今、アメリカ不動産市場が活況な理由

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

アメリカ不動産市場が熱くなり始めています。

なぜかと言うと、いわゆる「駆け込み需要」が起こっているのです。

2007年夏頃から始まったアメリカ不動産価格の大暴落はすでに終息し、全米のほとんどの地域で不動産価格は2006年〜2007年当時のレベル、もしくはそれ以上に回復しています。

それに伴い、金利も着実に上昇しつつあります。

思えば、2007年の大暴落後に連邦準備制度理事会が異例のゼロ金利政策に踏み切ったのは、アメリカ史の中では約60年ぶりのことでした。

不動産価格大暴落前の5.25%から実質のゼロ金利にまで落とし、不動産価格は現在までに当時の価格もしくはそれ以上まで回復する中、フェデラル・ファンド金利はこの項を書いている時点で1.41%まで戻ってきています。

本年就任したパウエル新FRB議長の発言からも、徐々に金利が上がってくることは必至で、

「ここまでの低金利は、これからかなりの期間ない見込みが高い」

という見立てから、

「これ以上金利が上がる前に、住宅を購入しておきたい」

という人々が増えているわけです。

そのようなわけで、ケラー・ウィリアムズの佐藤が所属するチームの場合、月に8件ものクロージングがあります。チームは数週間、休み無しに稼働中です。

昨年夏のハリケーンハービーの被害後に

「ヒューストン不動産市場は今後3年間、停滞が続く」

などと言われていたのは何だったんでしょうか。。

現在は全米各地でこのような傾向は見られ、今後もこの傾向はしばらく続くように思います。

通常は冬場は市場が冷え込むものですが、今からこの活況ぶりでは、1年を通して最も市場が動くこれからの時期はものすごいことになりそうです。

もっぱら、現金で物件を購入する方々には金利は関係がありませんが、それでも今の駆け込み需要の煽りを受けて、物件そのものの価格が更に高騰する傾向は避けられないかもしれません。

その為、佐藤の米国内のクライアントの皆様には極力急かしてしまうような発言は控えつつも、活況の事実だけはお伝えしています。

そんな流れの中で、先日市場に出されてから1日であっと言う間に売れてしまったヒューストン物件の例を見てみましょう。

ヒューストン物件の実例

(*こちらはすでに売れた物件です。下記の情報は向学目的のみとなります)

この物件は、リスティングからたった1日で売れてしまいました。

物件案内と物件詳細情報は、不動産エージェントのみが閲覧できるデータベースから差し障りのない分だけ引っ張ってきます。

物件案内と物件詳細を意訳で翻訳します。

物件案内

This is a great investors property located in the energy corridor area. The property needs foundation work and TLC. Roof was replaced in 2007. Property is being SOLD AS IS. Seller has priced the house to sell taking into consideration repairs needed. Seller will consider the highest and best offer. Go Show, please provide feedback and leave business card.

この素晴らしい投資物件はエナジーカリドア地区にあります。物件は基礎工事とTLC(Tender Loving Careの略。修繕・改装が必要という意味)が必要です。屋根は2007年に張り替えられています。こちらの物件は「As Is販売(売り主は修繕はせずそのままの状態で売る、という意味)」です。この物件は修繕が必要な為、売り主はその点を考慮して価格をつけています。売り主は最も高いベストのオファーを優先考慮します。物件を閲覧し、フィードバックと名刺をお願いします。

Multiple offers Received. Great Investor or Handyman property. Sold As Is, in the energy corridor area. The property has great potential and great open floor concept, Open Kitchen with island and breakfast area. Includes a loft in 2nd bedroom. Great ”fixer upper” investment property! Seller will consider highest and best offer!

(その後の追記)

複数のオファーを受けています。投資家あるいはハンディーマンの為の素晴らしい物件です。エナジーカリドア地区の「As is」物件です。この物件は大きな(修繕して価値を高められる)可能性があり、オープンフロアをコンセプトにした物件です。アイランドキッチンもオープン式になっており、朝食用スペースも。2つ目のベッドルームはロフト付です。「修繕して価値を高められる」素晴らしい投資用物件です!売り主は最も高いベストのオファーを優先考慮します。

こちらは不動産エージェント用の物件案内ですので、意訳でも読むとぎこちなく感じるかもしれませんが、このような感じでエージェント間でどんどん情報交換がなされているわけです。

物件詳細

販売価格: $ 196,000 ($102.67/sqft.)

ストリート: すみません。伏せます。

市: ヒューストン

州: テキサス

郵便番号:77077

郡: ハリス郡

分割区: アッシュフォード・ビレッジ

物件タイプ: シングルファミリー(一戸建て)

ベッドルーム: 3 ベッドルーム

バスルーム: 2 フルバスルーム

ガレージ数: 2つ

階数: 1

築年: 1976年

建物面積1,909スクエアーフット

敷地サイズ: 6,901スクエアーフット

維持費:年間$ 588

市場価値に基づくスクエアーフット単位の価格

納税年度 価格/スクエアーフット 査定価値 変化
2017 $123.10 $235,000 -6.49%
2016 $131.64 $251,300 6.27%
2015 $123.87 $236,465

2017年度ハリス郡査定課による市場価値

土地の市場価値: $72,606
建物の市場価値: $162,394
合計市場価値: $235,000
 

市場価値履歴

2017年度査定価値: $235,000
2016年度査定価値: $251,300
2015年度査定価値: $236,465

2017年の税率

ヒューストン独立学区: 1.2067 %
ハリス郡: 0.4180 %
ハリス郡洪水対策課: 0.0283 %
ヒューストン港湾公社: 0.0126 %
ハリス郡病院管轄局: 0.1711 %
ハリス郡教育部: 0.0052 %
ヒューストンコミュニティーカレッジ: 0.1003 %
ヒューストン市税: 0.5842 %
合計税率: 2.5264 %

佐藤の見解

(内装イメージ写真)

全米で全体的に駆け込み需要が始まっている今、同様に市場の動きが激しいヒューストンの物件例を一つあげました。

結論を先に言えば、この物件を投資用に購入した場合、利益を出せる物件になる可能性はあります。

まず価格は確かにAs Is(売り主は修繕はせず売る)向きになっていますし、売り手市場の今は価格交渉は難しく、事実1日で売れてしまいました。

この物件レベルでご近所の平均家賃はおよそ$1500くらいです。

2017年の固定資産税は$5937.04($235,000 × 2.5264%)です。高いですね。。ヒューストンの税率は全米No.1です。

維持費は年間$588です。

家賃収入をそのまま$1500で設定し、控え目にみて一年間に2ヶ月のターンオーバー(住人入れ替え)が発生したとしましょう。

この物件の不動産管理は月額で家賃収入の7%でいけますので、毎月$105($1500 × 7%)、10ヶ月間で$1050となります。

仮に現金購入とし、融資は受けていないものとします。

これらの数字をもとに年間のNOI(総収益)を計算すると、

家賃($1500 × 10ヶ月)- 固定資産税($5937.04) – 維持費($588) – 管理費($1050) = $7,424.96

で、年間総収益は$7,424.96 (約79万円)の予想となります。

ヒューストンを始めテキサス州の物件は概ね長期保存でキャピタル狙いがよいと思いますが、物件を長期保存する上でもこのレベルの総収益なら問題ありませんね。

また、このエリアはヒューストンダウンタウンから「近すぎず遠すぎず」の絶妙な位置にあり、生活の便利性は抜群です。それだけにテナントが長期に安定する可能性が高いエリアといえます。

ただし、この物件の唯一の懸念点は物件案内にある

「物件は基礎工事とTLC(Tender Loving Careの略。修繕・改装が必要という意味)が必要です」

ここです。

TLCはいいとして、1976年の物件ですからどれくらいの基礎修繕工事が必要かを見極めることが非常に大切になります。

年間総収益を見ても改修工事にかかる費用を回収できる可能性はあると思いますが、その基礎工事の度合いが甚だひどいものであれば、取り返しがつかない損失になることも考えられます。

このような場合はどうするべきでしょうか?

この場合は、オーネストマネー(手付金のようなもの)と一緒にオプションフィー(Option Fee)を入れます。オプションフィーとはその物件を購入する権利を得るものの、一定の期間まで購入するかしないかを検討する猶予を与えてくれる選択権に対する料金のことです。

定められた期間以内に結論を出し、購入しない場合は違約金なしに辞退することが出来ます。ただし、オプションフィーは返金付加です。

このオプションフィーを入れる形で購入権のみ取得し、検討猶予期間内に物件調査の専門家を雇い、徹底的に家の修繕必要箇所を調査し、同時に修繕にかかる見積もりを出すわけです。

その結果をもって改修費用が回収できるかを数値に落として計算し、話に聞いていた以上に基礎工事の補修にお金がかかる、けれども修繕すれば大丈夫という場合、売り主に値下げ交渉することも考えられます。

こうして、納得のいくレベルに改修費用が収まる場合は購入する形を取ればよいかと思います。

そしてこの物件の場合の出口戦略としては、ある程度の黒字のままで物件を保持し、改修工事による物件価値の上昇分(エクイティ)に加え、納得のいくレベルに物件価格が上昇したら売却すればよいと思います。

いわゆるキャピタルゲイン狙いの投資です。

ヒューストンの人口増加に伴う物件価値の上昇は2000年初頭に購入した場合と比べれば魅力が落ちていますが、それでもこのレベルの物件であればしっかりと補修してメンテナンスを怠らないことで、それなりの価格で売却できる可能性は高いと思います。

事実、この物件は1日で売れてしまいました。

ハリケーンによる被害のリスクを許容出来るのであれば、ヒューストンを中心とするテキサス州内の物件も上記のレベルの物件であれば購入を検討する価値はあるかと思います。


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