クロージングコストはどれくらいかかるのか 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日からクロージングコストについてお伝えしています。

不動産契約の着地点となるクロージングですが、このクロージングコストは全体で

物件価格の4%~7%

となり、売主と買主がそれぞれ負担する割合としては

売主側:1%~3%

買主側:3%~4%

と買主側が多くなります。

ただしこれは買主が住宅ローンを組んで物件を購入する場合であり、現金購入であればその半分の

買主側:1.5%~2%

を目安に考えておけば大過ないと思います。

そこで今日は昨日の買主負担項目に加え、売主負担項目から見ていきましょう。

売主にはどのような種類のコストがかかるのか?

クロージングコストにおいて売主にかかる負担を買主と比較すると、その項目数はグンと少なくなります。

クロージングコストの中で売主の負担となる一般的な項目を並べてみましょう。

一般的な売主側のクロージングコスト

・タイトル会社もしくは弁護士事務所への手数料(クロージング担当者への手数料)

・物件売却にあたる課税

・不動産弁護士手数料(売主が雇う場合)

・買主への不動産権譲渡手数料

こうしてみると、売主側の負担項目は買主側よりも少ないことが分かります。

。。。

ただし、クロージングコストの項目からは外れていますがこれ以外に売主が負担するべき大きな手数料があります。

それは

リスティングエージェントへの手数料

バイヤーエージェントへの手数料

この2つ。

アメリカの不動産売買においては伝統的に売主と買主双方のエージェントに対する手数料は売主が負担するのが一般的です。

(不動産法で定められているわけではなく、慣例として売り主が負担します)

そしてこの双方への手数料で通常は

物件価格の4%~7%

を売主が負担するのです。

仮に$250,000の取引であれば

$10,000 ~ $17,500

もの手数料を支払うことになりますから、売主側はかなりの負担。

結局のところ、純粋なクロージングコストとしては売主側の負担が大きいとはいえ、エージェントへの手数料も加味すると総額では売主の方がはるかに多額の支出があることになります。

そこで近年はFSBO(For Sale by Owner)と呼ばれる、物件オーナーがリスティングエージェントを使わずに自分自身で売りに出すパターンも増えています。

買い手を探すバイヤーエージェントへの手数料は支払ったとしても、せめて売主側の手続きは自分自身で済ませることでリスティングエージェントへの手数料を節約するわけです。

数千ドルどころか数万ドルの節約にもなり得ますから、FSBOで売却を試みるオーナーが増えているのもうなずけますね。

クロージングコストは一定しない

ここまで、クロージングに関わるコストを売主と買主の双方の観点から俯瞰してみました。

実際には「取引」である以上は、不動産法で定められた範囲内での「交渉」は大いにあり得ます。

物件をやや高めに売る代わりに売主が買主にかかるべき不動産権保険料を負担したり、反対に物件をかなり安く買いたたく上では売主側のクロージング手数料一部を買主側が負担することもあり得ます。

そしてそれ以前に、クロージングコストの内訳は州によっても大きな違いがあります。

例えばニューヨーク州。

私(佐藤)も過去にニューヨークで暮らす中で生活する上では逐一お金がかかる街だなと感じていましたが、不動産物件売却においても他の州には見られないコスト高となる一面が見受けられます。

その典型的な例がニューヨーク市の「マンション税」と呼ばれるもの。

「1ミリオン(約1億円)を超える物件の売却には1%のマンション税を課する」

というルールです。

ちょうど1ミリオンであれば、1万ドルの追加課税となります。富裕層を狙い撃ちした課税に他なりませんが、ミリオン前後の物件であれば少し安くして$999,900当たりで売りに出した方が賢明そうです。

いずれにせよ、クロージングコストは

州や地域ごとのルール

買主と売主の交渉

でいくらでも代わってきますので、自分がアメリカで物件を購入する際のクロージングコストはその目安を不動産エージェントに尋ねるのが得策です。

そこであなたがアメリカで物件を購入する際には、クロージングコストを下げる方法として下記の2つのパターンが考えられます。

1.クロージングコストを住宅ローンに含める

これは住宅ローンを組んで購入する場合に限られますが、「クロージングコストを住宅ローンの中に含めてもらう」方法があります。

これにより、少なくともクロージング時点であなたの手元から出る現金は極端に少なくなるのです。

もちろん含めた分だけ融資元に支払う手数料も大きくなりますが、目先の出費がなくなる利点のみならず、首尾よくキャピタルゲインが生じれば

・クロージングコストそのもの

・ローンに混ぜることによる手数料

これらはキャピタルで十分に吸収できる可能性あります。

2.クロージング日を月末にする

もう一つ、これは住宅ローンを組む場合でも現金で購入する場合でも同様ですが、「クロージング日を月末にする」ことは有効です。

月末のクロージングで生じる効果は

a. 「固定資産税の日割負担が少なくなる」

b. 「ローンの購入当月利息が少なくなる」

ことです。

どちらも数百ドル単位であり、不動産売買の金額からすれば微々たるものかもしれませんが、それでも決して小さい額ではありません。

現金購入の場合は「a」を、住宅ローンを組む場合は「aとbの両方」を取ることが出来ますから、このようなちょっとした節約方法も意識しておくとよいと思います。



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