不動産投資の実例(クロージング:2019年1月)交渉は論理思考で詰める ~ 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

過去に幾多の人種と交渉の場面を重ねてきましたが、ほとほと他人種との交渉には感情論は禁物だと思います。

「酌量」「配慮」といった言葉には大いに感情が入りますが、グローバルの世界で交渉を行うのにこれほど合わない言葉はありません。

そもそも酌量や配慮の基準となる感性そのものが人種によって(或いは同人種の中でも)大きな違いがありますから、まとまる話もまとまらなくなってしまいます。

事程左様に、各国首脳や外交官の仕事は一筋縄ではいかないだろうと思うのです。

そこで、このような他人種との交渉においてどうしても前面に出さねばならないのは「論理思考」です。

1 + 1 =2

この式に異論を挟む人種はまずもって存在しないはず。

論理思考は万国共通語ですから、交渉を行う際には「数字」と「事実」をもって話を詰めなくてはなりません。

「この天井は水漏れがある(事実)」

「その修繕には$1,000かかる(数字)」

「物件購入契約をクロージングするまでに、修繕して頂けますよね?」

ここには感情を挟む余地はありません。

事実に対してやるのかやらないのか、それだけです。

私(佐藤)が投資に最適な物件の購入を支援する場合も同じで、交渉においてはシステムエンジニア思考全開で取り組んでいきます。

投資実例:新潟在住 K.O.様

Oさんからご依頼を頂いたのは、2018年の暮も近づく12月初旬でした。

アメリカで初めての不動産物件を取得されるにあたり、支援を依頼されたいとのこと。

ちなみに、私(佐藤)が投資家の皆様の支援を開始するのは

「個別コンサルティングにご参加頂いた後」

もしくはせめて、

「スカイプミーティングを行った後」

です。

不動産投資には多額の資金が動きますから、それだけの資金を動かす取り組みを共にするのであれば、やはり信頼関係が一番大切。

私自身も、会ったこともない方に対して一千万円単位の資金が絡む取引を委ねようとは思いません。

お互いが納得して共に歩むためには、直接が無理でもせめて画面上で打ち合わせを行ってから前に進むべきだろうと思うのです。

ところがこの時は、ちょっと事情が違いました。

折しも私(佐藤)の一時帰国の前でしたので、Oさんも個別コンサルティングにお申込みをされていました。

そしてOさんと何度かメールでやり取りをする中で、Oさんがどのような物件を購入されたいのかがお会いする前から随分よく分かってきたのです。

いつもであれば個別コンサルティングの場で顔を合わせて、そこから前に進んだはず。

けれども出てきました、Oさんがお求めになるレベルにピッタリの物件。

毎日市場を見ている私(佐藤)の目に引っかかった物件が出てきたのです。

こんな時は、ある種のもどかしさに苛まれます。

すなわち、

「支援を開始するのは実際にお会いした後にしたい」

という気持ちと、

「だけど、こんなピッタリの物件をそのままスルーするのはもったいない。。」

そんな想いに駆られるのです。

結局は、良い物件があるのに黙っている方が申し訳ないので

「Oさん、どうでしょう」

と念のためメール。

すると、Oさんは二つ返事で承諾をくださいました。

メールのやり取りだけで契約を前に進めることはほとんどありませんので、私の方が「えっ」とびっくりしたのですが、そのまま一軒目をオファー。

残念ながら、その物件はOさんに契約書をご確認頂いている間に、あっという間に売れてしまいました。

(契約書をしっかり確認する方が大切なので、よいのです)

そうしたところ、間もなく再びOさんの意向に沿う物件が市場に現れました。

このように、真冬の市場で求める物件がポンポンと出てくるのは珍しい現象です。

その物件の数字がこちら

価格:$108,000.00

期待賃料幅:$950 ~ $1,050

表面利回り:11.1%

実質利回り:7.96%

表面利回りは11%超えでまあまあ、実質利回りは0.04ポイントで8%に達する見込みです。

この物件の周辺は「Unincorporated Area」と呼ばれる、固定資産税としては市税はゼロで郡税のみを支払う地域であることが寄与しています。

また、私(佐藤)は自身の投資を含めてこれまでに多くの方々の支援をさせて頂いてきた為、メンフィス市場においてはツボどころをよく知っています。

Oさんにお薦めした物件は、まさにそのスポットにハマった一軒。

投資の結果に断定は禁物ですが、そのご近所に成功例が複数あるので知っているわけです。

賃貸率はおしなべてよく、物件価値もバイアンドホールドであれば元本割れにはならないレベルに上昇する見込みが強い物件です。

このような場合、アメリカ全土を通して健全な一戸建て物件への投資としてはそのリターンはトップレベルに推移してきます。

かくしてOさんと私(佐藤)はお互いに一度も顔を合わせることなく、メールのやりとりだけで初めての物件の契約に臨むことになりました。。

物件調査は必ず入れる

そして、現金で物件を購入する場合は最も有利に契約を進めることが出来ます。

「Financial Contingency(ファイナンシャル・コンティンジェンシー)」

と呼ばれる、いわゆる

「審査結果が出るまでは融資が引けるかどうか分からない契約上のステージ」

を省いて、かつクロージングまでの時間を短縮することが出来ますから、売主にとっても嬉しいのです。

そしてFinancial Contingency(ファイナンシャル・コンティンジェンシー)と同時に契約上で約束されているのが

「Inspection Contingency(インスペクション・コンティンジェンシー)」

です。

つまり、

「この物件に不具合はあるのか?あるのならどんな状態で、どんな修繕が必要になるのか?」

この物件状態を詳細にわたり調べられることが契約上で約束されており、その過程は必須になります。

この時は第三者の専門業者を雇って物件に調査を入れることになりますが、いかなる物件の場合もこの物件調査の過程は省かないようにしましょう。

盲目的に物件を購入すると、後からとんでもない不具合が発見される場合もありますから注意が必要です。

そして、通常の取引の流れとしては

1.オファーを入れ、無事に購入権を得る

2.Earnest Moneyを送金する(手付金のようなもの)

3.契約上の期間内に物件調査を入れる

4.「3」の結果から、売主と修繕交渉を行う

となります。

この時に、「4」の修繕交渉は「目算」で行うのが通常です。

すなわち、「3」の物件調査により対象物件で修繕がなされるべき個所があぶり出されてきますから、

「○○、○○、○○の個所を売主の方でクロージングまでに行うか、$○○○の修繕見立て金額を値引いて頂きたい」

このように話をもっていくのです。

大抵の売主は手間をかけたくありせんので、自分で修繕の段取りをするよりも値下げを選ぶことになります。

ところが通常は目算で「$○○○」の値引きをと依頼しますから、例えば

買主「$3,000の値引きを」

売主「いや、それくらいはかからないだろし$2,000で。」

買主「それは少なすぎでしょう、では$2,500で。」

等の交渉になるわけです。

けれども私(佐藤)は常に、このステージにおいては不毛な修繕交渉を省いた、ロジックに終始する交渉方法をお薦めしています。

そしてここからOさんにもまた、この「事実を基にする交渉術」をご体験頂くことになります。

明日に続けます。



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