売却前のリノベーションはいつ始めるべきか? 〜 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカ不動産市場では「不動産価値は原則上昇」が成り立ちます。

増え続ける人口の中で不動産価値上昇の傾向は変わらず、不動産価値暴落で価格調整が起こった際にはそれこそ「底値買い」が横行し、そこからピンポン玉のように時間をかけて不動産価値は戻ってくる傾向があるのです。

「人のいないところに寝床は必要なく、人が増えるところに寝床は増える」

という極めて単純な真因が根底にあり、加えてアメリカ国籍以外の方々でも簡単かつ安全に購入できてしまう事実が世界中からの絶え間ない需要を生み出し続けているわけです。

そのような背景がありますから、アメリカで自宅を購入する場合もアメリカ国民はすべからく自宅購入ではなく「自宅への投資」の意識があります。

価値が上昇していく前提で考えていますから、

「自宅を思い切って買っちゃった。。」

ではなく、

「大きな投資で資産形成が進んだな。。」

このように考えるわけです。

すなわち賃貸に出して家賃収入を得るだけが不動産投資ではなく、自分自身が暮らす前提で購入する場合もアメリカ人にとっては投資になります。

そして自分で暮らそうが最初から賃貸に出そうが、そこにはやがて起こる共通の行為が出てきます。

「所有物件の売却」

です。

純粋に賃貸に出しての不動産投資ではオーナーの計画に沿って売却時期を迎え、自宅の場合は相続したとしても子孫によりその自宅は売却されることになります。

そして売却する場合にオーナーとして決めなくてはならない共通事項は

「リノベーションして売却するか、リノベーションせずにas isで売却するか」

です。

as is とは修繕をかけずに現状の状態で売却する行為ですが、当然ながら

リノベーションする → 売却前に大きな出費が発生する

as is で売却する → 出費は売却費用のみ

となり、前者の場合はそれなりの手持ち資金を必要とするわけです。

そこで売却前の出費のみを考えると、どう考えても後者の方が得するように思えますね。

修繕せずに売却するのなら高い可能性で値引き交渉により最終売却額は下がるものの、出費がない分楽に大きな売却益を得ることができそうです。

ところが現実は違います。

よほど下手なことをしない限り、リノベーションをかけた方が最終的に手元に残るお金は大きくなる傾向があるのです。

その理由はリノベーションすることで「物件の価値が上がる」から。

要所要所を修繕或いはアップグレードすることで物件そのものの価値が上がり、手を加えた分高く物件は売れることになります。

ここもまた需要と供給の話ですが、

あちこちにガタがきているそのまんまの物件

あらゆる箇所は修繕、アップグレードされているピカピカの物件

あなたはどちらにより多くのお金を支払う気持ちになりますか、ということなのです。

不動産価値の高い物件はより有利になる

ちなみに、リノベーションを施す場合には価値の高い物件の方が有利になり易い傾向があります。

ここで言う有利になる尺度は「購入価格を基準とした時の最終利益」です。

例えば

物件A:購入価格 $250,000

物件B:購入価格 $120,000

これら2つの物件をそれぞれ5年間保有したとします。

それぞれの物件の価値上昇率が平均5%だったとしましょう。すると5年後にあり得る不動産価値は

物件A: $319,000

物件B:$153,000

です。ここで生じているキャピタルゲインは

物件A:$69,000($319,000 – $250,000)

物件B:$33,000($153,000 – $120,000)

ですから、この2つの物件には同じ期間で

 $36,000($69,000 – $33,000)

の差が生じていますね。

投資で成功するには欠かせない「複利の力」がここには働いています。

そして実はここにもうひとつ、数字には現れてこない複利の力が働いてきます。

それは「付加価値にかかる複利の力」です。

先の2つの物件の売却時の市場平均価値が

物件A: $319,000

物件B:$153,000

だとして、$10,000でリノベーションをかけて本当にピカピカに仕上げると、

物件A: $339,000(+ $20,000)

物件B:$165,000(+ $12,000)

このような価格になり得ます。

同じ上昇率で同じリノベーション費用をかけたとしても、価値の高い物件だと

「この価格帯の物件でピカピカなら、これくらいの価格になるだろうな。」

と、より高い付加価値が正当化されてしまうのです。

上記の場合、

物件B:$153,000

に物件Aと同じ2万ドル付加価値をつけて

$173,000

とすると、随分高くて現実的ではない印象が出てきます。けれども

物件A: $319,000

に付加価値をつけて

物件A: $339,000

だと、付加価値が高すぎるという感覚が物件Bよりは薄れてしまうものなのです。

結果として、

・物件価値の差による複利

・人が無意識に持ち合わせる感覚的な複利

この2つの要素で、リノベーションをかけて売りに出す場合は物件価値が高い方が有利になる傾向があるのです。

。。。

話がやや反れた感がありますが、ここでは高い物件をオススメしているのではなく

「リノベーションをかけて価値を高めた方が、いずれにせよ手元に多くお金が残る可能性が高い。」

という法則性を理解しておくことが大切です。

そこで今回は賃貸物件ではなく、自分が住居用として暮らす物件を売却するパターンを考えてみましょう。

すなわち、

「自宅売却前のリノベーションはいつ始めるべきか?」

このタイミングの検討です。

明日に続けます。



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