Short Sale(ショート・セール)とは 〜 ①

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

zillow.com等で物件を検索していると、「Short Sale(ショート・セール)」と名称がついている物件を見かけることがあります。

通常のSaleではなく、Shortという名がつくと何のことだろうと思いますね。

この場合のShortは日本語でよく知られる「短い」の意味とは少し違います。

通常は距離の短さでShortという言葉が認識されていますが、この場合のShortの意味は「不足」が適切です。

Short Sale、それは不足のセール。。

余計に意味が分からなくなりそうですが、何が不足しているのかといえば

「売り主が売却で得る利益がモーゲージの元金残高を全額返済するには不足している」

状態です。

なぜこのような状態になるのでしょうか?

そもそも、このような販売形態が取られるのでしょうか?

また、Short Saleと似たパターンとしてForeclosure Sale(差し押さえセール)もあります。

この二つは似て非なるものですが、いずれの場合も購入者にとっては「安く購入できる」という利点があります。

そこで今日から、Short Saleについてお伝えさせて頂きます。

途中でForeclosure Saleとの違いを比較しながら、その長短をみていきましょう。

Short Sale(ショート・セール)とは

現金で物件が購入出来ない場合、通常は商業銀行を中心とする金融機関から融資を引いて物件を購入することになりますね。

こちらでもお伝えしたとおり、融資を受ける際の審査にはそれなりに厳しい基準があります。

ところが審査を通過した際は問題がなく、物件購入後に引越して毎月融資に対する元利金の返済を着々と進めてはきたものの、何らかの原因で返済が困難になる場合はあるものです。

融資を受けた債務者はなんとかお金をつくり、毎月の返済に間に合わせようとします。

ところが段々と追いつかなくなり、返済遅延を起こしながらも遅延料を加えてなんとか返済。

けれどもそれでも追いつかなくなり、とうとう諦めざるを得ない自体に。。

いわゆる、債務不履行です。

このような場合、債務者は状況を債権者(融資元の金融機関)に話し、相談を持ちかけます(多くの場合は督促の結果です)。

この時に首尾よく物件価値が上昇していて多額のキャピタルゲインが発生しているとまだラッキーです。

この場合は物件を購入した時よりも高く売却できるわけですから、

① 売りに出す際の修繕費用

② 売却時の諸経費

③ 固定資産税残高

等を支払い、かつ

④ キャピタルゲイン課税

を支払ってすべてを清算した後で

⑤ 融資額の元金

を返済してもまだ手元に資金が残り、安い家賃の賃貸物件に引越すことも考えられます。

債務不履行が発生した場合でも、これが一番軟着陸できるパターンです。

ところがモーゲージの支払いが滞り始めた時に、物件価値が購入時よりも下がってしまった場合はどうなるのでしょうか。

融資元としては通常、このあたりを見込んでリスクを踏まえた範囲で融資を許可しているものです。

すなわち融資審査期間中に不動産価値を査定し、その結果に応じた融資枠を設けています。

この時に融資を受ける個人が担保にできる更に別の物件を所有していれば話は別ですが、大概はその購入する物件そのものを担保に入れることになります。

そして融資側の予想にも反して価値が下がってしまった場合。。

この時が本当に手詰まりになってくるわけです。

モーゲージの支払いを継続出来ない債務者の相談を受けた債権者である融資機関が内部で検討し、

「仕方ない、融資元金全額の回収は不可能だ。Short(不足)しても構わないから売りに出そう。」

このような決定になった場合は債務者に許可を出し、債務者は不動産エージェントを雇って物件を市場に出すことになります。

このようなShort Saleのパターンは決して珍しくはなく、2019年現在のアメリカ不動産市場で行われる売買の5%はこのShort Saleとなっています。

Foreclosure(差し押さえ)との違い

そこで冒頭にもお伝えしましたが、

この債務不履行により債権者が主導権を握って事態をコントロールする物件売却のパターンとしては、Short Saleの他にForeclosure Sale(差し押さえ売却)のパターンがあります。

Short Sale

Foreclosure Sale

この二つの違いは何でしょうか?

これらいずれの場合も発生する大元の理由は

「債務者がモーゲージの支払いが出来なくなった」

という債務不履行であり、この点は共通しています。

けれども、それぞれから発生する結果には雲泥の差が出てくるのです。

あまり変な先入観にならないように配慮したいと思いますが、しいて例えて言うなら

鬼のForeclosure Sale

仏のSort Sale

でしょうか。

。。。

全然配慮になっていないかもしれませんが、その特徴と違いは想像し易いと思います。

その違いを端的に述べるとこうです。

市場に出すまでのスピードの違い

融資元が

「これはイカン!回収を急げ!」

となる場合、まずForeclosureの形態が取られます。

このときは強制執行のようなもので、債務者の嘆願はよそに債権者は粛々と売却の手続きを進めていきます。

早ければ債務不履行が決定的になってから3~4ヶ月後には市場に出されるものです。

これに対しShort Saleの場合は債務者にとっては時間的な余裕があります。

融資元は債務者に対して十分なチャンスを与えながら、債務者が遅れが出ている支払いを採算して元通りのペースに立ち直れることを期待すらしているものです。

占有権の違い

Foreclosureとなった場合には、情状酌量の余地はそこにありません。

債務者は早々に立ち退きを命ぜられて、物件はもの抜けの殻になるのです(オークションにかける準備に入る)。

債権者の目的は一刻も早く元金とそこにかかる経費を回収することですから、容赦なく立ち退きを命じ、早々に物件を市場に出してしまうわけです。

これに対し、Short Saleの場合は債務者はその家に留まることが許されています。

そして債権者(融資元)の許可の元に通常の流れで不動産エージェントを雇い、物件を市場に出すわけです。

この物件が「Short Sale」として、あなたも目にする市場に「Short Sale」として出てくることになります。

Credit History(クレジット履歴)への傷

ある意味、二つの違いとしてここが一番大きいかもしれません。

Foreclosure Saleは差し押さえられて強制的に物件を市場に出され、債務者は強制立ち退きの結果となります。

そして事はそこだけでは収まらず、債務者は「Credit History(クレジット履歴)」に傷が残ってしまうのです。

すなわち、

「この人はモーゲージの支払いが継続出来ず、物件が差し押さえられました」

この事実に基づいて債務不履行者の烙印が押され、Credit History(クレジット履歴)に記録されてしまうわけです。

そして一度記録されてしまうと、向う5年間は新しい物件を購入して新たにモーゲージを組むことは出来なくなります。

残された選択肢は賃貸物件しかなく、経済状況を回復させることに5年間は集中せねばならないのです。

鬼のForeclosure Sale

仏のSort Sale

という表現もあながち間違いではないように思います。

明日に続けます。


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