安すぎる物件は購入してはいけない理由

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

少し前にもお伝えしましたが、最近増えているお問い合わせの中で

「詐欺まがいの被害に合い、物件を売却処理したいのですが」

という類のご相談が増えています。

なぜ今のタイミングで同じようなご相談が増えているのかは不思議なのですが、いずれにせよそこには共通のパターンがあります。

「表面利回り15%以上!」

「実質利回り12%以上!」

「物件価格は日本円で数百万のみ!!(通常は$60,000以下) 」

などと謳われる高いリターンに魅力を感じてしまい資金を投じたが最後、

「テナントが悪質で滞納の連続です」

「最初の数ヵ月だけで退去し、それから全くテナントが付きません」

「不動産会社がまともに管理してくれず、お金ばかりがかかっています」

「売却しようにも、現地に助けてくれるリアルターがいません」

このような嘆きと共に、ご相談に来られるのです。

最初に結論的なお伝えになりますが、安すぎる物件は購入してはいけません。

こと不動産物件に関しては「安かろう良かろう」はあり得ないのです。

今日は、安すぎる物件は購入してはいけない理由についてお伝えさせて頂きます。

数字と現実は違う

「表面利回り15%以上!」

「実質利回り12%以上!」

この手の高いリターンを期待させる言葉は何も不動産投資でなくともありふれていますね。

「このベルトを着けるだけで、たった3週間で激やせ!」

「シミが消えるどころか美白に変化!」

この手の効果を過度に期待させる広告と、不動産投資の良すぎるリターンを過度に期待させる誘い文句にそれほど違いはありません。

厳密には不動産投資の場合は固定資産の話ですから、自分の努力はなくとも謳われた数字がほんの短期間ながらも出る可能性はあります。

けれどもすぐに化けの皮がはがれ、その物件の本来あるべき姿に落ち着いてしまうものです。

根本的に、不動産投資の利回りを計算する際の分母となる物件価格が安いのであればリターンが大きく見えて当然です。

それよりも見抜かねばならない本質は、

「その物件がどれだけの価値があるのか?」

だと思います。

例えば物件価値により大きく左右される支出の一つに固定資産税があります。

大概はこの手の高いリターンを期待させる物件の固定資産税はかなり安いものです。

年間固定費である固定資産税が安ければそれだけ利益が残りますから、ここもまたリターンの数字を良く見せる要素になってきます。

けれどもよく考えてみてください。

固定資産税というのはそもそも管轄郡の担当者が

「その物件の価値を査定し、そこに固定資産税率を掛けたもの」

です。

ということは、固定資産税が安いということは「物件そのものの価値が低い」ということです。

もちろん税率そのものが安い為に結果として固定資産税が安い地域はあります。

例えばキャッシュフロー市場の一つとして投資家の皆様をよくご案内するメンフィス市場の場合、治安の悪い地域を上手に避けてリターンの高い物件を購入したとしても固定資産税は安いものです。

テキサス州の同等物件比較した時に、固定資産税は普通に2~3倍の差がありますからね。

ちなみに、安すぎる物件でも立地がよい場合は固定資産税も高い傾向があります。

すなわちその物件の評価は建物の状態のみならず、立地も加味されているということです。

だからこそ、安い物件に飛びつく前に

「そんなに安い物件がどれだけの価値があるのか?」

はきちんと見抜かねばならないのです。

不動産投資のリターンとしては

(①家賃収入 – ②年間支出) / ③物件価格

この式で出てくる実質利回りを考えたときに

「収入を増やして支出を抑える」

という、極めてシンプルな考え方に落とし込まれます。

すると

②年間支出

③物件価格

この二つが小さければ小さいほどリターンは大きく見えて当然です。

けれども不動産投資の場合は現実のハコモノを相手にしますから、株式投資とは違って数字だけで事は終わらないものです。

数字とは違う現実がそこにはありますから、

・物件の本当の価値

・物件の立地する環境

これらは必ず見抜くように心がけましょう。

不動産管理会社の質

そして安すぎる物件を購入しない方がよいもう一つの理由は、不動産管理会社の質です。

これは教科書には出てこない話ですが、当然ながら不動産管理会社にも良し悪しがあり、また不動産管理会社も管理する物件は選びます。

大別すると管理会社は

やる気のある士気の高い管理会社

やる気のない適当な仕事の管理会社

このような二種類に分けれら、安すぎる物件を請け負ってくれる管理会社は後者である可能性が高いのです。

これは通常の商売でも同じことが言えると思います。

ブランド化するほど確立された商売であればそれこそ高利益のみに焦点を当てて、殿様商売に走る傾向があるものではないでしょうか。

同様に管理会社のみならず、物件の売買を仲介する不動産会社でも同じことが言えます。

私(佐藤)が所属する全米最大手のケラー・ウィリアムズも異常に士気が高いものです。

徹底的にクライアントをサポートしながら、平均レベルの物件もハイエンドの物件もすべて取りにいきます。

その一方で公然と発言するわけではありませんが、エージェントたちは

・地域的に避けたい物件

・安すぎる物件

これらの物件のリスティングには極力関わらないものです。

その理由は「費用対効果に見合わない」から。

物件そのものを売るのに大変苦労するだろうことが分かりきっており、かつ報酬は(物件価格が安い為に)少ないとなると、避けたくなるのが人の心情というもの。

不動産管理会社でも士気の高い、やる気のある管理会社は家賃が平均以上の物件を積極的に取りにいきます。

しょぼい仕事をしていては他社に取られて自社利益はどんどん少なくなりますから、果敢に動いて価値の高い物件の管理を任されるように努力を見せるものです。

そうすると必然的に安すぎて価値のない物件(管理料も安い物件)は、やる気のない不動産管理会社におこぼれで回ってくることになります。

そして

・連絡してもまともに返事が返ってこない

・指示したとおりの修繕がなされない

という式でどうにもまわらなくなり、結局は

「表面利回り15%以上!」

「実質利回り12%以上!」

という当初の謳い文句は実現しないのです。

。。。

このように安すぎる物件の場合は

・不動産価値が低い可能性

・まともな不動産管理会社は管理してくれない可能性

といった要因で負の連鎖が起こる可能性がありますから、購入は避けた方がよいのです。

私(佐藤)の感覚では、今のアメリカ不動産市場では$80,000以下の物件はかなり慎重に精査した方がよいと思います。

物件価格や期待出来る家賃収入以前に、その物件そのものの本当の価値を見抜くように心がけておきましょう。



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