売却前のリノベーションはいつ始めるべきか? 〜 中編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

自分が暮らす住居用であれ他人に貸し出す賃貸用であれ、一戸建てを売却する際には

「リノベーションをかけて価値を高めた方が、結局は手元に多くお金が残る可能性が高い。」

という傾向があります。

極度にお金をかけすぎると損してしまいますので微妙なさじ加減が必要ではありますが、きちんと計算した上で健全にリノベーションをかけた方が得する傾向は確かにあるのです。

そして物件価値が高ければ高いほどこの傾向は大きく、とどのつまりキャピタルゲイン市場であればこの傾向は更に大きくなります。

かつもう少し言えば、超富裕層の完全なハイエンドハウスにもなると

「数千万円のリノベーションをかけて数億の付加価値をつけて売りに出す」

ということはよくあり、そして実際に売れてしまうのです。

お金持ちがどんどんお金持ちになる現象はハイエンドハウスの世界でも垣間見ることができます。

そこで、物件価値の高低に関わらずリノベーションをかけて売りに出した方がよいのは事実ですが、実際に売却するとなるといつ頃からリノベーション作業を開始するべきなのでしょうか。

この点は

賃貸用物件

住居用物件

の2つでは大きく違いがあります。

特に後者の場合は

「どうせリノベーションするのなら、一定期間は自分自身が楽みたい。」

そんなオーナーとしての感性面を満足させる意味で、

・時間が経っても早々には劣化しない

・むしろ時間が経たないと価値が出ない

そんな条件を満たす箇所であれば、早めにリノベーションを開始しておくべきなのです。

そこで今日から、時間軸毎に行うべきリノベーションポイントを見ていきましょう。

売却の7年〜10年前

「7年〜10年前から売却する準備をするなんて早すぎるのでは?」

そう思われる人も多いでしょうし、現実にそんなに早くから売却準備をする人々はそうはいないものです。

けれどもハッキリいいましょう。

賃貸用・住居用に関わらず、少なくとも投資対象として不動産物件と付き合っていくのであれば、これくらいの時間的感覚はもった方が良いです。

不動産はその性質上流動性が低く、かつその変化はゆっくりと着実に起こるもの。

すなわち自分が所有する不動産物件との付き合い方も不動産の性質を加味した上で

「(変化が遅いからこそ)準備は早め早めに行う」

という考え方が大切なのです。

そこで7年以上前から検討してもよいリノベーション項目には下記のようなものがあげられます。

1.ランドスケープ

景観のことをランドスケープ(Landscape)といいます。

このランドスケープは7年以上前から計画的に進めるべき代表的なものです。

その一番の理由は、ランドスケープそのものは劣化しないから。

自他共嬉しくなるランドスケープに仕上げ、自分自身も暮らしながら楽しむと同時に売却時にはそのまま物件価値に跳ね返ってきます。

また植物の中には長い時間をかけてこそ価値が出て来るものもありますから、余計に早めにランドスケープは整えた方がよいのです。

ただし、

ボスボールコート(シニアのスポーツ)

日本庭園(アメリカ人受けするとは限らない)

等のややマニアックなものは万人受けするわけではありませんので、この類を仕込むことは避けた方が無難です。

2.ガレージドア

物件全体を眺めたときに、ガレージドアは視界に入る物件側面の大部分を占めていますね。

ここは案外知られていないポイントですが、ガレージドアのアップグレードは物件価値を高める最たるものの一つです。

ガレージドアの寿命はそれこそ平均40年以上ですから、7年〜10年前に新品にしておくことは何らおかしくなく、それならば早めに交換して物件価値を上げて自分が楽しめばよいと思います。

3.屋根

物件の中でも屋根交換は最もお金がかかります。

それだけに屋根の状態はそのまま物件価値に大きく反映されてくるものです。

そしてこれが理由で、投資用に物件を購入する投資家の中には

「屋根修繕が必要になる前に次の物件に」

と、1031 Exchangeを利用して次々と新しい物件に乗り換える人々もいます。

私(佐藤)自身はバイ・アンド・ホールドのタイプですが、投資戦略として渡り鳥(美味しいとこ取り)は決して間違ってはいないと思います。

けれどもas is(物件状態そのまま)ではなく物件価値を高めてから売却する場合は、屋根の状態が悪くて修繕が度々必要になるならば売却の7年前くらいには新品に交換する方が得策です。

なぜなら

・新品にすることで屋根修繕は売却まで発生しにくい

・売却時に7年ものの屋根なら物件価値を損なわない十分な理由になる

・それどころか状態によっては物件付加価値の理由にできる

という理由もそうですが、ここに隠されたもう一つの大きな(あまり知られていない)理由は

・保険を使って屋根修繕できる可能性が高い

ということです。

ここで大切なのは保険会社とやりとりをする際に「向こう5年以上は売却するつもりはない」とはっきり告げ、

「屋根交換で価値を高めて売り逃げするつもりはないな」

と保険会社に認識してもらうことです。

これにより補償で丸々屋根交換を行い、それからしばらく売却まで新しい屋根を自分自身が楽しめることになります。

もちろんこの時に補償を使うことでその後の家屋保険が値上がる可能性がありますが、それでも自分で屋根交換費用を出費するのと比較すると雲泥の差が出て来るものです。

。。。

上記の3点は7年〜10年前に開始してよいリノベーション項目となります。

そして大切なのは、とりわけランドスケープやガレージドアは適切なメンテナンスを継続することです。

また屋根も含めて定期点検はしっかりと行い、大きく価値を落とす要素が発見されたら早期に対応するように心がけます。

すると7年〜10年後、この時のリノベーションが大きく効いてくることになるのです。

明日に続けます。



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