ファーストルック・プログラムとは ~ 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカの不動産市場は

透明性が高いこと

不動産法が整備されていること

アメリカ国籍がなくとも物件を所有できること

結果として海外からの投資も行いやすいこと

という特徴があります。

人口増加

人口動態変化

雇用率変化

これらの要素が不動産需要を絶え間ないものにし、年々着実に物件価値が上がっていく不動産市場が出来上がっているわけです。

同時に、買い手にしてみれば現在の価格上昇機運の中では簡単に自宅の購入に踏み切れない層が増えていることも事実です。

賃貸物件に暮らして家賃を支払い続けるよりも自宅を購入してローンを支払い続けた方が資産が増える意味でよいことは理屈では分かっているものの、そもそも頭金も準備できない層が増えているのです。

そんなアメリカ不動産市場を背景に、アメリカ政府としても可能な範囲で物件供給の改善を図ろうとする試みが実施されてきました。

その中の一つが

ファニー・メイ(Fannie Mae:連邦住宅抵当公庫)

が提供する「ファーストルック・プログラム」です。

このファニー・メイによるファーストルック・プログラムを活用することにより、住宅販売の優遇措置が公的に行われています。

今日から、このファーストルック・プログラムの詳細をみていきましょう。

ファニー・メイという立役者

まずはファニー・メイについておさらいしておきましょう。

ファニー・メイの名前は日本でも特に10年前のアメリカ不動産価格大暴落の時期によく知られるようになりました。

ファニー・メイはもともと、アメリカ住宅供給の安定化を目的とした政府支援の特殊法人として1938年に設立されています。

1929年にはアメリカで大恐慌が発生しましたが、その対策の一環として銀行から不動産債権を買い取って資金の流れを潤滑にして、アメリカ国民に対して自宅を購入し易い環境を整えることが目的でした。

後に政府主導であったファニー・メイは1968年に民営化されてニューヨーク市場に上場しています。

そして後のカーター大統領の時期には地域活性化を狙う政策に便乗して業務を拡大し、同時にすでに民営化はされていたにもかかわらずファニー・メイ証券は政府発行証券と連動しているように捉えらえ、非常に高い信用力を保っていたのです。

ところが2007年に発生したサブプライム問題で大きな損失を出し、その後は米政府の管理下に戻って上場も廃止されています。

このような劇的な流れで立ち位置が変化しているファニー・メイですが、その役割は一貫してアメリカ不動産市場の立役者であり続けたことは間違いありません。

商業銀行と投資家をつなぎ、潤沢な融資資金を不動産市場に流す潤滑油であり続け、アメリカ不動産市場には今も欠かせない存在なのです。

そんなファニー・メイが、これもまた「アメリカ国内の住宅供給の安定化」を目的として実施している政策に「ファーストルック・プログラム」があります。

ファーストルック・プログラム

ファーストルック・プログラムが焦点を当てているのはForeclosed propertyと呼ばれる、いわゆる差し押さえ物件です。

ファニー・メイはその役割の一つに商業銀行が融資を実施した際に発生する債権を買い取ることにあります。

銀行はお金を貸したらその分の債権を持つ代わりに、手元の現金が少なくなってしまいます。

これを繰り返すと融資資金が不足してきてしまいますからこの住宅ローン債権をファニー・メイに売却して、その資金を再び融資資金とするわけです。

そしてファニー・メイは商業銀行から買い取ったこの債権を投資家に売ることで、自身も商業銀行から債権を買い続ける為の資金を取り戻すことになります。

すなわちファニー・メイを中継地点として、個人・法人が銀行から融資を受けた際に発生する債権が最終的には投資家の手に渡っているわけですね。

ここでも金融資本主義の本質がいかんなく発揮されています。

ところが、この流れで度々不具合が発生します。

厳密には、前述のとおり

商業銀行 ↔ ファニー・メイ ↔ 投資家

この関係で債権が動いているわけですが、この債権そのものが債務不履行により不良債権と化してしまう場合があるのです。

この場合は通常、融資元の銀行が物件を差し押さえて名義を引き受けることになります。

その後銀行はForeclosure Saleとして差し押さえ物件をオークション形式で売りに出し、なんとか元金残高と資金の回収を試みるわけです。

そしてフリップ業者を代表とする多くの不動産投資家はこのオークション物件を狙ってきます。

つまり、差し押さえ物件が市場に出てくるときはその価格は本来の価値よりも安くなっていることからバーゲン物件として安く仕入れ、

購入 ⇒ 修繕 ⇒ 再販

の流れで利益を出していくのです。

この手法は当然ながら政府も承知しており、すなわち債権の流れに関わっている政府管轄下にあるファニー・メイもよく理解しています。

そして実は、ファニー・メイは政府政策の一環としてここにメスを入れているのです。

具体的には、この債務不履行により差し押さえられた物件がオークション物件として市場に出される前に一定期間特定の条件を満たす個人・法人に対して「優先権」を与えています。

なぜかといえば、ひとたび差し押さえ物件がオークション物件として市場に出されれば群雄割拠の中でプロの投資家たちがさっと物件を取っていきます。

これはこれで資金が回収されてよいわけですが、米国政府としてはより公平にプロの投資家ほど技術のない一般市民や法人も差し押さえ物件を安く購入できるように配慮して、差し押さえ物件が本格的に市場に出される前に優先的に購入権を与えてくれるのです。

この市場に出る前に最初に物件の品定めを行うことをFirst Look(ファーストルック)と呼び、ファニー・メイではファーストルック・プログラムを通して投資家よりも一般市民や法人に優先権を与え、より住宅の安定供給を図ろうとしているわけです。

明日、このファーストルック・プログラムの詳細についてもう少し見ていきましょう。


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