土地の法定表記 – Rectangular survey(矩形測量)

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカ合衆国の土地に関する法定表記についてお伝えしています。

今日は

Metes and bounds(長さと境界)

Rectangular survey(矩形測量)

Lot and block(区画と街区)

という3つの法定表記の2番目、

Rectangular survey(矩形測量)

についてです。

Rectangular survey(矩形測量)

昨日は

Metes and bounds(長さと境界)

という土地の法定表記の手法をお伝えさせていただきましたが、Metes and bounds(長さと境界)法の弱点として

「年数が経つと地形が変化して、従来の境界とは変わってしまう」

という点をあげました。

この為、自然現象による土地の変化に惑わされない手法として

Rectangular survey(矩形測量)法

が採用されるようになります。

この手法は政府所属の測量技師による、アメリカの全土に

Base line(東西に走る基準線)

Meridian(上下に走る子午線)

という2つの大元の基準となる線を定め、その基準線を起点として正方形状に区画整理していく法定表記方法です。

カリフォルニア州の場合、州内には

Humboldt Meridian
Humboldt Baseline

Mt. Diablo meridian
Mt. Diablo Baseline

San Bernardino meridian
San Bernardino Baseline

の3種類の縦横の基準が

このような感じで定められています。

これらの

Meridian(上下に走る子午線)

Base line(東西に走る基準線)

が大元の基準線です。

ここから基準線が交差する付近を拡大してみましょう。

Township(タウンシップ)

分かりやすいように先にイメージを貼り付けます。

これが拡大図です。

縦の赤線がMeridian(上下に走る子午線)であり、横の赤線がBase line(東西に走る基準線)です。

この2つを基準に、綺麗に正方形の区画が並んでいることが分かるかと思います。

この1つの正方形の区画を

Township(タウンシップ)

といい、タウンシップの一辺は6マイルの距離に統一されています。その名のごとく、このタウンシップは街づくりの基準区画です。

そしてこれら正方形を定めるグレーの線は

縦線 … Tier(ティアー)

横線 … Range(レンジ)

と呼ばれています。

そして各Township(タウンシップ)の法定表記は、例えば上記の赤い正方形であれば

T2N, R3E

となります。これをニュアンス的に言葉に落とし込むと、大元であるMeridian(上下に走る子午線)とBase line(東西に走る基準線)の交差点を基準にして

T2N ⇒ Tier(ティアー)を2つNorth(北)の方向に

R3E ⇒ Range(レンジ)を3つEast(東)の方向に

という意味です。

ここから更にズームアップしてみましょう。

Section(セクション)

この図は先ほどの正方形、Township(タウンシップ)の内部です。

このタウンシップの中もまた正方形が並び、合計36の小さな正方形で構成されていることが分かります。

この最小単位の正方形を

Section(セクション)

といいます。

Section(セクション)はRectangular survey(矩形測量)の最小単位で、いわゆる区画の最小単位ような存在です。

Township(タウンシップ)の一辺が6マイルということですから、Section(セクション)の一辺は1マイルとなります。

そして土地の面積は、一辺が1マイル四方の正方形は640acres(エイカー)です。

この640acres(エイカー)の土地面積を持つSection(セクション)が1つの目安となり、そこに特定の建物が建設されています。

例えばアメリカの土地に関する規定では

「Section(セクション)の16番目では、公立学校の建設を優先とする」

と定められています。

するとある街で

「スクールセクション」

と呼ばれる地域に公立の学校があり、そこはRectangular survey(矩形測量)法で見るとSection(セクション)の16番目なのです。

あたかも公立学校に通う子どもたちを守るかのように、タウンシップのほぼ真ん中に学校に使われるべきセクションを確保しているわけですね。

このように、区画を整理しつつ

「このセクションには〇〇の建設を」

という風に整った街づくりに活用されてきたのがRectangular survey(矩形測量)法ということになります。

そこで特定の土地を取得した際の法定表記ですが、上記の図で赤くなっているSection(セクション)の30番目の中の赤丸のAを表現してみましょう。

もしあなたがこのAに土地を所有していた場合、Deed(ディード)に記載されている法定表記がRectangular survey(矩形測量)法であれば

NE 1/4 of SW 1/4 of Section 30

となります。

あなたがDeed(ディード)をお持ちでそこに記載されている土地の表記が上記の方式である場合、間違いなくそれはRectangular survey(矩形測量)法を採用した法定表記です。

この見方はコツを覚えれば簡単で、「of(~の)」を区切りとして後ろから読んでいくことになります。

この例の場合は

『セクション30』の『南西に1/4』の『北東に1/4』に位置する場所

です。

こうしてみると、Rectangular survey(矩形測量)法が導入されたことで随分区画整理された街づくりが可能になったことが分かりますね。

昨日お伝えさせていただいたMetes and bounds(境界と範囲)

は近視的な狭い範囲の土地を表現するだけで、周囲の土地との関連性は全く推し量ることはできません。

これに対して

Meridian(上下に走る子午線)

Base line(東西に走る基準線)

これらは全米に等分に定められていますから、自然の力による地形の変化等に影響されることなく恒久的に土地の場所を明示することができるわけです。

そしてアメリカの区画整理は更に進み、より簡単により街づくりに適した法定表記が発達していくことになります。

明日からは土地の法定表記シリーズの最後、Lot and block(区画と街区)についてお伝えさせて頂きます。



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