物件調査で神経をとがらせるべき箇所は ~ 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日までアメリカ市場の今ついてお伝えさせて頂きました。

アメリカの不動産売買は新築物件と中古物件の販売割合を比較すると2018年11月現在は

新築物件 … 14%
中古物件 … 86%

の割合となっています。8割以上が中古物件販売ですね。

そして中古物件を取引する際にはその契約中には必ず物件調査を入れる必要があります。

物件の専門家を雇って物件そのものをつぶさに精査し、あぶり出されてくる修繕必要個所について売主と交渉するわけです。

そして実際のところは「修繕不可能な状態」というのはそうあるものではありません。

その物件の対象箇所がどのような状態であれ、時間とお金をかければ修繕は出来てしまうものです。

とはいえ、不動産投資家としては修繕にかけるお金は極力最小限で抑えたいもの。

そこで修繕交渉の結果、売主が修繕を引き受けない場合は

⇒ 物件価格を安くしてもらう

⇒ 契約そのものから降りる

の二択になりますが、前者であっても修繕価格がそれなりにかかりそうであれば身を引いた方がよい場合もあります。

そこでこの「降りるべきか否か」の基準を$5,000としましょう。

今日から、修繕するとなると$5,000以上はかかる可能性が高い個所についてご紹介させて頂きます。

古びれた電気パネル

電気パネルそのものは「ヒューズボックス」あるいは「ブレーカーボックス」とも言われますが、アメリカでは主に次の三大ブランドの電気パネルが使用されています。

3つのブランドとは

フェデラル・パシフィック(Federal Pacific)

ジンスコ(Zinsco)

ブルドック・プッシュマティック(Bulldog Pushmatic)

です。

電気パネルにいずれのブランドが使われているにせよ、物件調査の結果で電気パネルを交換した方がよいとの判断があれば、その理由をよく読むようにしましょう。

余りにも古くて劣化した電気パネルはとりわけ過去に電流が過度に流れる状態が発生していた場合はパネル全体に不具合が起こり易くなっており、最悪の場合は発火の原因にもなり得ます。

そこで電気パネルに過度の付加がかかった形跡が発見されたとしたら、当然ながら電気パネルそのものの交換を薦められるわけです。

この場合、いずれのブランドも定期的に自社モデルを更新していますから古すぎるパネルの場合は代替品が存在せず、新品に丸ごと交換せねばならない場合もあります。

そして新品の電気パネルに交換するのであれば、その交換費用は$5,000から$6,000かかるだろうことを知っておきましょう。

古いデッキ

中古物件ではよく裏庭に古いデッキが設置されていることがあります。

確かに裏庭にデッキがあると暑い夏の夕方にはデッキでノンビリ座って夕涼みをしたり、バケーションシーズンには家族や友人知人で集まるBBQに使われたりと、ゆったりした時間を使うには重宝されるものです。

その一方で、デッキの平均的な寿命は12年~15年であることをご存知でしょうか。

デッキには人が繰り返し乗ればのるほど体重による負荷がかかるわけですが、従来のデッキそのものの重さも手伝ってデッキの土台は結構な重量を支え続けています。

加えて一年中雨風に晒されているデッキは当然ながら経年劣化が起こしますし、ある時に突然デッキが壊れる事故もありますから定期的な点検は不可欠なのです。

もしデッキそのものを全てつくりなおそうと思えば通常は$10,000~$15,000の予算を見る必要がありますから、結構なお金がかかってきます。

その為、裏庭にデッキがついている物件を購入する際にはそのデッキが築何年なのかはよく調べておくとよいと思います。

デッキ付の物件を購入した後でもし寿命がきた場合には、新しく作り変えずに撤去した方がよいかもしれません。

ヒビの入った煙突

アメリカの物件には大概は煙突がついています。屋内の暖炉からそのまま上に伸びる煙突です。

とりわけサンクスギビングやクリスマスなど、これからのホリデーシーズンにはこの暖炉は何とも言えない暖かさと雰囲気を家の中にもたらしてくれます。

ところが私たち不動産投資家としては物件購入時と物件管理期間中の双方において、この煙突はよく注意しておかなくてはなりません。

アメリカの物件で見られる煙突そのものは通常は建物と完全に一体化しているわけではなく、煙突という単体の建造物が物件の中に埋め込まれるように設置されているのです。

そこで、購入契約期間中の物件調査で煙突に結構なひび割れが確認された場合は特に注意しましょう。

何かの拍子に煙突の一部が欠けた程度では何の問題もありませんが、例えばタテに長く伸びるヒビ割れが確認された場合は要注意です。

この場合は例えそのヒビ割れ個所を埋めたところで一時しのぎにしかならず、高い確率でヒビ割れは再発します。

また前述のように煙突そのものは単体の建造物が建物に埋め込まれているイメージになりますが、煙突が建物から引きはがされたようにヒビが入っている場合は更に厄介です。

この場合は「煙突全体を建物側に押し戻してくっつける」という修繕は不可能ですから、煙突全体を取り壊して全体を作り直すしかありません。

煙突そのものを作り直す場合には軽く$20,000を超える予算を見ておく必要がありますから、物件調査で煙突にひどいタテ割れのヒビを見つけた時には要注意なのです。

明日に続けます。



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