コストコ大失敗

こんにちは。アメリカでカリフォルニア州とテキサス州を中心に不動産セールスエージェントとして働く佐藤です。

先週、日本でも大きく展開しているコストコに関して下記のような記事が出ていました。

コストコに21億円賠償命令、「ティファニー」の名で指輪販売

https://www.cnn.co.jp/business/35105791.html

記事の冒頭のみ抜粋します。

「ニューヨーク(CNNMoney) 会員制量販店コストコで販売していた婚約指輪に「ティファニー」の名を使われたとして同社が米ニューヨークの連邦地裁に起こしていた裁判で、ローラ・スウェイン裁判官は14日、コストコに対して総額1930万ドル(約21億円)を超える損害賠償をティファニーに支払うよう命じる判決を言い渡した。」

これはいけませんね。コストコの大失敗です。

コストコはもともと1983年にワシントン州で開業し、全世界で700店舗以上、日本でも25店舗を出す会員制倉庫型卸売小売店として世界で広く知られています。「会費を取るお店に人は入らないのではないか?」との憶測をよそに「安く大量にまとめ買いが出来る。」とのスタンスがアメリカ人に大うけして急成長してきました。ちなみに私がアメリカにきたときに最初に食べたアメリカンフードは、コストコ内にあるミニフードコートの$2ピザ(笑)。なんとなく味に違和感を覚えながら「これがアメリカンフードか。。」と思いつつ、その店内の倉庫型システムに目を見張りました。当時は90年代でコストコが開業して10年程でしたから、今考えるとかなり急成長だったことが分かります。

さて話を戻して今回の事件ですが、正直なところコストコほどの企業のこの手の失態に軽く驚いています。訴訟大国のアメリカではこのような知的財産・ブランド保護訴訟は日常茶飯事であり、大手企業であれば専門の部署を設置して知的財産権等に接触していないかのチェック、あるいは自社の知的財産・ブランドを使用されていないかの確認を行っているものです。特殊技術においてはとりわけその特許が優良であり広く一般向けに出せる商品に使えるものであれば特許料だけで長年利益に貢献してくれますから、どの会社も知的財産・ブランド保護には必死になって取り組むものです。

それが今回はティファニーというブランドネームを変化球なしに超直球で使用していますから、これはさすがにアウトですね。消費大国・消費者過保護のアメリカでは知的財産や商標無断使用に関する罰則・罰金はとても厳しく、コストコの言い訳が通じるはずがありません。

 

総額1930万ドル(約21億円)を超える損害賠償!

今回の特許侵害にあたる損害賠償ですが、1930万ドル(約21億円)と実に高額に及んでいます。その内訳は

この額にはコストコの行為によってティファニーが被った損失の3倍に当たる1110万ドルと、懲罰的損害賠償825万ドルなどが含まれる。

とあります。損失の3倍とありますが、これはどういうことでしょうか?

法律用語でよく「Treble Damage」という言葉が使われますが、何かしら被害を被った者が訴訟を起こした場合、その訴えが正当と認められた場合は被害者が実際に被った経済的被害額の3倍の賠償額を言い渡されることがあります。この3倍をTreble(Three times、Triple)といいます。

今回のコストコ敗訴の場合も実際の被害額の3倍とありますね。1110万ドルが3倍であれば実際の被害額は370万ドル(本日のレートで約4億円)ですから、結構な商品数がティファニーの名前で売れていた、ということになります。

そしてさらに追加で825万ドル(本日のレートで約9億円)の支払いを命じられていますが、これは何でしょうか?記事には懲罰的賠償とありますが、恐らく本件でティファニー側に派生した費用、例えば弁護士雇用費や裁判準備費等も加味されていると思います。それだけでも約9億。。。。つまり、コストコにとってはティファニーという名の商品で370万ドル(約4億円)を売り上げた!ばんざい!!と思いきや、結果として1930万(約21億円)の勉強代を支払うことになったわけです。

そして実際には自分たちの裁判手続き料や弁護士料も支払っているはずですから、出ていくお金はそれ以上だろうと思いますし、それを踏まえると約4億円儲けても20億円近くの損となったわけです。痛い。コストコにとってあまりにも痛い失敗です。。

 

アメリカ不動産取引でも考え方は同じ

さて、ここまで今回のコストコの失態についてその代償を考えてみましたが、実は前述のTreble Damageという概念はアメリカ不動産取引においても頻繁に目にします。

つまり、売主なり買主なりが「自分は被害を被った!法に訴える権利がある!!」とアメリカ不動産取引のトラブルを訴えたい場合、通常はいきなり裁判所ではなく各州のアメリカ不動産取引を管轄する政府機関(カリフォルニア州であれば「CalBRE」、テキサス州なら「TREC」)に事情を伝えて調査してもらうことになりますが、その主張が正当と見なされる場合は損害賠償にはこのTreble Damageの概念が適用される場合が多いのです。

今回のコストコ訴訟の例ではティファニーがその主張を認めらえて結果として約21億円もの賠償金を獲得しています。ティファニーの名前そのものが使えなくなるような被害を受けたわけではないのに、自分たちで売り上げただろう額よりも3倍以上のお金を手にしているわけです。

それと同時に他の企業もこれから一層ティファニーの名称をさりげなく使うことに躊躇するでしょうから、実際のティファニーの得た利はより大きいといえます。

アメリカ不動産取引においてもし何らかの被害を被った場合、一人で悶々とするのではなく管轄の期間にきちっと苦情を申し立てましょう。
その主張が正当である場合、被った被害の3倍もしくはそれ以上の賠償獲得があり得る、そんな知識を持たれておくとよいと思います。


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