが予想されます。

この点は昨日までのHOA運営と寸分と違わない話で、街をこれまで通り維持していくためには変わらない歳入が必要どころかコロナ対策で更に予算が必要なはずですが、反対に歳入は激減する可能性があるのです。

するとどうなるか。

「ニューヨーク市の破産」

これは一つのシナリオとして起こり得ると思います。

「そんなまさか。いくらなんでも大都市が破産なんてあり得ないでしょう。」

と思われるでしょうか。

実はアメリカでは過去に豊かな地域が破産した実例があります。

意外と知られていませんが、例えば南カリフォルニアに位置するオレンジ郡は1994年に一度は破産しているのです。

オレンジ郡は当時から全米の中でも豊かな郡でしたが、約15億ドルという巨額の財政破綻を起こしています。

その原因は自治体が運用していたデリバティブ取引の失敗なのですが。。

オレンジ郡の破産については項を改めたいと思いますが、本項でのポイントは

「大都市でも財政破綻することはあり得る」

ということですが、他の例としてはオレンジ郡のみならずデトロイト市の財政破綻も記憶に新しいところです。

そしてニューヨークのようなオフィスビルからの固定資産税に大きくその財政を頼っている都市では、ここから加速し得るオフィス離れの中では運営資金がかなり厳しくなる可能性が高いように思います。

ということは、同様にオフィスビルが多く存在する

サンフランシスコ

カナダバンクーバー

等でも

コロナウイルス対策で出費は増える

けれども歳入は減る

このような傾向は出てくるでしょうし、それは市政にも大きく影響してくることは自明の理です。

「固定資産税は市政の財源で最も大きなもの」

「オフィスビルの固定資産税に大きく依存する大都市は破綻の可能性もあり得る」

この点は一つのシナリオとして押さえておいてもよいと思います。

とはいえ、そこからさらに先の将来を語ればコロナウイルス沈静化後にはそれなりにオフィス需要が再び戻る可能性も大いにあると思います。

それは人がオフィスに戻る場合のみならず、例えばこちらの記事にある通り完全オートメーション化した配送センターがオフィスビルに入るとか。

もしもそうであれば、大都市のオフィスもまたここから先に物件価格が下がりきった時が買い時と言えそうです。


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