FSBOで自宅を売却してみる ~ ⑨

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

オーナーが自分で物件を売却するFSBOについて、シリーズでお伝えしています。

昨日までにお伝えしたお薦めの手順は

1.自分自身にスイッチを入れる

2.売却準備 ~ 現在の物件価値を査定する

3.売却準備 ~ 物件調査を行う

4.タイムスケジュールを組みて立てる

5.広告を仕込む

6.オープンハウスを開催する

7.売買契約に取り組む

8.不動産取引法 ~ カリフォルニア州の場合(一部)

でした。

FSBOの形態で物件を売却する場合にはリスティングエージェントに頼れない分、売買契約においても何が必要でどのようなルールになっているのかはその概要を事前に理解しておく必要があります。

実際に不動産取引そのものは各州法で定められた取引ルールがあり、その法律を遵守しないと予想もしない罰則・罰金の憂き目にあってしまうわけです。

このあたりはWebサイトで情報をかき集めるだけでは心もとないため、地元の不動産弁護士や不動産ブローカーから必要な書類と取引ルールは学んでおくことをお薦めします。

このことは当ブログ然りですが、一つひとつこと細かく進めていくとシリーズが数ヶ月に及ぶと思いますのであくまでも概要をお伝えするのみに留めています。

そこで今日は、昨日に引き続いてカリフォルニア州での不動産取引法について、その概要を本日までもう少しお伝えしてシリーズを締めくくりたいと思います。

エスクローエージェントを雇わねばならない

昨日、カリフォルニア州では不動産売買においてタイトル会社を雇うことが義務付けられているとお伝えしました。

これと同様に雇うことが義務付けられているのはエスクロー会社です。

エスクロー会社についてはこちらにもう少し詳細を上げさせて頂きましたが、一言でいえば売主と買主の間の取引仲介に入る第三者のことをいいます。

端的のその機能を言えば、

買主 → 購入資金をエスクロー会社に預ける

売主 → 不動産権をエスクロー会社に預ける

と、双方が相手に渡すべき資金あるいは権利をお互いではなく、仲介者であるエスクロー会社に預けるわけです。

「売主に資金を渡したのに、いつまで経っても不動産権が渡してもらえない!」

「買主に不動産権を譲渡したのに、いつまで経っても資金を振り込んでもらえない!」

それぞれの立場においてこのような心配がないように、両者の間に仲介者を入れて取引を確実に進めることがその機能となります。

そして取引の条件が整った、いわゆるクロージングのタイミングでエスクロー会社は

エスクロー会社 → 購入資金を関係者に分配する

エスクロー会社 → 不動産権を買主に渡す(代理で役所に登記し、原本を買主に渡す)

を行うわけです。

そもそも、アメリカの不動産取引においてエスクロー制度を初めて採用したのはカリフォルニア州でした。

どちらかといえば購入者の権利を擁護する趣旨でカリフォルニア州において不動産法の整備が開始されましたが、その流れでエスクロー制度が採用され、現在は買主が安心して不動産取引に臨めるようになっています。

またこのエスクロー会社は基本的に独立した民間企業ですが、北カリフォルニアでは伝統的に先のタイトル会社がエスクロー機能も併設する形態がよく見受けられます。

そしてタイトル会社を使う場合と同様に、エスクロー会社を使うにあたりそのサービス料を売主と買主のどちらが支払うかは交渉次第です。

その一方でこれもまたタイトル会社を選ぶ場合と同様になりますが、連邦政府が制定する不動産法の一つ、RESPAにより売主側が買主に対して特定のエスクロー会社を使うことを要求することは禁じられています。

とどのつまりタイトル会社もエスクロー会社も買主が選ぶことになっており、この点はアメリカ全土で共通して買主が不利にならないように連邦政府により配慮がなされているわけです。

譲渡税を支払わねばならない

FSBO形態で売却する際に覚えておきたい概要の最後は、不動産取引から派生する税金についてです。

カリフォルニア州では不動産売買を行う際には譲渡税が発生してきます。

流れとして不動産売買を通して不動産権が売主から買主に譲渡された時点で、その不動産権譲渡証明(Deed)は当局に登記されることになります。

そして役所で登記される際に、同時に譲渡税も支払うのです。

譲渡税は不動産を売却して権利が譲渡される際に発生する特別税として、郡により(地域によっては市からも)徴収されることになります。

そしてこの譲渡税を売主と買主のどちらが負担するのかについてもまた、お互いの交渉で決められることになります。

とはいえここもまた伝統的な売買の約束事は地域により違いがあり、北カリフォルニア州では譲渡税は買主が支払い、南カリフォルニアでは譲渡税は売主が支払うのが一般的です。

ちなみにカリフォルニア州の郡譲渡税率は

「$1,000毎に$1.10の譲渡税」

と定められています(2019年4月現在)。

つまり、購入金額の0.11%が譲渡税になるわけです。

そして同時にサンフランシスコ市、ロサンゼルス市、リバーサイド市等では市も譲渡税を徴収しています。

例えばロサンゼルス市の場合は0.45%の譲渡税がかかります。そうすると、$600,000の物件取引であれば

郡税 … $600,000 × 0.11% = $660

市税 … $600,000 × 0.45% = $2,700

合計 $3,360

の譲渡税を不動産権譲渡の登記のタイミングで支払うことになるのです。

市にしてみれば結構な金額の税金を徴収することになりますね。

またこれだけ高額になると、カリフォルニアのようなキャピタルゲイン市場であれば譲渡税は売主が負担した方がフェアな気がしますね。

買主が譲渡税まで負担する地域では購入費用が更に高額になるわけです(その分、価格交渉すればよいのですが)。

。。。

長期に渡りシリーズでFSBOで自宅を売却する方法についてお伝えさせて頂きました。

お伝えしたのはあくまでも概要のみですが、リスティングエージェントを使わずに物件を売却する際のイメージはお持ち頂けたのではないでしょうか。

もっぱらFSBOはその売却する物件で暮らしている、あるいは自分の住居近くにある物件でなければ実施するのは難しいとは思いますが、先の譲渡税で使ったカリフォルニア州の例でいえば、リスティングエージェントへの手数料

$18,000($600,000 × 3%)

を節約できるくらいのインパクトがありますから、時間にある程度余裕のある方は検討してもよいかもしれません。


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