破産宣告と住宅購入 ~ 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

昨日からアメリカの破産宣告(Bankruptcy:バンクラプシー)とその後の住宅購入についてお伝えしています。

アメリカで借金返済がどうにも難しくなった場合、個人が破産宣告を申請する方法としては主に

Chapter 7 Bankruptcy(連邦倒産法第7章)

Chapter 13 Bankruptcy(連邦倒産法第13章)

の二種類があります。

前者のChapter 7の場合はクレジットカード支払いや医療費請求の支払い等、何も担保のない借金に対してその返済を完全に放棄する場合に使います。

後者のChapter 13の場合は返済そのものは継続するものの、現状に合わせて毎月の返済額を下げる方法です。

Chapter 13の場合は借金返済を完全に放棄するわけではありませんから、後々にモーゲージを組んで住宅を購入する際はChapter 7よりも有利になる傾向があります。

いずれにせよ一度破産宣告を行うと個人のクレジットカードスコアはかなり悪くなるのは間違いありませんが、それでも後々に物件を購入することは不可能ではないのです。

今日は、破産宣告をした人々が物件購入に踏み切れるまでの時間と道のりについて見ていきましょう。

破産宣告から物件を購入出来るまでの期間

いずれの形式にせよ、破産宣告をした人々が物件購入を考え始めることが出来るのは最低でも「2年後」の話となります。

言い換えると、通常は融資元となる金融機関は破産宣告を行った個人のローン審査を取り扱ってくれるまでに最低2年は期間をおく、ということです。

この2年というのはほぼ最低限の基準と見てよいのですが、金融機関によっては破産宣告から3年ないし4年は受け付けてくれないこともあり得ます。

このあたりは各金融機関も商売ですから、その時々に金融機関なりの目標達成と市場状況に照らし合わせた方針の変更が起こりえますから、それに応じてローン申請を受け入れてくれるタイミングに違いが出て来るわけです。

ちなみにこの点は先日お伝えした「債務不履行により物件が差し押さえられたパターン」でもお伝えしたことと重なりますが、再度状況を立て直して物件購入を試みる時には破産宣告の場合でもやはり「政府保証のあるローンプログラム(政府主導のローンプログラム)」の場合は基準が甘いように思います。

例えば、

Fannie Mae(ファニー・メイ)

ファニー・メイの場合は最低2年後にはローン審査を受けることが可能です。

民間金融機関の場合は最低2年と言いつつ実際には3,4年かかる可能性がありますが、ファニー・メイの場合は大概はきっちり2年後から再度ローン審査申込みが可能となるものです。

FHAローン

差し押さえ後のローン組みの部分でも登場したFHAローンに至っては、なんと破産宣告の場合は1年後にはローン審査を考慮してくれます。

通常の商業銀行のローンプログラムと比べるとVAローンを含むこれら政府手動のローンプログラムはかなり窓口が緩いと言えそうです。

これら破産宣告後のローン申請を受け付ける日は「破産宣告が公的に記録された日から数えて」1年また2年ということになりますが、当然ながら破産宣告が認可された日からローン申請までの期間が空いているほどローン審査には通り易い結果となります。

ローン審査前に要チェック:クレジットスコア

最後に破産宣告後にローン審査を受ける前の注意事項を押さえておきましょう。

破産宣告後に状況を立て直し、金融機関で再度ローン審査を受ける際に最も注意しておかなくてはならないのはやはりクレジットスコアです。

クレジットスコアは何よりもアメリカで暮らす個人の経済活動能力を数値化したものですから、カード社会のアメリカで暮らす上では必須のスコアです。

そこで上記のように政府保証ローンプログラムを始めとして早ければ1年目にはローン審査受付の機会は訪れるわけですが、その前には「クレジットスコアを改善しておくこと」がポイントとなります。

破産宣告後の住宅ローン審査に臨もうとしている時に不必要な多数のローンアカウントを開設するなどはもってのほかで、これはマイナスに働きますので下手な動きは取らずに2つ3つのアカウントに絞るのが一番です。

実際には1つのクレジットアカウントでも十分ですが、確実に返済可能な範囲で使用してその返済を着実に毎月行うことを繰り返して行けば、1年後には十分ローン審査に通じるレベルにクレジットスコアは戻ります。

ただしここで気をつけておきたいのはクレジットスコアの評価です。

クレジットスコアを提供する会社は

Equifax

Experian

TransUnion.

の三者ですが、自分のクレジットスコアがきちんと評価されているかはよく確認する必要があります(間違いがそれなりに多い為)。

とりわけ破産宣告を行った後のクレジットスコアの場合は前述のように12ヶ月間真面目に返済を繰り返したとしても、破産宣告直後の悪い評価がそのまま残っている場合があります。

そこで特定のクレジットレポート会社で12ヶ月経っても何ら変化が見受けられない場合、その会社に問い合わせることにしましょう。

大概は問い合わせて間違いに気づいてもらうことで修正作業に応じてもらえることになります。

。。。

かくして、住宅ローン返済が滞った後の物件差し押さえと同様、破産宣告を行った後でも数年後に再度ローン審査に臨むことは十分に可能です。

全ては自己責任の色が強いアメリカ合衆国ですがセカンドチャンスはそれなりに与えられており、物件購入についても同様に破産宣告者でも可能性はあるのです。

そしてこのことは投資活動でも同じことが言えます。

10年前の不動産暴落後にはよく見られた光景ですが、現状破産宣告を余儀なくされる場合でも起死回生を狙い、将来の設計を踏まえて投資活動を再開させることも可能なのです。

このパターンで再起を果たした例として最も著名なのはDave Ramsey氏だと思いますが、ある意味底を見た投資家ほどその後の成功率が高まることすらあり得るのです。



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