クロージング・ディスクロージャーとは? 〜 後編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日は

ローン・エスティメイト(Loan Estimate:ローン組み見積書)

クロージング・ディスクロージャー(Closing Disclosure:契約締結開示説明書)

についてお伝えさせて頂きました。

アメリカで住宅をローンで購入する場合、あなたがローン組みを申請すると融資元は申込みを受け付けてから3日以内

ローン・エスティメイト(以下LE)

を発行することが義務付けられており、そこには対象となる物件の取引を完了するにあたりおよそどれくらいの費用が最終的にかかるのかの明細が記載されています。

そしてこの初期段階の見積もりに対し、実際のクロージング日の3日前よりも前に発行されるべきものが

クロージング・ディスクロージャー(以下CD)

と呼ばれるもので、こちらが最終決済の数字となりここに記載されている金額をあなたが支払うことになるのです。

ちなみに、2015年8月以前はこのクロージング・ディスクロージャーに相当するものは

セトルメント・ステートメント(Settlement Statement:決済明細書)

と呼ばれていましたが、その内容が複雑で分かりにくかったことと、発行はクロージング当日でよいとされていた為に大抵の購入者は精査する為の十分な時間がなく、後々にトラブルが発生することがありました。

そこで取引にかかる費用の詳細を簡潔にまとめたCDの書式が代わりに使用されることとなり、かつクロージングの3日前にCDを発行することが義務付けられることとなりました。

これにより物件の購入者はある程度の猶予をもって、かつより分かりやすい形式で決済の明細を確認できるようになったのです。

CDの詳細を確認する

そこで今日は、CDを確認する際の要チェック事項を見ていきましょう。

CDを確認する際は事前に発行されているLEとの違いをしっかりと見ていきます。

大概はCDの数字は当初のLEとズレが出てきているものですので、数字以外の部分と同時にどれだけのズレが出ているのかを確認していきます。

「数字がズレたとしてもこれだけ大金の取引に関わるものだから、そうそう間違いはないのでは?」

と思われるかもしれませんが、融資元が大手の金融機関だったとしても安心してはいけません。

不動産協会の調査によると、なんと不動産取引の仲介を担ったことのある不動産エージェントの約半数が

「クライアントのCDには、数字その他のミスがあった」

とアンケートに答えているのです。

そのため、あなたの不動産エージェントがCDの内容確認を手伝ってくれるのはそうですが、エージェント任せにせずにあなた自身もしっかりとCDの内容を確認するようにしましょう。

要チェック事項は下記のとおりです。

名前のスペル

極めて基本的なことですが、自分の名前のスペルはしっかり確認するようにしてください。

日本人名のスペルはアメリカ人にしてみればやや見慣れない綴(つづり)でもありますから、一文字一文字確認するようにしましょう。’

ローン返済期間(Loan Term)

あなたがどれくらいの期間をかけてローンを返済するのかが記載されています。

通常は15年、もしくは30年です。

アメリカのローンの種類には日本にはないものもありますが、大概は住居用住宅を購入するのであれば

固定金利(Fixed Rate)

もしくは

変動金利(ARM、Adjustable-Rate Mortgage)

のいずれかになります。

金利(Interest Rate)

固定金利の場合は全期間を通して金利は同じになり、変動金利の場合はこの数字から定期的に調整が行われる可能性があります。

契約締結に必要な現金(Cash to close amount)

その取引を締結するにあたり、ローンの頭金やクロージング手続きにかかる費用を含めた現金で支払われるべき総額を示します。

かなりの金額になりますが、資金を銀行から支払うには

電子送金(Wire Transfer)

もしくは

小切手(Cashiers Check)… *金融機関が発行する小切手

になりますが、銀行によっては電子送金しか認めていなかったり、一日の送金回数に制限がある場合もありますので、クロージングの際に慌てないように事前の確認が必要です。

契約締結費用(Closing Cost)

一回の不動産取引を成立させるためには、そこには様々な第三者機関が関わってきます。

例:公認不動産鑑定士、不動産弁護士、ローンオフィサー、エスクローエージェント等

それぞれの第三者に支払う合計金額が、このクロージングコストと呼ばれる費用には含まれているのです。

この数字がLEに記載されていた当初の数字と甚だ違いがある場合は、その理由を融資元に確認するようにしましょう。

通常は物件価格の3%〜4%程度に収まるものですので、目安にしてください。

融資額(Loan Amount)

このローン総額はLEに記載されていた数字よりも多くなっていることはよくあります。

額が増えている原因で一番可能性が高いのは、クロージングコストが増えた結果、その増額分が元々のローン総額に上乗せされるためです。

これによりクロージング時点で自分が支出する現金総額は変わりませんが、その代わりにローン総額が高くなる為に利息が多く発生することになりますので、よく確認が必要です。

毎月のローン返済額見積もり(Estimated total monthly payment)

毎月のローン返済額の見積もりが記載されています。

固定金利であればここに記載されている額をそのまま毎月返済することになりますが、変動金利の場合は途中で金利が変更されるため、ここに記載されているのは「初期の金利」ということになります。

固定資産税、保険、その他の費用の見積もり(Estimated taxes, insurance, and other payments)

固定資産税や保険等、購入する物件を保有し続けるにあたり発生してくる費用の見積もりです。

この金額もあくまで見積もりであり、後にその金額が代わる可能性が高い科目です。

。。。

CDを確認する際のポイントについてお伝えさせて頂きました。上記の項目を注意して確認すれば、まず大丈夫だろうと思います。

ちなみに現金で購入する場合は当然ながら別の話となり、そもそも金融機関にローンを申し込む必要はありませんので内容は全く違ってきます(かなりスッキリしています)。

また、セラーファイナンスを受ける場合は手続きプロセスや書式そのものに違いがある場合がありますので予めご了承ください。



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