物件購入契約期間の修繕交渉を有利に進めてみる 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日から、物件購入期間の初期に発生するべき物件調査とその後の物件修繕交渉について

私 = 売り主

あなた = 買い主

と見立ててシュミレーション形式でお伝えしていますが、物件調査後は私(売り主)は不動産エージェントを介してあなた(買い主)から修繕要求を受けることになり、そこには

売り主の責任となる修繕

売り主が行う必要のない修繕

双方による修繕交渉

の3つのパターンがあります。

昨日は

売り主の責任となる修繕

売り主が行う必要のない修繕

の2点までお伝えさせて頂きました。

今日は、最後の「双方による修繕交渉」から続けます。

双方による修繕交渉

物件売買契約期間中の修繕に関しては、私(売り主)とあなた(買い主)の双方の交渉による修繕があります。

昨日「売り主の責任となる修繕」と「売り主が行う必要のない修繕」をお伝えしましたが、まさにこのどちらにも取れる「グレーゾーン」が存在するのです。

およそ地球上にある不動産物件は2つとして全く同じものは存在しません。

2つ物件があればそれぞれの物件状態は違うものであり、世界中の物件の全てはそれぞれが独特な状態にあるものです。

そうすると、「融資元に求められるわけでもなく、かといって確かに売り主の修繕責任にあってもいいような範囲」はどんな物件にもあり得るもの。

究極のところ、このグレーゾーンになると私(売り主)自身は何の規定にも縛られているわけではありませんが、そうはいっても物件を売りに出すまでに費やされた長い準備期間とお金のことを考えると、

私(売り主)としてはこのグレーゾーンに関してはあなた(買い主)と上手に交渉し、早いところ売却を確実に決定したいのが本音なのです。

ただし、この交渉には市場の状態が大きく影響してきます。すなわち、その売買の時期が

売り手市場(売り主である私にとって有利な市場状態)

であるか

買い手市場(買い主であるあなたにとって有利な市場状態)

であるかにより違いが出て来るのです。

売り手市場となるか買い手市場となるかについては様々な要因がありますが主には2つ、

不動産業界全体のサイクル … およそ5年周期で発生する業界全体のサイクル

季節のサイクル … 年度代わり直前の時期がピークタイムとなる年間サイクル

があります。

例えば今のように全米全体で物件が枯渇気味になっている売り手市場の中で、それこそたった今はアメリカの年度初め(9月)直前の時期はピークタイムですから、今の時期は売り手市場の中の売り手市場といえます。

私(売り主)にとっては別にあなた(買い主)に売らずとも物件購入希望者は結構な割合で現れてくれますから、修繕交渉においては私(売り主)の方が立場が強くなるのです。

反対にこれが冬の時期になると、物件は途端に売れにくくなります。

そうすると1月〜2月のような真冬に私(売り主)が物件を市場に出した場合、私(売り主)の物件を求めてくる購入希望者の絶対数は多くありませんから、あなた(買い主)の方が交渉する立場が強くなるのです。

上手な交渉の仕方

このようにその時の市場背景を念頭において物件修繕の交渉にあたる必要が出てきますが、いずれにせよ私(売り主)の頭の中には常に次のような2つのことがあります。

「出来れば修繕はしたくないなー。」

「修繕するにせいても、物件価格の値引きだけで済ませてもらいたいな。。」

という2つです。

そこで交渉の末に私(売り主)が修繕を行うことになったとしても、私(売り主)には下記のような2つの方法があります。

⇛ 私(売り主)が業者をやとってクロージングまでに修繕を完了させる

⇛ 自分で業者を雇うことはしないが、その代わりに値引きしてあげる

このいずれかで、願わくば後者をもってあなた(買い主)に交渉を持ちかけるのです。

そしてこの忙しい現代社会では、私(売り主)は仮に修繕を引き受けることになったとしても後者を好むと思います。

複数の業者を雇って見積もりを取り寄せたり、クロージングまで間に合うように修繕段取りをすることはリスティングエージェントを雇っていたとしても億劫な作業がそれなりに多いからです。

それならば最初から私(売り主)は物件を値引きする方を選び、あなたに例えば

「$2,000値引きしますから、それで手打ちとしませんか?」

と、クロージングにおける物件最終価格を値下げする話を持ちかけてくるだろうと思います。

その際にあなたが躊躇するようであれば、私(売り主)は更に下記のような交渉を持ちかけるかもしれません。

1年保証をつける

より安心して修繕なしを受け入れてもらえるように、1年間の修繕保証をつけることを考えます。

それではクロージング後の1年間、修繕保証を$500上限でつけることにしましょう。

例えば温水器は5年ほど経過しており、ともするとこの1年で故障が発生するかもしれません。
仮に今から1年の間に温水器が故障することがあれば、私の方でその費用を持ちます。
また仮に温水器の故障ではなかったとしても、いかなる故障であったとしても$500以内であれば私が修繕します。

等、条件を出すのです。

この1年保証で買い主は結構安心感が増して物件価格の値引きを飲んでくれるものですが、あなた(買い主)はどう感じるでしょうか。

価値のある物品をオファーする

または私(売り主)の別の交渉手段としては、物品をあなた(買い主)にオファーすることも考えられます。

例えば

私(売り主)が修繕しない条件を飲んでもらえるのなら、洗濯機と乾燥機をおつけしましょう。どちらも5年ものですがまだまだ使えますから。

そんな風に、あなた(買い主)にとって物件購入後も引き続き使用できる物品の譲渡を提案するのです。

新品の洗濯機と乾燥機を合わせて購入すると、通常は$2,000を超えるものです。

中古であってもまだまだ問題なく使用できる状態であれば、あなた(買い主)にとってもお得なはず。

そこで私(売り主)はこういった「1年間保証」や「物品のオファー」については、あなた(買い主)が物件調査レポートと共に修繕要求を出してくるまでは決して口に出しません。

この交渉カードは最後まで隠しておくのです(それ以前に、あなたが私に修繕要求してこないことを祈りながら。。)。

そこで賢く物件を購入するべきあなた(買い主)は、アメリカの不動産取引においては物件購入契約期間中には上記のような交渉もあり得ることを最初から知っておきましょう。

あなた(買い主)は私(売り主)が最初から隠し持っているかもしれない交渉カードを予想し、「双方による修繕交渉」の部分についてはあなた(買い主)から

「この電化製品、これとこれ、それとそれ、つけてくれるなら物件は修繕しなくていいですよ。」

と、あなたの方から話を持ち出すのも当然アリです。

もっぱら前述のように、この手の交渉は冬の時期のような買い手市場でこそ、その効果が高まることになります。

自分が物件を購入する市場背景を把握した上で、上手にあなた(買い主)が有利になるように交渉を進めていきましょう。



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