アメリカ不動産取引に必須のファンドレター

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカで住宅を賃貸する、あるいは購入するに関わらず、契約時には「ファンドレター」なるものが求められます。

ファンドレターとは、

ファンド:資金

レター:手紙

の意味で、

「この人はこの物件を賃貸/購入するのに、十分な流動性ある現金をもっていますよ。」

と明示する証書のことです。

第三者により発行される信書と呼んでもよいかもしれません。

今日はアメリカで不動産取引をする際に必要となるファンドレターについて、深く見ていきましょう。

ファンドレターを必要とするのは誰か

基本的に、物件を購入する際は全ての購入者はファンドレターを準備する必要があります。

仮に住宅ローンを組んで物件を購入する場合でも、日本人にはVAローンのような頭金ゼロで住宅ローンが組めるプログラムへの加入はまず不可能ですから、頭金の資金として現金はどうしても必要になるわけです。

頭金の理想としては最低でも物件価格の20%はみておきたいものですが、例えば$250,000の物件を購入するのであれば、$50,000($250,000 × 20%)の現金が必要になります。

また物件購入用の頭金のみならず、実際の手続きではクロージングコストもかかってきます。

この「$500,000とクロージングコストの合計額を本当に支払えるのか?」を証明するのがファンドレターなのです。

そこで住宅ローンを組んで物件を購入する場合、ファンドレターを必要とするのは

住宅ローンの審査官

物件の売主

の2者となります。

住宅ローンの審査官(ローンオフィサー)の場合は前述の

  • 頭金
  • クロージングコスト

を現金で支払えるという確固たる証拠を必要とし、同様に物件の売主もこれらの資金をきちんと確保してあるかをファンドレター通じて証明してほしいわけです。

また物件の売主に対してはファンドレターのみならず、通常は頭金よりも多額になる融資額を無事に融資してもらえることを証明する「プリアプルーバルレター(pre-approval letter)」の提出の必要も出てきます。

意味は

プリ = 事前の

アプルーバル = 承認された

です。

この融資元からの証書(プリアプルーバルレター)を見せることで、「私は頭金以外のこれだけの融資額を受けられることを、すでに融資元から許可頂いています」と売主に証明するのです。

ちなみに

ファンドレター

プリアプルーバルレター

の違いがよく分からないというご質問を受ける場合がありますが、ここまで書いたように

ファンドレター = 流動性のある現金があることの証明

であり、

プリアプルーバルレター = 「あなたに対して融資は可能ですよ」という融資元からの証明

ですから、本質的にこの2つには違いがあります。

ファンドレターとして使えるものは何か

かくして、ファンドレターはあなたの流動性ある現金がいくらあるかを示す証書になりますが、ファンドレターとして使えるものには下記のような書類があります。

金融機関からの証書

もっとも公式な、きちんとしたファンドレターがこの金融機関から発行される証書です。金融機関とは、通常はあなたがお金を預けている銀行のことを指します。

そこで、各銀行ではファンドレター用のテンプレートが用意されています。

例えば、

To whom it may concern,

We confirm that _____[あなたの会社名、もしくは個人名]______ has available the sum of __________ as of (日付).

Should you require verification of the above mentioned funds, please contact us at your convenience.

Yours truly,

[担当者の名前]

Date: _____

Contact: __________

このような感じで定型の書式に沿ったレターを発行してくれるのです。

銀行口座明細書

前述の信書は最も正式なレターファンドの形式ですが、実際にはそれよりもこの銀行口座明細書の方が一般的に使用されているかもしれません。

現在は一昔前とは違い自分の銀行口座明細がオンラインでダウンロードできますから、最新の銀行口座明細をダウンロードすることで、それをそのままファンドレターとして使うわけです。

この場合、明細書を精巧に偽造しようと思えば可能なわけですが、良いのか悪いかの、そこまで深くみられることはありません。

ファンドレターとして通用しないもの

その一方でファンドレターとして使えないのは

保有株式証明

定期預金口座明細

等です。

すなわち、ファンドレターは「流動性がある現金か」ということがポイントですから、すぐに現金化できない株や定期預金では流動性のある現金としては見てくれないのです。

現金が足りずに株や定期預金を使いたい場合、それらを先に現金化して一つの口座にまとめておく必要があります。

ちなみに注意事項として、複数の口座から一カ所にお金をまとめてファンドレターを作成してもらう場合、ローンオフィサーなどは

「そのお金がどこから来たのか?」

を細かく確認していますので、注意が必要です。

すなわち、住宅購入資金の融資を受けるには「頭金は自己資金であること」という条件があり、「頭金はここから支払いますよ」とファンドレターを見せるにあたりその資金は全て自己資金である必要があるのです。

その為、手持ち資金を見せる為に複数からお金をまとめる場合は、そこに親族や友人の口座から振り込まれているお金があると「それはあなたの自己資金ではない」と見なされてしまいますから、現金を複数から集めるにしても、全て自分名義の口座等から集める必要があることを覚えておきましょう。

まとめ

ファンドレターはアメリカの不動産取引では確実に必要になります。

物件を賃貸する

物件を現金で購入する

物件をローンを組んで購入する

のいずれの場合にも必要になるものです。

上記のポイントを踏まえてファンドレターを準備しますが、とりわけ正式なファンドレターを銀行等の金融機関に依頼する場合はその発行に時間がかかる場合もあります。

その為、正式なファンドレター発行を依頼する場合は最低でも一週間は余裕をみておくようにしてください。

こと物件購入に関して言えば、いざオファーが受け入れられて契約が開始されてしまうと通常はすぐにファンドレターをまず見せる必要がありますから、オファーを入れる前にファンドレターは取得しておいた方が無難です。



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