物件売却時に狙える5つの税金控除 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日から物件売却時の税金控除対象の項目についてお伝えしています。

アメリカの税法で単純に考えた時に、物件売却時には

(売却額)-(購入額)

この差額に対して税金がかかります。

いわゆるキャピタルゲイン課税と呼ばれるもので、アメリカでは概ね購入した物件の価値は年々上昇していくわけですが、その上昇した部分に

「はい、あなたはこの分(購入額と売却額の差額)だけ儲けましたね。」

と課税されるわけです。

すなわち、この部分は投資のエグジット(物件売却時)で発生する税金という名の「支出」になりますから、物件に投資する際はこの点も念頭におく必要があります。

もちろん購入時に正確な売却額を知ることは不可能ですが、市場に合わせた過去の傾向から

「これくらい上昇してきているから、◯年後に売却すると$◯◯◯Kくらいになるだろう」

と見立てておくことは大切です。

そして実際に売却する時が来たら、上記のキャピタルゲインに対する課税を多少なりとも抑えることが可能になります。

すなわち、売却にかかる費用の中で経費として落とせる項目があるのです。

昨日お伝えしたのは

1.売却費用全般 … クロージング費用、エージェント手数料、ステージング料等全般

2.物件修繕と改築費用 … 修繕や改築にかかった費用。ただしクロージング前の90日前まで。

ということでした。

本日も続けます。

3.固定資産税

2019年現在のアメリカの税法では、売却する年の固定資産税も経費計上が可能です。

物件を保有している期間(物件を売却する前年まで)においては固定資産税を支払い続けているわけですが、物件を売却する年の固定資産税は経費計上できるわけです。

ただし、ここには上限があります。

2019年度の税法では「売却する年の固定資産税は$10,000まで経費計上が可能」とされています。$10,000を超える部分は課税対象になるわけです。

それでもよほどの高級物件でければ、平均的な住居用物件であれば十分に$10,000以下のはずですから、この点はクリアしていると思います。

またより厳密にいえば、物件を売却する際のクロージングの日を起点として

当年1月1日 〜 クロージング前日まで

クロージング当日 〜 当年12月31日まで

この二分割の日割り計算で固定資産税が割り当てられることになります(州によって違いがあり得ます)。

この前半の自己負担分が、経費計上可能となるわけです。

4.モーゲージの利息

モーゲージ(住宅ローンと同義)には利息がつくわけですが、この利息も控除対象となります。

売却額全体から考えると微々たるものかもしれませんが、それでも大概は千ドル単位になるはずです。

ただし、この利息を控除対象とするルールは2019年のアメリカの税法では多少変化が出ました。

2017年12月15日以前に開始されているモーゲージに関しては

「$1,00,000までの融資額に対する利息は経費計上可能」

だったものが、現在は

「$750,000までの融資額に対する利息は経費計上可能」

に改正されました。

とはいえ、この点も普通の住居用物件であれば$750,000以上の融資はありえないと思いますから、実質

「モーゲージに対する利息は経費計上可能」

と考えておいても大過なさそうです。

ただし、先に述べた固定資産税とモーゲージの経費計上については、確定申告の際に

定額控除(Standard Deduction)

ではなく、

項目別控除(Itemized Deduction)

を選ぶ必要があります。( 税法上、米国居住者となる人々はこのどちらかを選べます)

定額控除(Standard Deduction)の範囲

独身 … $12,200

家長 … $18,350

夫婦でジョイントファイリング … $24,400

となっており、項目別控除を選ぶ場合は上記の定額控除を上回る必要があります。

5.キャピタルゲインそのもの

かくして、ここまでにお伝えした

1.売却費用全般

2.物件修繕と改築費用

3.固定資産税

4.モーゲージの利息

これらは経費計上が可能となる項目です。

(売却額)-(購入額)-(ここまでお伝えした経費)

このキャピタルゲインに対して、課税がなされることになります。

そして最後の控除項目。このキャピタルゲインそのものにも控除が効きます。

2019年現在のアメリカの税法では

「独身であればキャピタルゲインは$250,000まで控除。夫婦世帯は$500,000まで控除。」

となっているのです。

例えば独身であれば

「$250,000で購入した物件が$500,000で売れた」

夫婦なら

「$250,000で購入した物件が$750,000で売れた」

ここに厳密にはここまでお伝えした経費計上が効いてきますから、単純に控除額を上乗せしたこれらの範囲であれば、まずキャピタルゲイン課税は発生しないと考えておいてよいと思います。

ただしここでも

「過去5年間に主な居住場所として最低2年間暮らしていた物件に限る」

という条件がつきますので、注意が必要です。

やや極端な実例ですが、カリフォルニア州のシリコンバレーで暮らす知人は過去に$200,000で購入した物件を数年前に$1,000,000超えで売却しました。

そこから$350,000で物件を購入して同地域内に移り住んだのですが、過去3年ですでに$700,000を超えているそう。

100%キャピタルゲイン課税が発生するパターンですが、自分の住居として使用している為にこの方の場合もとりあえず控除対象にはなります。

また余談ですが、日本では22年中古木造物件に対する税法の改正が検討されているようですが、アメリカではこのキャピタルゲイン課税に対する税法の変更が検討されています。

まだまだアメリカの物件価値は上昇傾向にありますから、役所としてはこのキャピタルゲイン課税を少しでも多くしたいわけです。

日本在住の方々が築22年中古木造物件の税法改正に注目するのと同じように、アメリカ人は自分の居住物件に対するキャピタルゲイン課税の改正に注目しています。

。。。

今回のシリーズはもっぱら投資というよりも純粋にアメリカで暮らす方々を対象とする情報になりましたが、自分自身の投資計画と並行して自分が暮らす住居に関わってくる税法も把握しておくとよいと思います。

住居用物件

投資用物件

それぞれに対する税法は違ってきますので、全体を俯瞰して長期的視野に立った計画を立てていきましょう。


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