【質問】メンフィスの産業はどうなるでしょうか?

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

ある投資家の方よりご質問を頂きました。

渡航規制もかかっており、空輸関連銘柄など大幅下落しています。
メンフィスという都市は産業構成の観点から仕事に影響が出ますか?

今回のコロナショックで世界中が完全なパニック経済に陥っています。

株価は連日記録的な上げ下げを記録し、この項を上げている時点で底が見えない状態です。

コロナショックがいつ収束するのかは誰にも分からないことですが、正常に戻るには結構な月日を要することは間違いありません。

そして目先の注目するべきは、

「実体経済にどれだけの影響が出てくるか」

でしょう。

このことは日本もアメリカも同じですが、イタリアのような食料品店と薬局を除くほぼ全ての全面閉店が指示されることは考えにくいものの、実体経済にそれなりの傷跡を残していきそうです。

アメリカ不動産に関して先日お伝えしたのは

・失業者が続出する

・変動金利が上昇に転じる

この二つの条件がそろって一定のレベルに達するとアメリカ不動産価格は2007年から本格的に始まった暴落の可能性はある、ということでした。

そこで上記に頂戴したご質問は

・渡航規制

・空輸関連

への影響でテネシー州メンフィス市の産業に影響が出るか?というご質問です。

不動産価格変動の鍵の一つを握るメンフィスの雇用環境への影響を踏まえ、例によって過去に起こった出来事を元に検証してみたいと思います。

メンフィスの雇用を俯瞰

まずはこちらのグラフをご覧ください。

上記のグラフが示すとおり、リーマン・ショック時の失業率が甚だ大きくなっていることが分かります。

この時にメンフィス市が経験した失業率は全米のほぼ平均値でした。

そこでどのような産業の失業率が最も高かったのかといえば、メンフィスでは

製造業

金融業

卸売業

の三つの業種でした。

今回のコロナショックで仮にこのまま株式市場の混乱が続く場合、再度これらの業種に影響が出る可能性は高いと思われます。

資金繰りの悪化の影響を受けて倒産、あるいはダウンサイジングせざるを得なくなり人員整理が行われる結果です。

そして今回のコロナショックの場合、前回の世界金融危機とはその性質に違いがあります。

あの時は金融業界から崩れた実体経済でしたが、今回はウイルスという見えない敵への恐怖心からパニック経済に陥っています。

この影響は旅行業界も去ることながら、ありとあらゆる職種にその影響を及ぼしているのは私達が知るとおりです。

ここでメンフィス市の10大雇用主を上げてみます。右の数字は凡その雇用者数です。

Fedex:30,000人

シェルビー郡管轄の学区:16,000人

政府機関:14,800人

メソジスト・レ・ボヌール・ヘルスケア病院:10,000人

バプティスト・メンフィス・ヘルスケア病院:8,000人

ウォルマート:6,500人

米国海軍施設:6,500人

カジノ:4,000人

メンフィス大学:4,000人

聖ジュード子供研究病院:3,500人

メンフィスの主な雇用主

上記の中でコロナショックが長期化すると大きく影響を受けると思われるのは

Fedex(運輸業)

ウォルマート(卸売業に含まれます)

カジノ

あたりでしょうか。

・渡航規制

・空輸関連

の視点でいえば、影響がありそうなのはFedexです。

事実、メンフィスに本社を持つFedexの場合も運搬業務に影響は出始めているようです。

Fedex社が3月12日に出した通達がこちらにありますが、各国政府の規制に応じて運搬業務の調整が始まっている様子。

アメリカの二大運輸会社の一つであり、メンフィス市場の雇用を計る上でFedex社の方針は一つの試金石になろうかと思います。

結論、たった今の時点では

・金融不安がこのまま続くと、製造業・金融業・卸売業の三つの分野が再び大きく影響を受ける可能性がある

・Fedexの運輸業も大きく影響を受ける可能性がある

といったことが言えるように思います。

。。。

とはいえ、メンフィス等のアメリカ中西部の不動産は従来打たれ強い性質があります。

元々不動産価格が安い

人口増加は微増

手堅い雇用環境

これらの条件が揃う上でキャピタルゲインとしては「泣かず飛ばず」であるものの、高い利回りを実現するキャッシュフロー市場です。

その意味でメンフィス等のアメリカ中西部で不動産物件を所有されている方々は、不動産価格暴落が起こる場合は改めてこの地域の底力を見ることになろうかと思います。

全米で不動産価格が暴落した場合にはある程度の下げは経験するだろうものの、然るべき基本スタンスはあくまでも「長期ホールド」で慌てないことです。

引き続き、全米を通して雇用環境の変化を注視し続けていきたいと思います



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