家賃滞納気味のテナントにはどう対応するべきか ~ 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

ある、10万ドル以下の物件に投資された方がいらっしゃいます。

購入金額:$88,000
現在の家賃:$850

で、

表面利回り:11.6%
実質利回り:8.5%

と決して悪くない成績です。

そしてこの物件はもともとテナント付きの物件をフリップ業者から買い取ったもので、購入当初からテナントがついたままで3年間運営しています。

ところが成績はまあまあに見えるものの、この物件は一つだけ悩みの種がありました。

それは物件ではなく、テナントによる家賃支払いについてです。

今まで支払ってくれてはいるものの、これまでに家賃支払いが遅れることが度々ありました。

期日通りに支払ってくれる月もあれば、月をまたがって遅れて支払うこともある。

そうかと思えば期日通りに半分だけ支払って、月をまたがって翌月に残り半分を支払う。

そんなことが一年に数回、あったのです。

この物件に入居していたテナントは40代のご夫婦でした。

ご主人は街の工場で働いており、奥さんは専業主婦。

ご主人の稼ぎだけで二人で生活し、お給料から家賃を支払い続けていたわけですね。

そして

たまに起こる家賃の滞納

2回に分けて支払う行為

を観察していると、おそらくお給料形態は一ヵ月に二回に分けて頂いている様子でした(アメリカではこの給与体系はよくあります)。

そして最近、どうもこのテナントの滞納が目立つようになってきました。

なんとか追いついて翌月には支払うのですが、また同様に遅れ気味のペースになってくるのです。

もはや滞納癖があるといっても過言ではありません。

私(佐藤)がこの物件のオーナーからご相談を受けたのは、その滞納癖が目立つようになった時期でした。

このような

「支払うんだけど遅れ気味」

「滞納の傾向は改善されない」

「けれども突然、きっちりと期日までに支払う」

というどっちつかずにも似た状況の場合、オーナーとしてはどのような対応をとるべきでしょうか。

滞納癖のあるテナントはオーナーにとってはリスクを抱えていることと同じです。

ある月から支払いが完全に滞ってしまえば収入は止まりますし、夜逃げなどされたらそれこそ物件の整理に大きな出費が必要となります。

上記のようなどっちつかずのテナント場合、オーナーとしては精神的に不健康なままでこの状況を抱え続けることになるのです。

今日から、このようなリスクのあるテナントへの対応について考えてお伝えさせて頂きます。

滞納率の高さは予想できる

大きく分けて二種類の物件を考えてみましょう。

物件A

物件価格:8万ドル

家賃:$800

地域:それなりに犯罪率が高い

物件B

物件価格:20万ドル

家賃:$1800

地域:かなり安全

このような二つの物件があった場合に、それぞれ軍配が上がるのは

キャッシュフロー目的 ⇒ 物件A

減価償却・キャピタルゲイン・キャッシュボリューム目的 ⇒ 物件B

です。

投下した資金に対するROIとして優れているのは明らかに物件Aですね。

その一方で最終的に現金が多く残るのは物件Bかもしれませんが、投資効率がよいとは言えません。

そしてこの二つの物件があるとき、これらには「家賃滞納発生率」に違いはあると思われますでしょうか?

私(佐藤)の経験では、上記のような二種類の間には家賃滞納発生率の違いは確かにあります。

このあたりは差別的な意図は全くないのですが、現実として入居時にスクリーニングをかけてみると物件Bの家賃が支払えるテナントは大抵は年収一千万近く、もしくはそれ以上なのです。

それだけ収入に余裕がある人々が滞納するかといえば、その可能性は低いものです。

ここでは年収の高について良し悪しに言及する意図は全くありませんが、物件Aの場合は物件Bと比較すると家賃滞納発生率が高い傾向は確かにあります。

つまり、不動産投資物件においては

実質利回りが高い ⇒ 家賃の滞納率が高くなる傾向

実質利回りが低い ⇒ 家賃の滞納率は低くなる傾向

この傾向の違いは実際にあるのです。

結果として、キャッシュフロー重視であくまでもROIを高めることに拘る場合はその後ろにある家賃滞納の発生率も意識しなければならないことになります。

だからこそ、ROIを突き詰めていきたい投資家にとっては家賃滞納率を意識することは大切です。

数字ばかりに拘ってご近所やテナントの質を考えずにいると、滞納はもとより最悪の場合は支払いを諦めてテナントが居直り、そのまま不法占拠を続けるような場合も起こりえます。

そこで物件Aのような、キャッシュフロー重視に拘りたい場合に私(佐藤)がお薦めするのは

「治安は良いけれど、学区はそこそこの地域に立地する物件」

です。

ここもまた変な差別意識をお伝えする意図はありませんので表現に気をつけたいのですが、ROIが高いながらも滞納率が低くなる傾向があるのは「治安は問題なし、けれども学区はそこそこの地域」なのです。

一番避けたいのは「治安は悪く、学区も悪い」という地域の物件ですね。

実質回り15%等の非常に高いリターンが数字上は期待できますが、そこには家賃滞納を含め様々なリスクが生じてくるものです。

そして冒頭の例のように滞納が常態化してしまった場合、オーナーとしては直ちにその状況に対応する必要があります。

明日に続けます。



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