ハンツビルの不動産投資を検証する ~ ハンツビルの人口変化

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

昨日からアラバマ州ハンツビル市場をご紹介しています。

ハンツビルはアラバマ州の中でもテネシー側の北に位置することから、南部というよりも中西部の気質が見受けられます。

北にテネシー州都ナッシュビル

東にジョージア州都アトランタ

は距離的にほぼ同じ場所にあり、南部から中西部への入り口となる街です。

元々の入植は1300年代に始まっていましたが、本格的にアラバマ州より街として制定されたのは1811年のこと。

それから街は絹と鉄道産業を中心に急速に成長します。

この流れに乗って

カロライナ州

ジョージア州

バージニア州

等から富裕層入植者が参入、街は更に発展していきました。

そんなハンツビルに後年、大きな転機が訪れることになります。

1940年、その時のハンツビルの人口は約13,000名程度でしたが翌年1941年、時の大統領フランクリン・ルーズベルトがアラバマ州ハンツビルの南東に35,000エーカー(約140 km2) もの広大な土地を確保、その場所に「化学兵器工場」を建設したのです。

日本海軍が真珠湾攻撃を実施したのは1941年12月ですから、同年初頭にはアメリカ軍は太平洋戦争参戦の準備を着々と開始、その一つにハンツビルも選ばれていたことになります。

そして第二次世界大戦中のハンツビルでの新工場建設とそれに伴い求められる労働力は増加することになります。

結局はこの化学兵器工場は第二次世界大戦の終了と共に閉鎖となりましたが、この時の軍需産業地域への転身がその後にハンツビルを軍需産業をもって繁栄せしめ、後に「航空宇宙産業都市」として知られるきっかけをつくったことは間違いありません。

そして実をいうと、さほど表立って目立たないものの軍需産業そのものは今もハンツビルに数多く存在しており、ハンツビルの爆発的人口増加はこれら軍需産業が根付いた時期にほぼ合致しています(後述)。

現在もハンツビルに工場を構える軍需産業をいくつか並べると、

Lockheed Martin(ロッキード・マーティン )社

Boeing(ボーイング)社

Raytheon(レイセオン)社

Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)社

Airbus(エアバス)社

DRS Technologies(DRSテクノロジーズ)社

とそうそうたる面々です。

アメリカは大まかに言っても歴史的に

太平洋戦争(1941 – 1945)

ベトナム戦争(1955 – 1975)

湾岸戦争(1990 –1991)

アフガニスタン紛争(2001–2014)

と、定期的に戦争を繰り返してきた経緯があります。

軍産複合体の陰謀論は横において、これらの期間にはとりわけ軍需産業が潤ったことは事実です。

現在は「航空宇宙産業都市」という将来の希望を感じさせる街であると同時に、一方では軍需産業がその発展を支えてきた街であることは知っておいてもよいと思います。

ハンツビルの人口変化

そんなハンツビルですが、前述の前置きをもって近年の人口変化を見てみましょう。

分かりやすいように、1850年代からのグラフを引用してみます。

(出典:http://worldpopulationreview.com)

いかがでしょうか。

近年は一貫して人口が増え続けていることが分かりますね。

爆発的に人口が増えだしたのは1950年代、アメリカが朝鮮戦争に参戦した時期です。

1970年に人口急増は落ち着いたものの今度は1980年から1990年まで再び増加、この時期は政府主導によりスペースシャトル開発に力が注がれた時期と一致しています。

そのスペースシャトル開発がひと段落した後は人口が減少しているものの、近年は2000年から再び増加。

この2000年から再び人口が増加している一番の原因は、この時からハンツビルがアメリカで二番目に大きな技術開発研究地区として脚光を浴びたことに起因しています。

そして大変興味深いのは、2008年から本格化した不動産価格暴落の時期にも人口伸び率は変わっていなかったという事実。

また今ではハイテクノロジー研究に関しては全米屈指ともいわれ、2017年には「アメリカでもっとも成長の早い技術研究都市」にも選ばれたのでした。

ここで面白いのは、これだけ人口増加が手堅くところどころに人が流入する理由があったにも関わらず、ハンツビルの地名そのものは世界ではそれほど知られてはいないことです(日本でもご存知の方は少ないかも)。

アラバマ州そのものが田舎の州という認識もあるでしょうし、その中で州都でもないハンツビルの名前は聞いたことがない、というのは致し方ないかもしれません。

とはいえ、実際には昨日お伝えしたように

マツダ・トヨタ・マニュファクチャリング・USA(現在工場建設中。2021年稼働予定)

Facebook(データセンター稼働中)

等の製造業やIT企業も工場やデータセンターすら誘致している街です。

もちろんこれらの企業に対してはアラバマ州からの特別な税額控除やその他のインセンティブが裏にはあります。

このようにしてハンツビルの人口増加を俯瞰すると、田舎街ながらも安定した人口増加が今後も期待出来るのではないでしょうか。

明日に続けます。



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