アメリカ不動産金融を読み解く ~ アメリカ経済を左右する2種類のレート ~

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

最近、アメリカ不動産金融に関わるお伝えを頻繁に行っています。

アメリカに不動産物件を所有する上で、アメリカの金融事情はなんぞやを知っておくことは大切だから、と思い書いているのですが、

「最近、内容が固いです」

というご感想も。。

すみません。。

確かによほど興味がないと面白い話ではないとは思います。

とはいえ、アメリカで不動産投資を行う上では金融事情も知っておくべきですから、今日で一区切りさせますのでもう少しだけお付き合いください!

ディスカウントレート

商業銀行の主な業務は、個人の住宅ローンや法人の短期資金を用立てることです。この商業銀行が用立てするローンのことをコマーシャル・ペーパー(commercial paper)といいます。

そしてフェデラル(連邦準備銀行)にもまた、ローンを用立てする相手がいます。その相手とは連邦準備制度の加盟銀行です。

フェデラルから加盟銀行へのコマーシャルペーパーの場合、その融資はディスカウントレート(割り引いたレート)で行われており、ディスカウントレートで融資を受ける加盟銀行は潤沢な資金を受け取ることで、それを資金に融資事業を継続していけるわけです。

このフェデラルと加盟銀行のやりとりは「ディスカウント・ウィンドウ」と呼ばれる形式で行われ、資金供給をコントロールする意味合いでフェデラルから加盟銀行への資金の流れはオープンマーケット(公に公開された状態)で行われることもあれば、反対に非公式に行われることもあります。

この場合のコマーシャル・ペーパーのやりとりはフェデラルと加盟銀行のものですが、このプロセスそのものが加盟銀行の貸出業拡大を促していることは間違いありません。

そして加盟銀行は実際にはその管轄の連邦準備区にある連邦準備銀行から融資を受けていますが、加盟銀行が連邦準備銀行を相手にディスカウントレートでコマーシャルペーパーのやり取りをする際は、加盟銀行が個人・法人に対して用立てているコマーシャル・ペーパーを担保にすることになります。

(私たち個人や企業の返済能力が、加盟銀行がフェデラルからお金を借りる際の担保になっている、ということです)

そして連邦準備銀行から加盟銀行が融資が行われる際に、その融資額の上には金利が乗せられます。

この連邦準備銀行から加盟銀行への融資に乗せられる金利のことを「ディスカウントレート」といい、お金を借りる加盟銀行の視点では融資を受けることへのコスト(マネーコスト)となるわけです。

かくして、各商業銀行(連邦準備制度加盟銀行)は融資を受ける個人や企業への金利をこのディスカウントレートをもとに算出しており、商業銀行が個人や企業に貸し出す際の金利を「プライマリーレート」といいます。

ここでいう「プライマリー」とは、商業銀行が信用力の高い個人や企業、あるいは従来の優良顧客に対してお金を貸し出す際の金利レベルのことです。

そして必然、このプライマリーレートが最も不動産金融には影響してくることになります。

結局のところ、上の図のように

フェデラル(連邦準備銀行) ⇒ (ディスカウントレート) ⇒ 商業銀行 ⇒ (プライマリーレート) ⇒ 個人・企業

という流れになりますから、フェデラルが加盟銀行に対するディスカウントレートを上げればプライマリーレートも高くなりますし、その結果として不動産物件購入に際し融資を受ける際も、金利が高くなってしまうのです。

アメリカ住宅ローンの流れにおいては、これらのディスカウントレートは短期住宅ローンに課せられる基本金利の要素になります。

融資を受ける債務者としては、自身がもつ信用レベルに応じてプライマリーレートの金利か、もしくはそれよりも高い金利となるかが状況に応じて定められます。

例えば大抵の建設事業に対するローンの場合、融資を受ける金利は「プライマリーレートよりも2ポイント上」、言い換えると「プライマリーレートよりも2%上」とすることが保障されています。

仮に建設事業を行う際の融資額に対するプライマリーレートが6%であれば、この式でいえば建設会社に課せられる金利は8%となるわけです。

かくして、このディスカウントレートを操作することでフェデラルはアメリカ国内に流通するお金の総量や利用可能額をコントロールしているのです。

そしてまたフェデラルがディスカウントレートを上昇させれば、加盟銀行はコマーシャルペーパー(この場合はフェデラルから銀行への融資)を減速させ、フェデラルから受ける追加資金の総量は少なくなります。

その結果として、商業銀行(加盟銀行)からローカルで個人や企業に貸し出される融資額の総量は少なくなり、経済が減速してくるのです。

フェデラルファンドレート

そしてディスカウントレートとは別にもう一つ把握しておきたいレートがあります。「フェデラルファンドレート」と呼ばれるものです。

フェデラルは加盟銀行に「担保なし」で融資を行うこともあります。

この担保なしの融資は通常は短期借用で行われるものであり、この際に融資を受ける加盟銀行に課せられる金利を「フェデラルファンドレート」と呼びます。

このレートは各銀行間の短期の貸し借りの際にも適用されることになっており、しばしば「お互いの一晩のみの貸し出し」に使われています。

各銀行は自分の銀行のポートフォリオ内の「現金流動性」をフェデラルの規定に合わせて遵守するべく、お互いの銀行間で貸し借りをすることが許されているのです。

そしてこのフェデラルファンドレートは日々更新されており(平常時には大きな変動はありませんが)、銀行が個人や法人に融資する際の金利を決定する、もう一つの基準値として活用されています。

まとめ

今日は不動産金融関連の一旦の区切りとして連邦準備制度が定める「ディスカウントレート」と「フェデラルファンドレート」についてお伝えさせて頂きましたが、このどちらも大なり小なり、最終的には融資を受ける個人・法人の金利に影響してきます。

いわゆる、フェデラルから見るとアメリカ国民(個人・企業)がエンドユーザーであり、加盟銀行はその中間媒体ともいえます。

結局のところフェデラルが見ているのは加盟銀行というよりもその先の個人・企業であり、アメリカ全体の経済の流れを上記の2つのレートをもってコントロールしているのです。

まさに連邦準備制度そのものを掌握する連邦準備制度理事会の影響は甚大なものであり、事実上アメリカ経済(ひいては世界経済)に影響を与える機関であるといえます。

ちなみに、この連邦準備制度が「民間企業」であることは以前お伝えしたとおりです。

「アメリカ経済をアメリカ政府に握らせない」

という前提のもとに民間企業で運営する体制になっていますが、同時に民間企業である以上は当然「株主」が存在しています。

この株主が誰なのか、誰がどれだけのシェアを持っているのかは完全な非公開になっていますが、

リーマン・ブラザーズ(ニューヨーク)
ゴールドマン・サックス(ニューヨーク)
ロックフェラー一族(ニューヨーク)
ロスチャイルド一族(ロンドン)
ロスチャイルド一族(ベルリン)
ラザール・フレール(パリ)
イスラエル・セイフ(イタリア)
クーン・ローブ商会(ドイツ)
ウォーバーグ家(アムステルダム)
ウォーバーグ家(ハンブルク)

等、ヨーロッパの財閥系が連邦準備制度の株主の多くを占めていることは結構知られています。

陰謀説は横に置いたとしても、アメリカの金融資本社会は案外アメリカ人以外に動かされているわけです。


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