アメリカでの不動産と動産の違い

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

今日はアメリカで定義される不動産と動産に関する定義の話です。

アメリカにおいて物件を含む資産は不動産(Real property:リアル プロパティ)動産(Personal property:パーソナル プロパティ)に分かれています。

動産(Personal property:パーソナル プロパティ)はパーソナルティ(Personalty)とも呼ばれ、不動産の定義には当てはまりません。

そして動産が不動産と大きく違う性質は「不動産(Personal Property)はMovable(動かすことが出来る)である」ということです。

動産の対象となるものはチャテルス(Chattels)とも呼ばれ、具体的な例としては椅子、テーブル、洋服、お金、債券、そして銀行口座などがこれに該当します。

これらの大まかな概念を把握した上で、不動産と動産に関する定義をそれぞれ見ていきましょう。

動産の例:工場生産型住宅(Factory-Built Housing:ファクトリービルトハウジング)

工場生産型住宅(Factory-Built Housing:ファクトリービルトハウジング)はその土地の現場で直接建設されるのではなく、現場から離れた工場で建設された後に対象の土地に運搬され、そして現場で最終的に組み上げられる物件をいいます。

工場生産型住宅の例としては

  • モジュラー(modular)
  • パネライズド(panelized)
  • プレカット(precut)
  • モービルホーム(mobile home)

等があります。

ちなみに「モービルホーム(Mobile home)」という言葉は1976年に移動住宅トレーラに関して連邦政府が規制をかけるべく

国家移動住宅トレーラ建築並びに安全基準法
(National Manufactured Housing Construction and Safety Standards ACT)

という法律を定められた際に使われ始めた言葉です。

移動住宅トレーラはアメリカ合衆国住宅都市開発省(United States Department of Housing and Urban Development、HUD)が定める基準に沿って建築されていますが、これらは今でもモービルホーム(Mobile homes)と一般的に呼ばれています。

ほとんどの州では移動住宅トレーラを管理する連邦政府規定を執行する専門の政府機関が設けられており、州と自治体の建造物基準(Building codes:ビルディング コード)は建築物やその他の工場生産型住宅(Factory-Built Housing:ファクトリービルトハウジング)の制作基準を規制しています。

とはいえ不動産と動産の違いは常に明確であるわけではありません。ファクトリービルトと呼ばれる工場で生産されたものはどの建物にも使用されており、ひと度不動産物件に組み込まれた時点でその生産品そのものが不動産の一部となるのです。

移動住宅トレーラはある意味動産と呼べるかもしれませんが、その一方で本来の動産の意味のように簡単に動かせるかというとそうではなく、公園へ運搬して設置するとか水道や電気のインフラ用に接続して完成するなど、完成後はほとんど動かないものですから動産とも呼び難いものです。

その為、工場生産型や移動住宅トレーラはひと度土地に設置されて恒久的に動かなくなった瞬間から、動産ではなく不動産として扱われることになるのです。この動産から不動産に姿を変える際の細かい規定は州法により違いが出てきます。

動産の例:植物(Plants:プランツ)

木や作物は通常は下記の二つのいずれかに分類されます。

  1. 天然果実として知られる、年間を通して手入れを必要としない木、多年生の灌木(かんぼく)、芝。これらは不動産に分類される。
  2. 農作物或いは勤労果実として知られる、年間を通して手入れを必要とする果物、野菜、穀物。これらは動産に分類される。

既存の土地所有者やテナントは個人的な労働をもって所有範囲内で穀物を育てる権利があります。

例えば農園が売られた場合は売買契約書に記載して約束が交わされない限り、売主は高く大きく育ったトウモロコシを全て引っこ抜いて運び出すことはしません。まだ育っていないトウモロコシもそのまま残し、農園の土地の売却後でも収穫期になったら戻ってきてトウモロコシを刈り取るわけです。

その一方で農園の中で多様な穀物を育てるのではなくて、果樹園やブドウ畑といった土地全体が特定の農作物を生産するものは動産とは呼べず、土地に付属する不動産として扱われます。

また不動産の一部を成していたものが、その土地から切り離すことで動産となるパターンもあります。例えば大きく育った大樹は土地の一部でありそのままでは不動産の一部とみなされますが、一度所有者がその木を切り倒して土地から離れた時点でその巨木は動産となるのです。同様に、リンゴもまたリンゴの木から収穫されて単体の果物になった時点で動産に分類されます。

これとは反対に併合(annexation:アネクゼーション)と呼ばれる行程を経て、動産だったものが不動産になる場合もあります。例えば土地の所有者がセメント、石、砂を購入してそれらを混ぜ合わせて所有する土地内にコンクリート製の歩道を設置するような場合。この場合は土地の所有者は動産(セメント、石、砂)を不動産(歩道)に変えたと言えるわけです。

まとめ

アメリカの不動産と動産の違いについて工場生産型住宅と植物のパターンで見ていきました。

このように動産と不動産は密接な関係がありそれぞれが互いの性質に変化する場合もありますから、とりわけ家を売買するタイミングではその時点で対象物が動産に分類されるのか、或いは不動産に分類されるのかをしっかりと把握する必要があります。

不動産の場合は権利譲渡証明書(Deed:ディード)を以って譲渡され、動産の場合は売渡証(Bill of sale:ビル オブ セール)またはレシートをもって譲渡されることになるからです。

(*通常は買主が求めて売主の同意を得ない限り、動産は自動的には譲渡されません)

この不動産と動産の違いの概略を把握したうえで、明日はもう少し深堀していきます。

 


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