HOAの権限は絶対にあらず 〜 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

アメリカで物件を購入する際にその物件がHOAの管理下にある場合、購入契約と同時にHOAへの加入も求められることになります。

Single Family(一戸建て)物件の場合はHOAに加入する必要がない物件も多く存在していますが、コンドミニアムを購入する場合はほぼ100%、オーナーで構成されるHOAに所属する必要があります。

HOAの詳細については上記リンク内の過去の項に譲りますが、このHOAが持つ権限は意外なほど強いのが通常です。

HOAを町内会に例えてみましょう。

HOAを町内会に例えたら

  • 町内会はその地域の家主全員参加で構成されている(参加拒否は不可)
  • その町内会では各家庭から会費を毎月2万~5万ほど徴収している(平均額)
  • 町内会には役員がおり、毎月ミーティングが開催されている
  • 役員にはオーナーである自分も立候補できる
  • 地域の美化については外部業者を雇って年間計画が立てられている
  • お金をかけて近所の維持がなされている為、地域の物件の価値は損なわれない
  • その代わりHOAの決まりは厳しく、遵守しなければ罰金
  • 最悪の場合はHOAの権限により物件を手放さねばならないこともあり得る

少なくない金額を支払ってかつ細かい規定を言われるのであれば会員になりたくないとは誰もが思うところですが、その物件を購入する以上はHOAが定める

CC&Rs(covenants, conditions, and restrictions:規約、規定、規制)

を遵守しなくてはなりません。

このCC&Rsは物件契約時に登場しますが、自分の物件がHOAの管理下にあるのならCC&Rsは必ず目を通す必要があります。

例えばCC&Rsには

「近所のストリート及び自宅の裏庭でも喫煙は禁止」

などと、個人の嗜好品にも口を出してくるものです(タバコは一応嗜好品)。

もちろんその目的は

「物件と地域の景観を守り、居住地域の価値を高め続けること」

にあるはずですから、ある程度窮屈な想いをしたとしてもその見返りはオーナー全員にあるものです。

とはいえ、つい先日も佐藤に

「外側の配電盤の一部が老朽化しています。○○日までに修繕しなければ$○○○のペナルティとなります」

という張り紙が。

やや強引だなあと思うこともしばしばです。

このようにかくも物件オーナーを細かくルールで縛り付けるHOAですが、そのHOAでもオーナーを縛り付けることは出来ない項目があります。

今日から、豆知識としてHOAがオーナーに対して効力を出せない項目についていくつかみていきましょう。

Fair Housing Actに触れる項目

アメリカはリンカーン大統領の奴隷解放令に始まり、長年に渡り差別問題に取り組んできました。

現代のアメリカ社会で差別が完全に無くなったとは言えないものの、少なくとも表立っては相当言動に気をつけなくてはならない社会になっています。

そしてアメリカの不動産業界はその関連する法律を整備する中でも差別問題は切っても切れない課題でした。

その意味ではむしろ不動産業界としては積極的に差別問題に取り汲んできており、不平等な不動産取引とならないように法律が整備されてきているのです。

そして差別に関する法整備の代表格ともいえる不動産法がFair Housing Actです。

上のリンクから核となる個所を抜粋すると

Race(人種)

Color(肌の色)

National Origin(出身国)

Religion(宗教)

Sex(性別)

Familial Status(家族構成)

Disability(障害)

これらを理由に物件を購入させなかったり、賃貸を拒むことは出来ません。

そしてHOAもまたFair Housing Actを遵守する必要があり、「日本人には物件を売らない!」なとどいう差別行為は法律上許されないのです。

洗濯物を外に干す

「洗濯物を取り込んでおいてちょうだいね。」

そんなセリフを母親に言われたことは誰だってあるのではないでしょうか。

日本人にとって洗濯物の天日干しはごく当たり前の風景です。

ところが、それなりの割合でHOAの規定には

「洗濯物は外に干してはならない」

というルールが見受けられます。

その理由は「景観を損なうから」というもの。

その手のルールをもつHOAでは大抵、

外壁の色

ガレージドアの色

屋根の色

フェンスの素材

等、外観に関する規定が細かくなされているものです。

共有部分はHOAにより管理され、物件の外壁ペンキ塗り等もHOAで計画的に統一して行われています。

一つひとつの物件と地域全体に統一性を持たせることで、地域全体の価値を高めたい意図があるわけです。

そこまで苦労して価値を高めることに腐心しているのに、ある家では庭先でほぼ毎日のように洗濯物がヒラヒラとしていたら。。

そこで外観の保全を徹底したいHOAとしては天日干し禁止のルールを打ち出すことになります。

ところがです。

今のアメリカでは19の州で「天日干しを禁じてはならない」という州法が明確に定められています。

HOAのCC&Rsよりも州法の方が法的効力は上ですから、これらの州では仮にCC&Rsで天日干し禁止のルールが設けられていたとしても、あなたには天日干しの権利があることになります。

ちなみに天日干しの権利を保証している19の州は下記のとおりです。

Arizona(アリゾナ州)
California(カリフォルニア州)
Colorado(コロラド州)
Florida(フロリダ州)
Hawaii(ハワイ州)
Illinois(イリノイ州)
Indiana(インディア州)
Louisiana(ルイジアナ州)
Maine(メーン州)
Maryland(メリーランド州)
Massachusetts(マサチューセッツ州)
Nevada(ネバダ州)
New Mexico(ニューメキシコ州)
North Carolina(ノースカロライナ州)
Oregon(オレゴン州)
Texas(テキサス州)
Virginia(バージニア州)
Vermont(バーモント州)
Wisconsin(ウィスコンシン州)

私(佐藤)の暮らす物件でもHOAにより天日干しが禁止されていますが、実は天日干しは州法では許可されているのです。

その為、仮に私(佐藤)が洗濯物の天日干しをしていてHOAから

「次に確認された場合は$○○○のペナルティです。」

などと通知されたとしても、

「州法で許されているはずですよね?」

と言い返せることになります。

明日に続けます。


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