HUDホーム:ディール物件を探すもうひとつの方法 〜 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

不動産投資を行う際には

入り口(物件購入時)

出口(物件売却時)

これら2つのポイントを検討しておくことは必須です。

前者であれば

物件価格

契約期間の各種調査費用

クロージング費用

購入後の修繕費

等、そこに発生するのは出費のみですが、この出費合計をAとしましょう。

これに対し後者においては

物件売却価格

クロージング費用

エージェント手数料(通常はリスティングエージェントとバイヤーエージェントの双方)

等、唯一の収入となる物件売却額以外は全て支出となります。

この収支結果をBとしましょう。

すると一つの物件から完全にアウトした際には

B – A

が、純粋な物件の売買のみに関する課税前利益となりますね。

家賃収入や管理会社への毎月の手数料、あるいは保有期間中の修繕費を抜きに考えた、物件売買のみの損益が上記の式で出てくるわけです。

ちなみに不動産投資目的を「減価償却」とされる方々の場合、この「物件売買の部分では利益はでなくてよい」と定義される方々は多くいます。

キャピタルゲインに目的がない以上、差し引きゼロでいいというわけです。

とはいえ、実際には売却時のクロージング費用のみならずエージェント手数料等でそれなりの出費がありますから、差し引きゼロでその物件からエグジットするにしても、最低でも各種費用をカバーしてくれる数万ドルのキャピタルゲインはほしいものです。

そして実のところ、無難にその物件からエグジットする意味では結果論であるキャピタルゲインを期待するよりも最初の入口、すなわちAの数字を少しでも抑えた方がよい、という考え方もあります。

出口戦略も去ることながら、入り口戦略を重要視するわけですね。

そして入り口戦略の最たるものは、当然ながら

「物件を極力安く購入すること」

です。

出口戦略の数字となってくるキャピタルゲインについては個人の力でコントロール出来るものではありませんから、その不動産市場の行く末に委ねるしかありません。

けれども入り口戦略の数字となる物件価格については、数字(物件価格)がハッキリ分かっていると同時に購入時の交渉で更に値下げも可能ですから、意図的にコントロールが可能なわけです。

とどのつまり、

「良質ながら安い物件を価格交渉で更に安く購入する」

これが不動産投資入り口の王道の考え方となります。

そうすると大切なのは「いかに安い物件に巡り合うか」となりますが、実は安くて良質な物件を探し当てる上で知っておきたい隠れスポットの一つあります。

厳密には隠れスポットでも何でもないのですが、案外知られていない物件の出処です。

それはHUDホームと呼ばれるもの。

今日から、HUDホームについてポイントを押さえていきましょう。

HUDホームとは

HUDとは当ブログでもよくお伝えする通り、

United States Department of Housing and Urban Development (アメリカ合衆国住宅都市開発省)

の略です。

アメリカ連邦政府の中でアメリカ全土の不動産業界を統括する機関であり、私たちアメリカのリアルター達にとっても大元締めの機関。

そしてHUDホームとはこのHUDが所有する物件であり、かつ市場に売りに出されている物件のことです。

なぜアメリカ連邦政府であるHUDが物件を所有し、しかも市場でその物件を売りに出しているのでしょうか。

ここは予想がつくかもしれませんが、一言でいえばHUDホームとは

「政府が保証して住宅ローンを融資したものの、債務不履行により政府が差し押さえた物件」

であり、連邦政府としては物件を抱えていても仕方ありませんので融資元本残高を回収するべく、市場で売りに出しているわけです。

そしてもう少し厳密にいえば、これらの差し押さえ物件はもともと政府が提供するFHAローン制度を通して購入された物件です。

FHAローンとはアメリカ人が初めての物件を購入する際に享受できる政府支援によるローンプログラムで、希望者は頭金が3.5%という低さで融資を引くことが出来ます。

通常は銀行において融資可能とされるのは

頭金 20%

融資額 80%

が限度に近いものです。

例えば$250,000の物件を購入するのであれば

頭金 … $50,000($250,000 × 20%)

融資額 … $200,000($250,000 × 80%)

ですね。

ところが同じ物件でも、FHAローンを組む場合には

頭金 … $8,750($250,000 × 3.5%)

融資額 … $241,250($250,000 × 96.5%)

と手数料を除く純粋な頭金だけで$8,750と、日本円にして80万円程度の自己資金で物件が購入出来ることになります。

アメリカの住宅は$250,000も出せば十分に大きいものですが、その購入にあたる自己資金が100万円もかからないとなれば購入意欲も出てこようというものではないでしょうか。

そしてアメリカ政府の狙いも正にそこにあり、

アメリカ国民に広く自宅所有を奨励・普及し、引いてはアメリカ経済全体を不動産業界からも活発にする

という意図でFHAプログラムが今日まで施行され続けてきているのです。

ところが。。

3.5%もの低い頭金で購入できるということは、毎月の返済額はそれだけ高額になるということです(当然ですが)。

融資額が大きければ大きいほど毎月の返済額は大きくなるわけで、かつ頭金が20%を切る場合にはPMI(Prime Morgage Insurance)という、債権者を補償する為の保険にも加入することが義務付けられています。

この保険料は毎月のローン返済額に加えられることになりますから、毎月の返済額が更に大きくなるわけです。

つまり頭金が3.5%とは聞こえがいいのですが、その分債務不履行のリスクは高まることになります。

ちなみにこのFHAプログラムは政府手動によるものですが、その実際の窓口は民間金融機関です。

銀行にいけばこのFHAプログラムを通して融資を引けることになり、銀行としては政府保証の元に3.5%という低い頭金で融資を行えることになります。

そして政府が補償するというからには実際に債務不履行が発生したら窓口の銀行ではなく、政府そのものが責任を引き受けなければなりません。

それがこのHUDホームという形で市場に現れることになるわけです。

そしてこのHUDホームを購入する場合、他に類を見ない特典が用意されています。。

明日に続けます。



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