破産宣告と住宅購入 ~ 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。

昨日まではStrategic Default(ストレーテジック・デフォルト)の概念についてお伝えさせて頂きました。

債務不履行によりデフォルトとなり、物件を差し押さえられた後にでも再度物件を購入するチャンスがあることは昨日までにお伝えした通りです。

一度物件を失った後でも、時期をみてきちんと経済状況を持ち直せばセカンドチャンスは与えられることが分かります。

そしてこのようなモーゲージ支払いが滞ってしまう場合もそうですが、それ以外にも似たような状況として「破産宣告」があります。

英語でBankrupcy(バンクラプシー)といいますが、自身が背負う何らかの借金を支払うことが出来なくなり、破産宣告をこなうパターンです。

破産宣告もまた、個人のクレジットスコアを著しく悪くしてしまう結果となりますが、現実にはアメリカでは毎年実に約80万の人々が破産宣告を行っているのです。

その多くは勤勉に働きながらも不慮の病気や災い等で大きな借金を背負う羽目になり、懸命に借金を返済しようと試みるもののうまく回らず、諦めて「破産宣しか方法がない」と観念した方々です。

破産宣告後はしばらくは個人の経済活動がかなり厳しくなるものの、やがて時が立てば自分自身の生活基盤をしっかりと立て直せる、そんな判断で破産宣告へと進む人々が多くいます。

では破産宣告を行った人々が後に物件を購入出来るのかといえば、これは可能です。

クレジットスコアが甚だ低くなることからしばらくは無理ですが、けれどもやがては立ち直れる時がやってきます。

そして破産宣告を行っても将来的には住宅を購入したい、という場合には

「融資元は破産後の人に何を求めているか」

このことを意識しておくことが殊の外大切です。

今日から、破産宣告を行った人が物件を購入できるようになるまでのプロセスについて見ていきましょう。

このことも投資活動の伏線的な知識として知っておくとよいと思います。

破産宣告の種類

まずはアメリカの破産宣告の種類について把握しておきましょう。

「これ以上の返済は無理だ。諦めて破産宣告をした方がいい。」

そんな状況に陥った時、あなたには主に2つの破産申告方法があります。

それは

Chapter 7 Bankruptcy(連邦倒産法第7章)

Chapter 13 Bankruptcy(連邦倒産法第13章)

の2つです。

厳密には個人に適用される破産宣告の種類としては

Chapter 12 Bankruptcy(連邦倒産法第12章)

もありますが、こちらは農業従事者対象の申告方法ですので割愛します。

そして上記2つの破産申告方法の違いは主に下記のようなものです。

Chapter 7 Bankruptcy(連邦倒産法第7章)

Chapter 7は通常、「担保なし借金の返済から解放される」為の手続きです。

例えば

クレジットカードの未払い

医療費請求書の未払い

担保なしの融資

等です。

これらはいずれも担保のない借金であり、この種の借金に対して返済が出来なくなった場合はChapter 7で破産宣告手続きを行います。

Chapter 13 Bankruptcy(連邦倒産法第13章)

これに対してChapter 13の場合は完全に支払い責任を放棄するわけではない場合の申請方法です。

借金を背負いながらも本人自身は返済責任を放棄したいわけではなく、可能な限り支払いを継続したい、けれども今のままでは何とも立ちいかない。

そんな時にChapter 13を申請して借金全体を見直し、毎月の返済額を少なくして支払いが可能なレベルまで落とし、その後も毎月の返済を継続していきます。

すなわち、「返済責任額を軽減したい」という時に使用するのがChapter 13なのです。

後を考えるとChapter 13の方が有利

かくして個人に適用される破産申告の方法は大きく分けて上記の

Chapter 7 Bankruptcy(連邦倒産法第7章)

Chapter 13 Bankruptcy(連邦倒産法第13章)

のいずれかということになりますが、このいずれを選ぶかは専門の弁護士がその判断を手助けしてくれます。

Chapter 7とChapter 13の特性から弁護士がどちらが適正かを選び、あなたの状況にあった方法を助言してくれるのです。

そしてここがポイントですが、

「将来の為に物件購入の可能性を残しておきたい」

という場合はどちらが良いかと言えば、これは融資側の立場に立って考えてみるとよく分かります。

言い換えると、

借金返済を完全に諦めてしまった人

借金の完済は無理でも返済責任を低くしてでも完済を目指す人

この二者のどちらを融資元の審査機関は好むだろうか、という話です。

当然、後者のChapter 13で破産申告をした人々ですね。

もちろんChapter 13でもその借金の一部を踏み倒しているわけですからもろ手で歓迎されるということはありません。

けれども少なくともこれら二つの方法で考えると、もしもあなたが将来的に物件購入の機会を残しておきたいのであれば、Chapter 13で申告した方が有利なのです。

とはいえ、

Chapter 7 Bankruptcy(連邦倒産法第7章)

Chapter 13 Bankruptcy(連邦倒産法第13章)

これらいずれであったとしても手続き後には個人のクレジットスコアが相当悪くなることは避けられません。

けれども将来への希望を捨てる必要もないのです。

明日に続けます。



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