フェア・ハウジング・アクト(Fair Housing Act:公正住宅取引法)を知っておく

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカで不動産に関連する法律の一つに

フェア・ハウジング・アクト(Fair Housing Act:公正住宅取引法)

というものがあります。

一言で言えば、


アメリカの住宅購入・賃貸取引において、人種・宗教・性別・出身国・身体的障害・家族構成等で、差別をしてはならない。

という、アメリカ不動産取引における差別を禁ずる法律です。

ちなみにこの法案は1968年、かの有名なマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師がテネシー州メンフィス市にて暗殺された一週間後に成立しています。

キング牧師本人もアフリカ系アメリカ人公民権成立の先導者として活動し、アメリカの人種差別に終止符を打つ大きなきっかけをつくる功績を立てられた方です。

かくして、この60年代のアメリカはとりわけ公民権運動が活発になった時代ですが、不動産業界にもこの時期にフェア・ハウジング・アクトという人種差別を禁ずる法案が可決されています。

それからもアメリカという国は人種差別に関して様々な紆余曲折を経て、今も南部を中心に差別主義の名残はあるものの、大都市を中心とするほとんどの場所では(少なくとも公衆の面前では)差別行為を目にすることはありません。

別の言い方でいえば、アメリカという国は人種差別において惨々苦労を重ねてきた歴史がありますので、こと人種差別問題になると話はいつも必要以上に大きくなる傾向があるのです。

その為最近では、白人層の目線からは

「黒人を差別していると人種法案を盾にして、白人を差別しているじゃないか。。」

との不満が聞こえてくるほどです。

確かにアジア人として第三者的に見ると、街で暴れていたのがたまたま人種としては黒人で、暴れている以上は警官は力で取り押さえないといけない、

けれどもその場面の構図としては「白人が黒人を押さえつけている、差別だ!」となり、白人が糾弾される場面も無きにしも非ずなのです。

もちろん私(佐藤)は人種差別者ではありませんし、またどちらに肩を持つというものでもないのですが、ポイントとしては

「アメリカという国では人種問題はかなりセンシティブで、よくよく気をつける必要がある」

ということだけは、事実だろうと思います。

そこで、あなたがアメリカで不動産投資を行う上では、この人種差別撤廃を根源とするフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)はよく理解しておく必要があります。

今日はこのフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)について、深く見ていきましょう。

フェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)は必要なのか?

1968年に成立したフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)ですが、実際にその法律は機能し、そしてこれからも必要なのでしょうか?

統計によると、2016年だけでもアメリカ不動産取引において「差別を受けた」との通報がなんと28,181件にも及んでいます。

この数字は当局に通報があったもののみですから、実際にはこの数字よりも遥かに多い件数で「差別だ」と感じた取引件数があったことは間違いありません。

そしてその通報内容を精査してみると、実に91.5%は賃貸物件の取引で発生しています。

その場面としては、実際にテナントが引っ越した後で発生するものもありますが、

ほとんどのフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)に対する違法行為は「テナント見込み者が賃貸申し込みを行った時」に発生しているのです。

つまり、賃貸申し込みの際に家主が「人種、性別、もしくはその他のプロテクテッド・クラス(Protected Class:法律で守られた部類の人々)」に対して、差別意識により入居を拒否する行為が違法となり、通報の対象となっています。

結果として、フェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)という法律があったとしても、通報された分だけでも3万件に届きそうな数の差別事例が発生していますから、

フェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)という法律と厳しい処罰がなかったとすれば、より多くの差別行為が頻発している可能性があるわけです。

とはいえ、差別行為の中にも微妙なケースが多いのも事実です。

例えば過去の事例でいえば2016年11月、サウスダコタ州州のある街で

「家主は女性とその17歳の娘の2に対して、性別を理由に入居を拒否した」

として有罪になったオーナーがいました。

ところがこのオーナーには決して差別的な意図はなく、

「自分のアパートは元気のいい若い独身男性が多いので、こんなに美人な女性とその娘が二人でいると、結構な確率で狙われるだろう」

という親切心からだったのです。

ところがその親切心は理由にならず、このオーナーは有罪となってしまいました。

このようにフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)違反は加害者の意図に反して有罪となる場合もあり、逆に言えば、それほど厳しい法律でもあるのです。

アメリカの不動産エージェントとして

その為に、私たちアメリカの不動産エージェントも人種差別に関してはかなりうるさく指導を受けています。

不動産エージェントの講習会でも

「今日のクラスではほとんどのことを忘れたとしても、フェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)だけは憶えおけ」

と言われるくらいです。

また自分のことのみならず、

買主

売主

賃貸者

大家

等の取引に関わる全ての人たちが加害者、もしくは被害者にならないように、取引期間中はとりわけ気を配る必要があります。

そのような事情があり、クライアントからのフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)に触れる質問には早々にお答えすることは出来ないわけです。

「利益を優先して、情報を教えてくれないのでは?」

と疑われたとしても、

「フェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)があって。。」

と正直に伝え、質問にお答え出来ない場合もあるわけです。

例えば、

「この近所は、子供を育てるには最高の環境ですよ!」

というセリフでも、アメリカでは

「なんだ、子供のいない夫婦は来るなということか!」

と極端に取られてしまうことも本当に起こりえます。

その為、地雷を踏みかねない質問への返答や発言は控える必要があるのです。

またフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)で守られるグループは冒頭に加え、州や郡のレベルで

年齢

性嗜好

トランスジェンダー

収入源(所属する会社)

犯罪歴

等の規定も更に追加されている場合があります。

あなたが不動産投資を行う地域について、最初からフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)とそれに加わるプロテクテッド・クラス(Protected Class:法律で守られた部類の人々)を知る必要はありませんが、

少なくともフェア・ハウジング・アクト(公正住宅取引法)の為に、あなたのエージェントが質問に満足に答えられない場合があることは、知っておかれるとよいと思います。


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