裏庭に大木がある物件は避けた方がよい理由 〜 前編

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

「裏庭に大木があると尚さらいいですね。」

アメリカで夢のマイホームを探す時のご希望として、そんな声を聞くことがあります。

屋内の窓から裏庭を見ると、そこには深い緑の大木がある。

大木の真下に寝転がると心地よい風が頬をなでて、枝葉の間からキラキラと降り注ぐ太陽は心身をリラックスさせる。

目をつぶると深い緑から出される新鮮な酸素が体内を生き返らせ、そのまま深い眠りに。。

そんなマイホームのイメージにピッタリの要素として、大木がある家を希望したり、もしくは幾つかの候補物件の中で裏庭に大木がある物件を優先的に選ぼうとする方が結構な数いらっしゃいます。

確かにアメリカでは裏庭が十分に広い住宅は多くありますし、そこに大木の一つもあれば所有地が自然と一体化して格調高くなるものです。

子供がいる場合は裏庭にある大木は格好の遊び場となり、家族の想い出を綴る一役を担ってくれることは間違いありません。

とはいえ、私(佐藤)は実際に大木がある物件を選ぼうとするクライアントには

「よく考えた方がいいですよ。本当によろしいですか?」

と、必ず念押しをします。

プラスの面としては、裏庭に十分に育った大木があることで物件価値は$1,000〜$10,000も上がるものです。

けれども、その物件価値を加味したとしても実際にはマイナス面が多いもの。

下記のような理由から、敷地内に大木がある家を購入するか否かはよく検討する必要があります。

専門家の検査が必要

アメリカで住宅を購入する場合、オーネストマネー(手付金と同義)と同時に購入意思のオファーを入れ、売り主が同意すれば具体的に購入同意書の手続きに入ります。

この契約期間は売り主との同意で決めますが、30日〜45日の範囲が一般的です。

そして契約期間が開始されると、まず最初に行うべきは「物件検査」です。

売り主とは関係がない第三者の専門家を雇い、専門機器と専門知識をもって物件を徹底的に検査してもらいます。

不動産規定の建前上、売り主は売却する物件に何かしらの不具合がある場合は正直に申告する必要がありますが、売り主がが気づかない範囲の不具合については売り主に責任は生じません。

売り主に悪意があって、物件に深刻な不具合があったとしても隠すような場合は後に立件することも出来ますが、悪意なく気づかなかった不具合が物件購入後に発見され、その修繕に多額の費用が生じる場合もあるのです。

その為、物件検査そのものは義務ではありませんが私(佐藤)はクライアントにはすべからく、契約期間が開始されたらまず最初に、専門家を雇って物件調査をしてもらうことをお薦めしています。

ところがこの時、住宅の裏に大木がある場合は物件とは全く関係がありませんから、別の専門家を雇う必要があるのです。

アーボリスト(Arborist:樹医)を雇って、専門的に

  • その大木の状態に異常はないか
  • 一部伐採の必要があるか
  • 今は大丈夫でも、将来的に不具合が発生するか

等を診断してもらうのです。

もちろん大木の診断も全く義務ではありませんが、この時にきちんと専門的に診断しておかないと、あとから大きな問題に発展する場合があります。

少なくともこの診断をもって、その大木が

物件と共に「資産の一部」になれるか

もしくは

物件価値をさげる問題を起こす「負の資産」となるか

が分かりますから、そこにお金をかけて専門家に診断してもらった方が得策なのです。

それでも問題は発生し得る

前述のようにアーボリストに専門的な診断を依頼して

「現在も将来も問題なし」

と判断されたとします。

それでしばらくは問題ないとは思いますが、木も人と同様に生きている以上、将来も健康であり続けるかは全くの未知なのです。

事実、アーボリストの診断時には問題がなかったとしても、4、5年経過してから購入時には見えなかった問題が発生してくることはざらにあります。

というか、物件には100%経年劣化が発生するのと同様に、大木にも将来的に問題が発生しないはずがないのです。

その意味では、前述の物件調査とは別の大木診断も数年しのぎのものであり、長年物件を所有し続けるつもりなのであれば、遅かれ早かれ大木には問題が出て来ることは覚悟しておく必要があります。

その意味でも物件購入後に子どもたちが遊ぶ裏庭の大木が「良い木」とは限りませんから、購入時の時点でよく検討しておく必要があるのです。

例えば、購入の時点で素人目にも分かる、

虫が出入りする穴が複数ある

縦に割れ目が確認できる

真っ直ぐ伸びず、寄りかかるような形になっている

このような状態の場合、例え専門家に良好と診断されたとしても、結構な確率で近い将来問題が発生してきます。

つまり、当初は良好な状態で「資産」として見られていたはずの大木が、ある時から継続的な費用を伴う対応が必要となる「負債」に変わってしまうのです。

その意味では、長期的に見れば大木が敷地内にあることはプラスにはなりにくい前提を踏まえておく必要があります。

明日に続けます。



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