HUDホーム:ディール物件を探すもうひとつの方法 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日からHUDホームについてお伝えしています。

アメリカ不動産市場で物件を安く購入する方法の一つにHUDホームがあります。

HUDホームとは昨日お伝えしたように連邦政府機関であるHUDがFHAプログラムをもって(金融機関を通して)融資した物件を差し押さえた際に、売却して整理する目的で市場に出す物件のことです。

もっぱらこのHUDホームを購入出来るのは米国居住者のみになるかとは思いますが、アメリカ国内で安く物件を購入する選択肢として憶えてよいと思います。

今日はこのHUDホームについて、もう少し深掘りしてポイントを押さえていきましょう。

HUDホームの利点

HUDホームはHUD自身が所有者になっていますが、そのまま物件を抱えていても仕方ありませんからHUDとしては少しでも早く売却して整理したいと考えています。

その為、HUD物件は通常はその物件の然るべき市場価格よりも安く出されているものです。

この点は通常の銀行による差し押さえ物件でも同じことが言えますね。

フォークロージャーと呼ばれる銀行(あるいは融資機関)による差し押さえ物件の場合も、銀行としては少しでも早く売却して元本を回収しようと試みるものです。

すなわち、HUDと同様に物件を然るべき市場価値よりも安く市場に出すことで短期の資産整理を試みます。

そしてこの時の売却価格は銀行としては

元本残高 + 売却費用

の合計が取れれば十分ですから、物件価格は「元本残高がいくらかか」に大きく左右されることになります。

ところがです。

同じように元本残高回収を試みるのがHUDホームの売却ではありますが、

政府機関によるHUDホーム

民間金融機関による差し押さえ物件

この二種類の物件の売却価格には、その特徴に極めて大きな違いがあります。

それぞれが同じように差し押さえ物件であることに違いはありませんが、それを所有するのは

政府機関

民間企業

この両者であり、両者は官と民という全く違う立場です。

このあたりは日本も全く同じ事情になりますが、政府はその使命と役割として

「血税を投入して、損失を補填しながら施策を実行する」

という傾向がありますね。

その施策の方向性が正しいか否かはともかくとして、損失を税金で埋めるという切り札が政府機関にはあるものです。

具体的にいきましょう。

ここはHUDホームの最大の特徴ともいえるものですが、HUDホームには「グッドネイバープログラム」という政府主導の政策の一つが効いてきます。

グッドネイバープログラムとは、日本語的に言えば「地域社会活性化プログラム」と言えるものです。

その地域社会を健全に活性化させることを目的とした政府施策で、ここにはそれなりの税金が注がれていくことになります。

そこでHUDホームに効いてくるグッドネイバープログラムとは何でしょうか?

この場合は、その地域で暮らす

学校の先生

警察官

消防士

救急隊員

といった、その地域に大きく貢献する公職につく方々を対象にしたプログラムで、彼らを対象に元本残高度外視でかなり安く物件を販売してくれるのです。

驚くなかれ、なんとその額50%引きでの物件販売もあり得ます。。

例えばFHAローンを通じて$250,000の物件を購入した方が債務不履行となり、その時の元本残高が$200,000だったとしましょう。

すると民間金融機関であればその$200,000と諸費用の合計を回収できれば良しとするわけですが、HUDホームの場合はグッドネイバープログラムを施行する場合は元本残高度外視で、$125,000で購入出来る場合もあるということなのです。

この時の差額

$75,000($200,000 – $125,000)

は、税金で補填されるわけですね。

この事実をアメリカ国民のどれほどが知っているのか分かりませんが、HUDホームのグッドネイバープログラムが今も健在ということは、それほど多くの方々には知られていないのかもしれません(広く知られたら避難の的になるように気がする為)。

当ブログは決して悪知恵をご提供する意図はありませんが、例えば$1,000,000の市場価値がある物件がHUDホームとして市場に出され、それを学校の先生が$500,000で購入したとしたら。。

ルールとしては、「グッドネイバープログラムで購入する場合、3年はその物件にきちんと暮らすこと」という制約が出てくるのですが、たった3年の話です。

その先生が20年後に引退した際に物件を売却して隠居するというのなら、ミリオン物件が20年でいくらになっているのか予想もつきません。

仮にそれ以上は全く価値が上がらなかったとしても、この先生はそのままでも$500,000のキャピタルゲインを手にすることになります。

かくして、学校の先生はこのような方法で自身の退職金を準備することも可能になるわけですね。

そういえば私(佐藤)のご近所にも$400,000の物件を購入し、数年後にもう一つの素晴らしい物件を購入して最初の物件は賃貸に出している学校の先生がいます。

学校の先生のお給料で二つも高い物件を購入出来るなんてすごいな、よほど貯金していたのかなと思ったものですが、考えてみると彼女もこのグッドネイバープログラムで最初の物件は購入していたのかもしれません。

この先生は最初の物件から毎月$2,000の賃貸収入を得ながら、かつ両物件のキャピタルゲインも手伝って着実に老後の準備を進めておられます。

アメリカの公職の方々であれば、こんな老後準備も考えられるという一例です。

。。。

HUDホームでリスクがあるとすれば、「 as is 販売(売主は修繕しない、そのままの状態での売却)」であることくらいです。

この点は購入契約期間中にきちっと専門家による物件調査を行えば問題はありませんし、十分にリスクコントロール出来る範囲だろうと思います。

二日間に渡りHUDホームについてお伝えしてきましたが、興味のある方はHUDホームが紹介されているこちらのサイトを除いてみてください。

思わぬ掘り出し物件が見つかるかもしれません。



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