【質問】不動産ブローカーが貸金業を営んでよいのでしょうか?

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

カリフォルニア州への投資に絡み、下記のようなご質問を頂きました。

カリフォルニア州のある不動産ブローカーから投資話を薦められています。

貸金事業のプロジェクトの一つとのことで、手数料込を差し引いたとしてもリターンは12%で約束されています。

疑問が2点あるのですが、

1.そもそも不動産のブローカーが貸金業を行ってもよいのでしょか?少なくとも金融取引の資格は有していないように見受けられます。

2.仮に彼が資格があったとしても、アメリカの銀行に預けた際の金利が定期預金でも3%以上でないところを、12%もの金利は合法なのでしょうか?

うまい話で、乗る前に慎重に検討したいと思います。よろしくお願いします。

カリフォルニアで投資話を持ちかけられたものの、リターンが大きいのは嬉しいけれども非合法ではないか、ヤバイ話に乗せられてるのではないかと心配されてのご質問です。

そもそも日本で銀行に預けても金利1%にも満たないところを、12%も数字を出されると引いて当たり前ですね。

結論からいくと、ご質問の1と2共に「合法」です。

誤解のないようにここはカリフォルニア州法での説明となることを前置きしますが、カリフォルニアはアメリカの中でもある意味「ぶっ飛んでいる(!?)」ところがあります。

上記のご質問に対し、法律の観点からご説明させて頂きます。

不動産金融も手がけられる不動産ブローカー

最初に1のお答えですが、こちらでもお伝えしたとおりカリフォルニア州の不動産ブローカーはその許される活動範囲がかなり広くなっています。

住宅ローンに関する広告

住宅ローンの交渉

住宅ローン業務(支払い回収等の代行業務含む)

等、その活動範囲は商業銀行の住宅ローンオフィサーとほとんど差がないといえます。

その為にカリフォルニアの不動産ブローカーの中には不動産売買ではなく不動産金融に特化して動く者もいるくらいです。

そこで最初にご質問に関しては、

「不動産物件に絡んだ不動産金融の範囲であれば、カリフォルニア州の不動産ブローカーは取扱いが出来る」

ことになります。

普通に考えれば不動産売買と不動産金融はその専門が違いますのでライセンスも別途で然るべきと思いますが、ここはさすがカリフォルニア。

法律スレスレのように思えるところでも、そこを良しとしてしまうところにリベラル感がたっぷり出ています。

元々、その開拓使から冒険者たちが集まる西部ですからね。。

シリコンバレーのように世界中の優秀な頭脳が集まる土俵を構築出来るのも、このような開拓精神がその大元にあるのだろうと思います。

「暴利」の定義から外れる人々

そこで2番目のご質問、

「10%もの金利は合法なのでしょうか?」

こちらに関しても「合法」です。

しかも不動産ブローカーが10%もの投資商品を合法に持ってくることは普通にあり得ます。

「えーーー!!」とドン引きするレベルになりますね。。

注釈の意を含めますが、アメリカは全土が州ごとの縦割り行政となっている中で融資事業においても「金利の上限」は定められています。カリフォルニア州の場合は上限は10%です。

この各州で定められる融資の上限を超える金利は

Usury(ユージャリィ)

と呼ばれる、いわゆる高利貸しの暴利となる違法なのです。

そう考えるとご質問にある12%という金利は明らかに暴利の範囲であり、違法になるはずですね。

ところが、カリフォルニア州の場合は1979年に「プロポジション2」という州法が可決されて

「不動産ブローカーによる不動産を担保とするローンに関してはUsury(ユージャリィ)基準の対象外とする」

と定められたのです。

「不動産を担保とするローン」とはすなわちMortgage(モーゲージ)やTrust Deed(トラスト・ディード)を含む、Security Instrument(セキュリティ・インスツルメント)のことです。

結果として、

「不動産が担保に入っている融資に関しては10%以上の金利がかけられてもよい」

という理屈になります。

そして金利を高くできるということは、融資側からすれば融資リスクの高い相手も融資対象に出来るということです。もしくは短期融資に対して金利を高く場合もあり得ます。

そこで私(佐藤)の知る限り、その融資対象としては

1.プライムローン審査を通らない、サブプライムローンの融資

2.アメリカで融資を受けられない、米国市民以外への融資

3.ゼネコン事業への融資

の3種類が考えられます。

それでも12%ものレベルになると、ほぼ間違いなく「3.ゼネコン事業への融資」のはずです。

いわゆる施工業者としても納期後にすぐにでも利益が出せるはずであり、そこから一片に元利金を返済するパターンです。

ここにはかなりの金額が動きますが、このゼネコン事業であれば債権者と債務者双方に強い保証がありますから12%はあり得ます。そして通常は1~2年と短期のはず。

投資そのものは「自分が何に投資しているのか」を深く理解することが大前提ですが、今回のご質問の場合は持ちかけられている話がリノベーションプロジェクトに絡んだものであれば、数字としてあり得ると思います。



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