Wildfire(山火事)が市場に与えた影響 〜 南カリフォルニア 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

2017年から続いているWildfire(山火事)が不動産市場に与えている影響についてお伝えしています。

1.自然災害が発生する

2.その災害は再発し得ると認識される

3.人々が周辺地域を含めて物件の安全性を疑問視する

4.物件価値が下がる

山火事であれ洪水であれ、自然の力で発生した災害は上記の流れで不動産物件の価値そのものに影響を及ぼします。

これらの地域では物件価格が安い傾向にある為に数字を見ると小躍りしてしまいますが、災害指定地域であることを見逃すと後に発生する自然災害で大切な資産の大部分を失うことにもなりかねません。

数年前はハワイ島で火山が断続的に噴火した際に地中の水分が大きく吸い取られて地面の下がスカスカになり、ある民家は突然現れた庭の空洞に物件が引きずられるという悲惨な出来事がありました。

これは極端な例ですが、かくの如く一度でも自然災害が発生するとその地域周辺の不動産価値には負のレッテルが貼られてしまうわけです。

もっぱら、本シリーズでお伝えしている南カリフォルニアの山火事の場合はその被害地域はほとんどが牧場や農家の地域になります。

山の麓から海側に展開する地域まで山火事が広がってくる可能性は極めて低く、これらの地域では家屋保険の推移は2016年までのそれとほぼ変わりません。

しかしながら山火事が発生した地域周辺では

・火災補償が保険契約の補償対象から外される

或いは

・火災を補償する保険内容を含む場合、保険料そのものが大きく跳ね上がる

といういずれかの現象が起きています。

ここに加えて対象となる地域の多くでは

「購入契約には火災補償を含む保険が必須」

と定められる例が多く出ており、結果として地域市場の物件は非常に売れにくい結果となっているのです。

ミドルクラスの収入であれば手に届く範囲に物件価格が下がったとしても、高い保険料の為に物件維持が出来ないと判断して諦めるパターンも多くあります。

今日は、これらの地域の火災保険事情について数字で見ていきましょう。

カリフォルニア州政府による救済措置

先に「火災補償が保険契約の補償内容から外されている」という実情をお伝えしました。

保険業界としては2017年と2018年の2年間で約2兆5千万円、1年間にすると約1兆2千5百億円の負担ですから、これではたまらずに火災補償を外す保険会社が増えているわけです。

この傾向を受けて、カリフォルニア州政府も救済措置に動き始めています。

「新たに火災被害地区に指定された地域の物件に対し、災害地域指定日から一年間は保険契約更新において火災補償を外してはならない」

この初期の救済措置は2019年12月初旬に発表され、周辺地域約80万件が対象となりました。

しかしながらその月末には対象を一気に広げ、カリフォルニア州内の約100万件以上が対象となっています。

ただしこの救済措置も完璧ではなく、

・新しく物件を購入する際の新保険契約には適用されない

・2019年に火災が発生していない地域では適用されない

等の穴があります。

そこで

新規保険契約

既存保険更新

のいずれでも適用できる、州政府が提供する保険も提供されています。

California FAIR Plan(カリフォルニア・フェア・プラン)という選択肢

California FAIR Planはカリフォルニア州政府が準備する家屋保険です。

家屋保険が用意出来ない物件購入者にとっては最終手段としてCalifornia FAIR Planを使うことが出来ます。

この州政府が提供する保険では、今回の山火事が発生した地域においても火災保障は引き続き補償されています。

典型的なCalifornia FAIR Planの最大保障額は1億5千万円までで、ここには賠償保険や盗難保険に分離される標準補償内容は含まれていません。

賠償保険や盗難保険を含めたい場合、「Wraparound Policy(ラップアラウンド・ポリシー」と呼ばれる補償を別途追加する必要があります。

ただし、カリフォルニア州政府が準備するCalifornia FAIR Planも残念ながら高いことには変わりはありません。

その実、標準補償を含まないCalifornia FAIR Planでも年間$5,500以上という高さです。

この為に消防車が発信する基地から数マイル離れた民家ですら年間$5,500以上を支払っており、結果として標準補償は諦めて加入していない世帯の方が多くなっています。

ところが、山火事が発生した周辺地域では2018年の時点ではCalifornia FAIR Planへの加入がたったの3世帯だったものが、2019年にはその70倍以上となる232世帯がCalifornia FAIR Planに加入しているようです。

普通に考えて高いと思われるCalifornia FAIR Planに加入者が続出している理由は、前述の既存の火災補償を含む保険が高騰していることにあります。

例えば山火事発生地域として指定されたある民家の場合、2019年の家屋保険が$3,800でした。

その前年、2018年に支払っていた家屋保険は$3,000です。1年間で$800も保険料が上昇したという現実。

そして何と、このご家庭が本年2020年の補償内容として受け取った更新契約に記載されていた金額は$19,000です。

。。。

これが今、南カリフォルニアの山火事が発生した地域で実際に起こっている家屋保険の実情です。

結果としてこの方の場合は従来の家屋保険は諦め、たまらず(高額なはずの)California FAIR Planに移らざるを得なくなりました。

この世帯の場合は標準補償を含めるWraparound Policyを入れて$6,000です。

以前の$3,000台からすれば跳ね上がっていますが、それでも既存保険会社による$19,000もの保険料はとても支払えません。

結果として、以前は高額に感じられたはずのCalifornia FAIR Planへの加入者が増加しているのです。

私たちが教訓とするべきは

自然災害に指定されている地域での物件購入は避けるべき

という事実。

いくら物件価格が安かったとしても高額な保険料では利回りは望むべくもありません。

ちなみに私(佐藤)がよくご案内するテネシー州メンフィス市で投資家の方々が支払っている保険料は、現状では

$600 〜 $700

が相場です。

中西部の方が利回りが高くなり易い理由の一つは、家屋保険の安さにもあります。


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