【一つのシナリオ】不動産価格が暴落するとしたら ~ 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

近い将来に起こり得る、アメリカ不動産価格が下がるシナリオの一つについてお伝えしています。

昨日は「これからの経済の流れで起こり得るシナリオ」の一つについて触れましたが、構図としては

1.多くの企業が追加資金を必要とする

2.資金を借り入れても商売の見通しが立たない

3.経営破綻が増えてくる

このような連鎖が出てくると、貸し手の金融機関としても体力が持たなくなってきます。

または銀行による融資事業の焦げ付きのみならず、投資銀行による破綻も同義です。

経営破たんが増えてくると、その企業の業績が含まれる投資商品は紙くず同然になり、最悪の場合は投資銀行の経営破たんにつながることになります。

過去の実例として例えば、前回の2008年9月以降の金融危機には多くの金融機関が経営破綻の憂き目にあっています。

いくつかを例を上げると

ベアー・スターンズ ... 当時のアメリカ第5位の投資銀行。サブプライムローンにより2008年5月30日にJPモルガン・チェースに救済買収

フレディマック、ファニーメイ ... 実質の経営破綻により公的資金を注入

リーマン・ブラザーズ ... 負債総額6390億ドル(約64兆円)というアメリカ史上最高額の経営破綻

メリルリンチ ... バンク・オブ・アメリカが買収

AIG ... 実質の経営破たんにより国有化

等がありました。

そして金融業界で大きく再編が進む中、最も多額の公的資金が注入されたのは民間金融機関最大手のシティグループでした。

流石にここまでメガバンクになると潰すにつぶせない事情も分かりますが、数字としては

【シティグループへの公的資金注入】

2008年10月28日 ... 米財務省が優先株式を購入する形式で250億ドルを注入

2008年12月31日 ...200億ドルの公的資金を注入

2009年1月16日 ... 問題債権3,010億ドルから損失が生じた場合は政府保証を受けられることが決定

と、

「アメリカ国民の生活を混乱に陥らせることは出来ない」

という(表向きの)大義名分のもとに、民間企業であるはずのシティグループに相当な額の公的資金が注入されたのです。

英語ではこのような公的資金注入による救済行為を

「Bailout(資金提供による救済)」

といいますが、同じ言葉で別の意味では

「Bail out(お金を払って保釈)」

ともいい、これは常日頃のニュースでもよく聞く保釈金のことです。

「救済されなかった民間企業は数多くあったのに、なぜメガバンクや大手金融機関には公的資金をもって救済するのか?」

「そもそもサブプライムをデリバティブに混ぜたのは金融機関ではないか?」

「経営責任はどうなるのか?」

そんな、経営責任の矛先が曖昧に流されている状況を揶揄しながら金融機関の経営者たちを指してBailoutという言葉は

「They got bail out(意訳:政府のお金で釈放されたやつら)」

との意味合いで使われています。

刷り続けられる紙幣

いずれにせよ構図としては、先の順番に続けると

1.多くの企業が追加資金を必要とする

2.資金を借り入れても商売の見通しが立たない

3.経営破綻が増えてくる

4.デリバティブを中心とする投資商品が危機に陥る

5.貸し手の金融機関の資金が危険水準に近くなる

6.公的資金を注入することが決定

7.中央銀行が当座預金準備残高を増やし、資金供給量が増える(大量の紙幣が刷られる)

そんな一連の流れが出てきます。

この一番最後、「7」がキモです。

世の中の紙幣が増えるということは、

「大量の紙幣が出回ることにより価値が下がる」 ⇒ 「インフレが起こる」

という現象に繋がり得ます。

すなわち、結果として私たちのお財布に入っている紙幣の価値は相対的に下がることになるのです。

そうすると今回の場合、金融機関が破綻する可能性はどれくらいあるのでしょうか。

実際のところ、2008年当時と2020年の今を比較するとサブプライムローンの数は圧倒的に今の方が少ないことが分かります。

けれどもその代わりに市場に出回っているデリバティブ商品の総額は2008年当時と比べると倍近い額に膨れ上がっているのです。

ここから先、もしもどこかの大手金融機関の経営破綻が引き金となって世界中で連鎖的な経営破綻が起こるとしたら、その影響は2008年のそれとは比較にならないかもしれません。

ここは私(佐藤)の個人的な推測に過ぎませんが、おそらく連邦準備制度理事会を中心とする中央銀行では来たるべき時の対策について、たった今頻繁に話し合いが行われているのではないでしょうか。

いわゆる、今の時点で大方の救済筋書きはすでに決定されているかもしれません。

そして不動産の観点で言えば、いざその時になると

「住宅ローンの変動金利が上昇し始める」

これはかなりの確率で起こると思います。

金融機関にしてみれば経済状況とその時の業績に応じて変動金利を操作することは当然ですし、そもそもそのために「変動金利」というローンが存在しています。

インフレにより物価は上昇

失業者がさらに増える

変動金利が上昇する

このようなシナリオが現実になると、住宅ローンを変動金利で組んでいる人々は泣きっ面に蜂で返済が途端に苦しくなると思います。

結果として債務不履行の数は2008年以降のように相当な数に昇ることもあり得ると思いますし、そこからアメリカ不動産価格が下に大きく引っ張られる可能性はあると思うのです。

幸いにもたった今は金利が歴史的にも低い時期ですから、変動金利を組んでいる方は今のうちにリファイナンスして30年固定金利で組み直すことも一考です。

。。。

あくまでも私(佐藤)が個人的にみているシナリオの一つとしてお伝えしました。

これは一つにシナリオに過ぎませんし、たった今の時点では表面上には金融機関の連鎖的な破綻は見えていません。

けれども爆弾を抱えている大手金融機関の数々は私たちが知っているとおりです。

そんな理由から

「5月は中古物件販売数が大きく回復」

などと一見明るい兆しに思える統計を見ても全く楽観視する気にはなれませんし、

「アメリカ不動産価格はまだ下がる」

という前提で構えておいた方がよいと思うのです。

そこで今の時期にローンを組んで不動産を購入する場合、

「30年固定金利」

これは絶対条件にしておいた方がよいと思います。

同時に

「資産運用の観点から長期保有しつつ、減価償却費用を大きく取りたい。」

という節税目的であれば、価格が下がる前の今の時期に購入することは検討してもよいと思います。

こちらでもお伝えしたように、長期的には大底をみた後に価格が再び本来の価値に追い付いてくる可能性は高いと思うからです。

けれども

「キャッシュフローを重視したい」

というのであれば、やはり今は市場の様子を見続けた方が良い時期だと思います。

【免責】
本項の内容は個人的に予想するシナリオを語るものであり、アドバイスの意図はありません。本項の内容をもって行動を起こす際には、事前に各専門家に相談されることをお薦めします。


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