管理料金はどうやって決まるの? ~ 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日から不動産管理会社に物件管理を委託する場合の管理料についてお伝えしています。

物件を自己管理するのではなく管理会社に委託する場合は毎月の管理料を支払うことになりますが、その管理料の料金システムは大きく分けて

パーセンテージ料金

フラット料金

の二種類になります。

大概の管理会社が採用しているのはパーセンテージ料金です。

管理料 = 家賃 × パーセンテージ

この式で算出される管理料をテナント入居期間においては毎月支払うことになるわけですね。

この式であれば賃料に応じた料金を支払うことになりますから、オーナーと不動産管理会社の双方にとって納得がいきやすいのです。

そしてその公式は

でした。

この式の意味合いを一言でまとめると、

一年間に必要な管理費用 / 年間予想総収入

ですから、

「一年間の管理費用を見込み総収入で割った割合」

が一戸に対する管理料の然るべきパーセンテージになるわけです。

そこでこの式を使って例を挙げてみます。

不動産管理会社A

管理物件数 … 20戸

年間総収入 … $36,500

一戸ごと管理費 … $120

空室率 … 5%

この条件でいえば、計算式を使うと

($120 × 20戸) / ( $36,500 × (1 – 0.05)) = $2,400 / $34,675‬ = 0.0692 ≒ 7%

となりますね。

補足ですが、空室率とはパーセンテージに落とし込まれた「年間の空室による損失の割合」です。

市場の状況や地域、また季節によってこの空室率は若干違ってきますが、住居用物件であれば空室率は4%もしくは5%が相場です。

そこで空室による損失を実際に計算する場合、まずは総家賃収入に対してこの空室率をぶつけます。

上の例では

$36,500 × 5% = $1,825

と、この管理会社Aでは年間に空室による損失額が$1,825と予想されます。

管理会社Aとしては一年間の収入予想を近似値で求めなくてはなりませんから、この家賃損失予想額$1,825を満室時の総収入から差し引いて

$36,500 – $1,825 = $34,675

と、$34,675を一年間の総収入と見込むことになります。

別の言い方では、空室率が5%ということは入居率は95%ですから、

$36,500 × 0.95 = $34,675

となります。

(なので上記の計算では「$36,500 × (1 – 0.05)」)

結果として管理会社Aが定める毎月の管理料は家賃の7%ということになり、その管理契約書には7%の数字が出てくるわけです。

管理費を交渉してみる

かくして各不動産管理会社は上記の公式を基準に自社の管理費を定めていますが、もしもあなたが管理会社と管理費について交渉したい場合は

① 管理している物件の数

② 管理している物件の平均家賃

の二つの数値を手に入れればよいことになります。

① × ② = 年間総収入

となりますから、上記の公式をもって然るべきパーセンテージを計算することが出来ますね。

とはいえ、正確な数字を教えてくれる管理会社はそうはありません。

そこで同時に調べるべきは

・同地域市場の他の管理会社の管理料パーセンテージ

・各管理会社の従業員数

・同地域市場のプロパティマネジャーの平均給与

です。

これらの数字を並べると、その会社の管理料が割高なのか割安なのかがよく見えてきます。

とはいえ交渉できたとしても大抵は1%の下げに応じる程度、まれに2%の下げに応じてもらえるくらいでしょうか。

かつ、仮に2%の下げに成功したとしても実際にはあまり理にかなわない場合もありますので注意です。

というのも、上記の数字の中で不動産管理会社にとって肝になるのは

一戸ごと管理費

です。

言い換えると、ここは「一年の間に一戸の物件から管理会社が確保するべき利益」になります。

つまり、管理会社そのものが事業を継続させる為に必要な利益がここの数字なのです。

家賃相場

空室率

これらは自社でコントロールできるものではなく、自助努力で伸ばせるのは

管理する物件数

くらいです。

そうすると、管理料のパーセンテージを交渉で下げられるということは

「(そのオーナーが所有する)一戸の管理費を下げる」

ということになるのです。

つまり管理会社にしてみれば従業員への給与は固定費ですから、帳尻を合わせるにはサービスの量(質)を下げざるを得ないわけです。

当然その物件を管理する際のモチベーションにも直結してきますし、その全ての不安要素はあなたの物件管理の質に跳ね返ってこざるを得ないわけです。

とはいえ不当に高い管理費を支払う必要はないのですが、交渉してパーセンテージを落としすぎると自身の物件への管理レベルに影響し得る、という注意喚起の意味です。

また、管理会社によってはやけにオプションサービスが多い会社があります。

物件定期点検

芝刈り

冬の空室期間の水抜き(凍結防止)

物件価値評価サービス

独自家屋保険

等、実に様々なオプションサービスが存在しているものです。

また、通常の管理項目にも差をつけることで複数のパーセンテージを用意している管理会社もあります。

そして実際には、このようなオプションや管理そのものに複数の基本サービスを用意している管理会社ほど稼ぎは多い傾向があります。

オプションサービスは家賃にパーセンテージをかけた基本管理料金以外の稼ぎです。

ということは、オプションで稼ぎを増やしている管理会社はパーセンテージを落としてもダメージが少ないことになります。

これが理由で、オプションサービスの多い管理会社には基本管理料金の2%下げを交渉してみるのもありなのです。

かくして、管理費の交渉に臨む場合は対象の物件管理会社の稼ぎの構造をよく理解した上で

1.その会社の全体像を捉える(交渉時の文句に使う)

2.1%落とすか、2%落としてもよいかを見極める

の手順で進めるとより無理のない(物件管理にマイナスの負荷がかからない)交渉が可能になると思います。



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