連邦準備制度という組織

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日はアメリカの

連邦準備制度(FBS)

と、その意思決定機関である

連邦準備制度理事会(FBR)

の役割についてお伝えさせて頂きました。

今日はもう少し全体を俯瞰して、連邦政府という組織全体に焦点を当ててお伝えさせて頂きます。

連邦準備制度という組織

連邦準備制度は12の連邦準備区から構成される、アメリカの中央銀行システムです。

個々の連邦準備区にはそれぞれその連邦準備銀行があり、全ての連邦準備区(連邦準備銀行)はワシントンDCを本部とする7名の理事により指導・監督がなされています。

12の連邦準備区とそこに位置する準備銀行は下図の通りです。

12連邦準備区の分布と12連邦準備銀行の所在地

(*画像はクリックできます)

(*厳密には完全に州ごとに分かれているわけではありません。色分け区分は参考までの目安です)

この連邦準備銀行はいかなるアメリカ政府機関の指導下にもなく、あくまで各準備銀行は各理事会の決定に対して行動責任をもちます。

各準備区の理事会はその準備区を代表する9名の理事で構成されており、この各準備区の理事が該当区の準備銀行を直接的に指導しているわけです。

また、12の連邦準備区からの代表で構成されるアドバイス役の機関が

連邦諮問委員会
消費者諮問委員会
貯蓄機関諮問委員会

の3つあり、これらの機関が現在の金利から起こる影響について、理事会に提言する仕組みとなっています。

連邦準備制度の会員銀行

そしてアメリカ国内で銀行業を行うためには当然ながら認可が必要となりますが、アメリカの銀行業には大きく分けて

州をまたいで全国展開する大手商業銀行
州内のみで営業する地方商業銀行

の2つが存在します。

この中で、州をまたいで全米展開する商業銀行は連邦準備制度の会員銀行となることが義務付けられており、州内のみで営業する場合には任意会員となっています。

そしてここが一つのキモですが、連邦準備制度の会員銀行になると連邦準備区の連邦準備銀行にて資本金を購入することが義務付けられているのです。

その目的は連邦準備制度が基準とする一定の資本金を準備金として常に確保し、かつこのシステムを通して決済を行わせるためです。

簡単にまとめると、州をまたいで全米展開で大きく金融業を営むためには

  • 連邦準備制度の会員になること
  • 連邦準備銀行内に一定の資本金を保つこと
  • 連邦準備制度のシステム内で決済を行うこと

が求められています。

実質、アメリカの大手銀行の動きは全てこの中央銀行制度により大元締めがなされている、ということになります。

またそれに加えて、会員銀行は会員銀行による融資事業とその準備金により保証される金融システムの安定の維持を目的として、連邦準備制度により定められるその他のルールと規約を遵守することが求めらます。

そして会員銀行は資金を必要とする時には連邦準備銀行から融資を受けたり、各会員銀行間で情報共有を行ったり、連邦政府の傘の下で守られる形で銀行業を営むのです。

貨幣制度の「信用」を保ち続ける

金融業における連邦準備制度の役割には数多くあります。大まかには

  • 連邦準備ノート形式(紙切れの紙幣のこと)での貨幣発行
  • 会員銀行の監督と取り締まり
  • 会員銀行の小切手の回収とチェック
  • アメリカ経済の他のセグメントを包括する選択的信用規制

等があり、それ以外には年度単位でアメリカ財務省の主要当座預金口座(チェッキングアカウント)の維持と所得税の回収と分配のサポートまで行います。

そしてこれらの連邦政府の働きの中でもアメリカ不動産事情に最も大きく関わってくるのは

  • 連邦準備制度による会員銀行の準備金の総額の決定
  • ディスカウントレート(連邦準備銀行から会員銀行に融資が行われる際の金利)の決定
  • オープンマーケットの運営
  • 消費者信用保護法(Truth in Lending Act もしくは Regulation Z)の監督

です。

会員銀行が求められる準備金について

かくして、連邦準備制度の会員銀行は管轄の連邦準備銀行において、銀行の総資本の定められたパーセンテージ分を準備金として預け入れることが求められています。

連邦準備制度が会員銀行に準備金を用意させておく理由は、各会員銀行ではそこに口座を持つ国民がお金を預け入れているわけですが、口座を持つ国民がいざ現金が必要となった時にお金を引き出せるように、十分な現金を準備しておく必要があるためです。

銀行は通常、口座所有者から預かったお金はそのまま銀行内に保管しておくわけではなく、融資資金を始めとする様々な用途に使います。

当然ながら金融業を営む中でそこには儲けが生じますので各銀行には融資資金は利息と一緒に戻ってきます。

しかしながら、通常は融資期間は数日や数週間のような短い期間のものは少なく、最低でも全ての元利金(融資した元金と利息)の合計を数年間かけて回収するのです。

融資期間が終了するまでは会員銀行としては手元に現金が不足してしまいますから、連邦準備制度の指導として一定の準備金は連邦準備銀行内に持たせておくわけです。

とはいえ、ここが連邦準備制度の機能のもう一つのキモになりますが、会員銀行に連邦準備銀行内に準備金を維持させることはそれ以上の意味合いがあります。

実は、連邦準備制度はこの連邦準備銀行に預け入れさせる準備金の割合を上下させることによって、アメリカ国内の金融市場をコントロールしているのです。

すなわち、会員銀行としては連邦準備銀行に預け入れる準備金の割合を高められると手元の現金が少なくなり、反対に預け入れる準備金の割合を低められると手元の現金が潤沢になってくる関係があります。

結果として、

準備金の割合が高まる ⇒ 会員銀行の手元の融資資金が少なくなる ⇒ 貸し渋りが起こり、世にお金が回らない

準備金の割合が低くなる ⇒ 会員銀行の手元の融資資金が大くなる ⇒ 貸し出しが活発になり、世にお金が回る

となるのです。

この働きを利用して、連邦準備制度は

「加熱気味の金融市場を冷ましたい」 ⇒ 準備金の割合を高めて、貸し渋りを起こす

「停滞気味の経済を活発化させたい」 ⇒ 準備金の割合を低めて、貸し出しを活発にさせる

という金融市場操作を行います。

大局で考えると、会員銀行に準備金を預けさせる目的はこの「金融市場の操作」の意味合いの方が大きいと言えますね。

この点が、連邦準備制度が「アメリカ合衆国の金融マネージャー」と呼ばれる理由の一つになっているのです。

明日に続けます。


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