Gift Deed(ギフト・ディード)

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

Deed(ディード)の種類についてお伝えしています。

今日は

Gift Deed(ギフト・ディード)

についてです。

Gift Deed(ギフト・ディード)

Gift Deed(ギフト・ディード)はあらゆる種類の中で最も耳あたりのよいDeed(ディード)です。

Gift(ギフト)ですからそのまんま、「贈り物」ということになります。

およそ世にある贈り物の中でも不動産はかなり高額な贈り物になるかと思いますが、

「金銭の対価なしに不動産権を譲渡する」

場合に使われるのがGift Deed(ギフト・ディード)なのです。

そして誰が誰に対してGift Deed(ギフト・ディード)を使用するのかといえば、最も多いパターンは親族です。

父が子に、あるいは甥っ子や姪っ子に贈るという場合にGift Deed(ギフト・ディード)が使われます。

もしくは親族でなくとも友人に贈るという場合も実際にありますし、Gift Deed(ギフト・ディード)を使用する対象者はその受益者が法律に基づいて問題がない限り制限はありません。

Gift Deed(ギフト・ディード)について、深くみていきましょう。

Gift Deed(ギフト・ディード)の作成方法

Gift Deed(ギフト・ディード)は通常の不動産取引とは大きく違ってきます。

金額交渉もなく、

購入契約の手続きもなく、

クロージングもない

という、およそ通常の取引の手続きを全て省いていきなり不動産譲渡の証明となるDeed(ディード)の作成に入るわけです。

そしてGift Deed(ギフト・ディード)の場合は特殊な形態になりますから、実際に誰かに不動産権を贈り物として譲渡したい場合は不動産弁護士に依頼するようにしましょう。

不動産弁護士はその州におけるGift Deed(ギフト・ディード)手続きを熟知していますから、書類作成を含めて一から十まで案内をしてくれます。

ここでは簡単に、通常のDeed(ディード)とGift Deed(ギフト・ディード)の違う特徴を2つだけ上げてみます。

金額欄

通常の不動産取引では少なくとも数万ドル、通常は百万ドル単位以上の金額が記載されますが、Gift Deed(ギフト・ディード)の場合は

「Love and Affection」

という言葉のみ、もしくは

「$10」

というほんの少額を記載します。

証人が必要

通常の不動産売買であれば、クロージングの最後に売り手と買い手による署名が必要になります。

この時その双方はお互いが顔を合わせる必要はなく、通常の手続きなら公証人サインも必要なく、また証人なしに単独での署名が可能です。

ところがGift Deed(ギフト・ディード)の場合はそうはいきません。

不動産のような高額な現物に対しては贈り物とはいえ、Gift Deed(ギフト・ディード)の作成にあたり証人が必要となるのです。

その証人は

「Two disinterested witnesses(2名の利害関係のない証人)」

と定義されています。

例えば60代の父が世帯をもつ30代の息子に不動産物件をGift Deed(ギフト・ディード)で送るという場合、その証人2名は

父の承認 … その妻

息子の承認 … その妻

というわけにはいきません。

配偶者は明らかにその不動産物件に対して「利害を生ずる」と見なされますから、証人としては認められないのです。

また証人のみならず、Gift Deed(ギフト・ディード)はその署名には公証人サインが必要と定めらえています。

きちんとした公証人資格を有する者の前で、2名の証人を前に署名を行う必要があります。

税金について

ここまで読みながら、Gift Deed(ギフト・ディード)に関する税金について気になった方もいるかもしれません。

想像に容易いと思いますが、Gift Deed(ギフト・ディード)に関しては日本語でいうところの「贈与税」の対象になります。

そして課税対象となる金額は

(対象となる物件の市場価値) – (控除額)

です。

例えば先の父と成人した息子の例を続けて、父が息子に$500,000の不動産物件をGift Deed(ギフト・ディード)で譲渡するとします。

この時の控除額ですが、2018年度の場合は

「1人の受益者に対し$15,000までは非課税」

とされています(2017年度までの$14,000よりも$1,000アップ)。

すると上記の公式でいえば

$485,000 ($500,000 – $15,000)

この$485,000が「利益」と見なされ、課税対象となるわけです。

そしてもしこの物件が父とその妻(母)の「共同名義」であった場合、父と母それぞれがこの控除額を適用して

$470,000 ($500,000 – ($15,000 × 2))

この$470,000が課税対象となり、贈与税用のForm 709という書式をもって申告することになります。

これだけの金額だと結構な納税額になりそうですね。。

ちなみに余談ですが、親族はまだしも友人の間柄でGift Deed(ギフト・ディード)を利用して不動産権を譲渡する場合は結構な確率で監査対象となるかもしれません。

いわゆるマネーロンダリングを試みる者は実際にいますから、血縁者でもない者に「$10」といった少額で不動産物件を譲るパターンは疑われ、監査が入る可能性はそれなりに高いだろうと思います。

そしてもしその譲渡が「クロ!」と判断された場合、当然ながら執行されたGift Deed(ギフト・ディード)は「無効」となるわけです。

。。。

今日はGift Deed(ギフト・ディード)についてお伝えさせて頂きました。

市場に出ている物件でも、過去の取引金額をみると

「$10」

という少額での取引が確認できることがありますが、この場合は正にその時の譲渡がGift Deed(ギフト・ディード)で行われた場合を示しています。

金銭的な対価を前提としない贈り物としての不動産権譲渡においては、このGift Deed(ギフト・ディード)が使われることを覚えておきましょう。



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